猫用ケージの用途や種類、使用する際の注意点について
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猫用ケージの用途や種類、使用する際の注意点について

ペットショップでは様々な種類の猫用ケージが販売されていますが、自由に動き回るイメージが強い猫をケージに入れても大丈夫なのか、と疑問に思う人もいるでしょう。しかし、愛猫家たちの間でも賛否が分かれる猫のケージ飼いは、デメリットばかりではありません。ここでは、猫用ケージの種類や使用する際の注意点について紹介します。

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猫用ケージの用途

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猫をケージに入れることについては、愛猫家たちの中でも賛否両論です。「猫を狭い場所に閉じ込めるのは可哀想」という意見も多いのですが、愛する猫を意地悪のつもりでケージの中に閉じ込める飼い主はいないでしょう。実際に猫用ケージを使用している飼い主も、常にケージの中に猫を閉じ込めるのではなく、必要に応じて使用するという方法を取っている人がほとんどです。

では、猫用ケージが必要になるケースとしては、どのようなものが考えられるでしょうか。それは、ワクチン接種後の運動抑制、来客時、寝ている時、留守にしている時などが挙げられます。ワクチン接種後2~3日は安静に努める必要がありますが、とはいえ猫にじっとしているよう言い聞かせるわけにはいきません。そこで、猫の行動を物理的に制限できるケージが役に立ちます。また、飼い主の目が届かない場所での誤飲や、不測の事故によるケガから猫を守るためにもケージが活躍するでしょう。

猫用ケージの種類

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猫用のケージには、段数や素材などにより様々な違いがあります。猫にとっては、はたしてどのようなケージが理想的なのでしょうか。

まず段数ですが、理想的なのは2~3段です。猫は上下運動を好む習性があり、トイレと寝る場所を分けたがる猫も少なくありません。そのため、下段をトイレにして、2段目を寝床にするなど、複数の段を用途によって使い分けてあげるとよいでしょう。

素材については、スチール製のケージが一般的ですが、プラスチック製や木材製のケージも市販されています。中でも木材製のケージは高価なので、ハードルが高く感じる人もいるかもしれません。

しかし、掃除のしやすさをメインで考えるのであればプラスチック製がおすすめです。ケージを利用する人の中には、外出中の事故を防ぐために、猫をケージの中で留守番させる人もいるかと思います。当然のことですが、使用の頻度が高ければ高いほどこまめな掃除が必要になります。

プラスチック製は比較的軽めで移動も簡単にできるので、ケージ内を多方面からきちんと掃除できるというメリットがあります。一方、重さのあるものはなかなか動かしづらいので、ケージと壁の隙間や底部などの掃除に苦労するかもしれません。

猫用ケージのサイズは、横長、縦長と様々です。猫の体型や性格に合わせて、適切なサイズのものを選びましょう。また、ケージの移動を楽にしたい人には、キャスター付きのものがおすすめです。

猫用ケージの選び方

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猫用のケージを選ぶ時に、もっとも優先したいのはサイズです。猫のケージは、大きければいいというわけではありません。家族に迎えられて間もない仔猫や狭い場所がとくに好きな猫などは、広すぎる場所では落ち着かず、そわそわしてしまうこともあるので注意しましょう。

ただし、小さな仔猫のサイズに合わせてケージを用意してしまうと、その後の成長に合わせてケージを買い替えなければいけないので、飼い主の負担も大きくなります。また、猫は環境の変化を好まない動物なので、ケージを買い替えることで余計なストレスを与えてしまうおそれもあります。

この成長に伴うケージサイズの問題を解決するためには、段を追加できるタイプのケージを使用する方法があります。これなら、猫の成長に合わせて大きさと高さを調節できるので、新しくケージを購入する必要がありません。

猫をケージに入れる際の注意点

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まず前提として、飼い主が家にいて猫を見ていられる間は、ワクチン接種後などの特別な理由がない限り、猫をケージに閉じ込めないようにしましょう。猫を長時間ケージに入れたままにすると、ストレスから体調を崩してしまう場合もあります。猫用ケージは猫を閉じ込めるための檻ではなく、猫が安心してカラダを休められる場所であることを忘れないでください。

猫用ケージを使用する際には、置き場所と保温に注意が必要です。まずはケージの置き場所として、窓際など直射日光が当たる場所は避けてください。夏場は熱中症の心配があるほか、冬場は窓際というだけで寒さが厳しくなってしまいます。

また、気温が下がる季節には必ず寒さ対策を行いましょう。理想的なのはケージ用の保温装置を設置することですが、床全体を保温すると逆に暑くなってしまうので、ペットショップなどの販売店で、きちんと使い方の説明を受けてください。そして、猫用ケージに保温装置や暖房器具を設置する際は、暑さや寒さから逃げられる避難場所を必ず作っておきましょう。そうした避難場所がないだけで、猫は多大なストレスを感じてしまいます。

上述の通り、猫は環境の変化を好まない動物なので、室内にケージを設置してもすぐに入ってくれるとは限りません。猫がケージに入るのを嫌がる場合は、無理やり入れずに自分から入ってくれるのを待ちましょう。最初は5分、10分から始めて、少しずつケージの中が猫にとって安心して過ごせる場所であることを教えます。大切な愛猫がケージの中でストレスなく過ごせるようにするためにも、ケージの設置場所やレイアウトに気を配り、猫にとって居心地の良い環境を整えてあげましょう。

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