【ペキニーズってどんな犬?】しつけ方や、病気について

【ペキニーズってどんな犬?】しつけ方や、病気について

ふわふわの毛並みが大人気のペキニーズ。そんなペキニーズの歴史や性格、飼う時のコツなどを紹介します。とてもキュートなルックスだけれど、どんな人が飼うのに向いているのか、どんな病気に気をつけたらよいのか、必見情報満載です。

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    枕野 三百
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1.概要

ペキニーズは、別名「北京犬」とも呼ばれます。その名の通り、中国原産の犬種です。その最大の特徴は、大きな目とペチャっと潰れたような鼻です。

また、ペキニーズはふわふわとしたマシュマロのような被毛を持っています。その柔らかい毛並みに癒される人々は、後を絶ちません。顔周りは、特に豊富な被毛に包まれています。そのため、ライオンドッグと呼ぶ人もいます。

2.歴史

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ペキニーズの元になったのは、ラサ・アプソというチベット原産の犬です。ラサ・アプソは紀元前からチベットで人の死後に魂が宿る存在として大切にされてきた犬で、ラマ教の教主であるダライ・ラマによって秦の始皇帝など歴代の皇帝に献上されてきました。

このラサ・アプソが宮廷内で同じくチベット原産のチベタン・スパニエルなどと交配され、育成されてペキニーズが生まれたとされています。最も古いものでは8世紀の記録が残っており、詳しいことは分かっていないものの中国原産としてはかなり古い犬種と思われます。

その優雅な姿から秦の始皇帝はもちろん、中国の歴代の皇帝たちに深く愛されてきました。あの西太后もペキニーズを寵愛し、彼女の葬儀ではロータンという名のペキニーズが棺を先導する役目を担いました。

ペキニーズにとって転機となったのは1956年から1960年のアロー戦争でした。清と英仏連合軍が戦ったこの戦争では、紫禁城で飼われていた5頭のペキニーズが英国兵によって持ち出され、そのうち1頭がヴィクトリア女王に献上されました。このペキニーズはルーティ(ローティとも)と名付けられ、1872年に亡くなるまでウィンザー城で暮らしていました。

このことをきっかけにペキニーズはヨーロッパ全土で評判を呼び、1893年にはドッグショーに出品されます。数奇な運命をたどったペキニーズですが、現在では日本の人気犬種ランキングでも20位以内に顔を出す人気犬種となっています。

3.身体的特徴

■体重:(牡)5㎏以下 (牝)5.4㎏以下
■毛色:アルビノとレバーを除くあらゆる毛色
(JKCの基準)

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頭部は丸っこく幅は広く大きめで、小さな体格と相まってまるで大人になっても子犬のままのように見えます。パグなどと同じく短頭種といわれる犬種で、鼻は短くつぶれていますが、短すぎるものは許容されません。四肢は比較的短く、意外とがっしりしています。被毛は適度に長く、耳や足の後ろ、尻尾や手などには豊富に飾り毛が付いているのが特徴的です。

シー・ズーと似ている?

ペキニーズを初めて見た方は、似たような外見を持つ「シー・ズー」と見間違えることが多いようです。よく見ると、毛色や顔の形など違いは様々です。しかし、初見でペキニーズとシー・ズーを見分けることは、なかなか難しいものがあります。

では、なぜ2つの犬種が似ているのでしょうか。実は、ペキニーズは、シー・ズーの祖先なのです。最近の研究によって、そのことが判明しました。

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こちらがシー・ズー。比較すると、ペキニーズのほうがやや顔が広めです。

余談になりますが、近年シー・ズーはとても人気のあるワンちゃんです。その人気に火をつけたのが、ペキニーズだとも言われています。

4.性格・気質

■愛情深い
■大胆
■用心深い
■警戒心が強い
■マイペース
■頑固

家族に対しては、とても深い愛情を示し甘えてきます。また、そのマシュマロのような外見とは裏腹に、勇敢さや大胆な心を持っているワンちゃんです。それを表すかのように、横揺れする歩き方は威厳に満ちています。

ただし、見知らぬ人に対しては強い警戒心を働かせます。攻撃的になることはありませんが、心を許すこともなく媚びません。このような部分は、歴代の皇帝に飼われていた歴史の積み重ねによって作られたのかもしれません。

また、マイペースで気まぐれな子が多いようです。その様子はまるで「女王様」や、猫のようです。そのため、猫好きの方には相性が良いワンちゃんかもしれません。

猫と同じように、自分から望んで激しい運動をするのはあまり好みません。公園などに連れていってあげても、走り回らずにもっぱら気ままに歩き回ることが多いようです。ですので、犬と一緒にアクティブに楽しみたいという人にはあまり向いていない犬といえます。

5.しつけ

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しつけが難しい犬種

ペキニーズは、実はしつけに少し苦労するワンちゃんです。

気分屋で頑固、猫のような性格のため、なかなか飼い主さんの思い通りにいかないことが多いようです。そのため、ペキニーズのしつけに必要なことは「根気」と言えます。

物覚えの早い子犬の時からしつけをしっかりすれば、成犬になってからしつけるより高い効果が期待できるでしょう。

また、ペキニーズは小型犬ですが、決して気弱ではありません。どちらかというと強気で、自分がリーダーシップを取ろうとします。リーダーは、あくまで飼い主さんです。このことを理解させないと、しつけはとても苦労します。

主従関係はハッキリとさせましょう。

服従訓練について

子犬の頃から服従訓練を行い、飼い主さんがリーダーだということを教えます。

服従訓練には様々なものがあります。例えば、リーダーウォークというものがあります。リーダーウォークは、主従関係を作る上で基本的な訓練となります。決して難しいものではありません。

① リードをたるませて歩く
② 犬が前に出たら方向転換をする
③ そのまま歩く
④ 犬がまた前に出たら方向転換をする
⑤ ②~④を繰り返す

基本的にはこれだけです。方向転換を繰り返すうちに、ワンちゃんは飼い主さんの顔を見るようになるはずです。また、方向転換だけでなく突然止まってみるのも有効です。ワンちゃんが、飼い主さんの動きに合わせられるようになった時は、たくさん誉めてあげてください。

リーダーウォークは、短時間で身に付くものではありません。やはり、根気よく続けることが大切です。

接し方がポイント

他にも、訓練中はワンちゃんには厳しく接することを心掛けて下さい。人によっては、可哀想と感じるかもしれません。ですが、主従関係がはっきりしていないと、ワンちゃんに精神的な不安を与えるだけになってしまいます。

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6.お手入れ

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温度調整は大切に

ペキニーズは毛量が多く、高温多湿が苦手です。

ペキニーズのようにマズル(=鼻)が短いワンちゃんは暑さが苦手で、熱中症になりがちです。夏場は、クーラーをつけて温度と湿度の管理には気を付けましょう。

定期的なブラッシングとシャンプーを!

その長い被毛を美しく保つためにも、毎日のブラッシングなどのお手入れは欠かせません。

もちろんブラッシングの他にもシャンプーも必要です。頻度は、月に1~2回が目安です。シャンプー剤は、水で薄めて使います。全体的な汚れを落としてから本洗いをすると、臭いも比較的長時間防げます。リンスには、ホホバオイルや椿オイルを数滴混ぜるのもお勧めです。毛艶や手触りが良くなります。

ただし、ペキニーズは肌が弱いワンちゃんです。シャンプーやリンスが残っていると、皮膚病の元になりかねません。しっかりと洗い流すようにしましょう。洗い終わった後のドライヤーにも注意点があります。被毛は、下毛があるダブルコートです。少し大変ですが、根本から乾かすことを心掛けることが大切です。

お手入れは、すべてご家庭で出来ます。しかし、手間や時間などの問題もあります。どうしても無理な場合は、ブラッシングだけは飼い主さんが行い、後はプロのトリマーさんに任せるのが確実と言えます。

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7.かかりやすい病気

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目の病気

ペキニーズは、その特徴から目の病気にかかることが多いようです。

目が大きく出ているので角膜を傷つけやすくなっています。シー・ズーと違って顔に長い毛がかかりませんが、逆まつげや、散歩途中で草が目に入ることもあります。毎日顔をチェックして、目にゴミが入っていないか、角膜が傷ついていないか確認しましょう。

また、涙が大量に出るようであれば、何かしら異常が起こっているサインです。
原因が分からなければ動物病院に連れて行ってあげるなど、適切な行動を心掛けて下さい。

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椎間板ヘルニア

ペキニーズはその体型から、椎間板ヘルニアにもなりやすいワンちゃんです。足腰に負担がかからないように、床が滑りにくくなるような環境を作ってあげましょう。例えば、犬用の滑り止め防止ワックスやコルクマット、カーペットを敷くなどの方法があります。

加えて、足の裏に生えている毛が、伸びすぎないようにもします。定期的にカットすることをお勧めします。ただし、ハサミを使うと傷つけてしまう場合もあります。カットは出来るだけバリカンを使うようにしましょう。子犬の頃から、バリカンに慣らせておくとカットが楽になります。

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軟口蓋過長症

口の奥にある軟口蓋(なんこうがい)といわれる部分が過剰に成長し、声帯の半分以上をふさいで呼吸に異常が起きる病気が軟口蓋過長症です。ペキニーズ以外にもブルドッグ、パグ、ボストン・テリアなどの短頭種の犬にしばしば見られ、いびきや口呼吸、元気消失などの症状が見られます。

重症になると呼吸困難によって命の危険があるため、外科手術によって軟口蓋を切除する必要があります。短頭種を飼うなら覚えておきましょう。

最後に

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いかがでしたか?

イヌ好きにもネコ好きにも合う珍しい犬種と言えます。ペキニーズは、ゆったりマイペースに生活したい方には、ピッタリのパートナーです。

少々頑固なところさえ可愛く見えてしまうのも、愛されてきた歴史がそうさせるのかもしれません。甘えてきたり、ひとりになりたがったり、気ままな性格はちょっとワガママな恋人みたいですね。

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