ハリネズミ|飼い方や歴史、生態などのすべて

ハリネズミ|飼い方や歴史、生態などのすべて

写真集が発売されたり、取り扱うショップが増えたり、ペットとしてハリネズミが人気を集めてきていますが、一体どんな生き物で飼育する際には何に気をつけたらいいのか、まだまだその知名度は高くないと思います。ここではハリネズミについてまとめました。

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    ゆき 真白
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ペットとしての人気を高めつつあるハリネズミですが、その生態や習性を知っている方は少ないのではないでしょうか。ハリネズミとはどんな生き物なのか、まとめました。

1.概要

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ハリネズミは、食虫目ハリネズミ科ハリネズミ亜科アフリカハリネズミ属の総称です。食虫目は他にモグラなどが分類され、「ネズミ」とついていますがげっ歯目であるネズミの仲間ではありません。最近では「ハリネズミ目」という名称で分類されています。

後ろ足の指が4本あることからヨツユビハリネズミと呼ばれ、別名ピグミーヘッジホッグとも言います。頭からおしりにかけて、被毛が硬く変化した針が生えているのが特徴です。

小さな手とつぶらな瞳、手の中におさまる可愛らしさで、写真集が発売されるなど最近人気を集めているペットです。可愛い見た目に反して昆虫を主食とするそのギャップに驚く方も多いかと思いますが、家族として迎えたら癒されること間違いないと思います。

2.歴史

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ハリネズミは東アフリカ〜西アフリカのサバンナに生息していて、日本の自然で見られるハリネズミは外来種になります。野生時の主な食事は昆虫やミミズなどの無脊椎動物で、ほかにもカエルやトカゲなどの小型脊椎動物、果物なども食べると言われています。

ペットとしての歴史が浅いため、野生時の習性が抜けず、夜行性で暑過ぎれば「夏眠」、寒過ぎれば「冬眠」をとることもあり、まだ人間との生活には慣れていない面があります。飼育下での「夏眠」や「冬眠」は命にかかわることもあるので、飼育する際は温度管理に気をつける必要があります。

3.習性

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夜行性

ハリネズミは夜行性で、昼間はほとんど寝ていて、暗くなり始めた頃から起き出し活発に行動します。野生時では夜に獲物を捕らえに行くので、夜起きていられない飼い主さんは、寝る前にエサを用意しておくといいですね。主食が昆虫であることから、エサはドライフードだけでなく、副食としてコオロギやミルワームを与えると栄養がしっかりとれてよいでしょう。

単独行動

ハリネズミは群れを作らず単独で行動します。複数匹飼う場合は、繁殖時以外1匹1つのケージに入れるようにしましょう。同じケージに入れてしまうとストレスを感じたり、ケンカをしてケガをしてしまう可能性があります。初めてハリネズミを飼う方は、1匹だけ飼う方がいいですね。

夏眠・冬眠

前項でも触れたように、ハリネズミは30℃以上で夏眠、18℃前後で冬眠してしまいます。夏眠・冬眠は体に負担がかかり、野生でも死んでしまうことがあります。飼育下での夏眠・冬眠はほぼ不可能であるため、ケージ自体に温度計をつけておくといいですね。気温を一定に保つために飼い主さんが不在でもエアコンをかけ続ける必要があります。

穴を掘る

モグラの仲間であることから穴を掘る習性もあります。木材チップなど床に敷いて、ハリネズミが潜れるようにしてあげるとよいでしょう。ペットシーツだけだと、掘ろうとしてボロボロになってしまうことがあるので、人工芝などを敷いてもいいですね。寝床は巣穴のような寝袋みたいなものを用意するといいですね。暗くて狭いところだとハリネズミも安心して眠ることができます。

4.身体的特徴

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体のつくり

■体長:17cm〜23cm
■体重:300g〜700g
■指:前足5本/後ろ足4本
■尾:2cm〜5cm
■鼻:湿っていて穴は上を向いている
■目:暗いところがよく見える
■歯:36本

和名の「ヨツユビハリネズミ」の名の通り、後ろ足の指は4本になります。ほかのハリネズミは5本なのでとても特徴的となっています。頭からお尻まで針が生えていて、約6,000本ほどあり爪などと同じ成分をしています。慣れているハリネズミであれば、針の部分を下にして手に乗せることもできますが、慣れていない場合は皮手袋などを装着して触るようにしましょう。

防衛手段として主に針が使われますが、口から泡を出して針に塗ることもあります。詳しくはわかっていませんが、わずかに唾液に毒性が含まれているのではないかと考えられています。唾液を塗っていたら、素手では触らないようにしましょう。

ハリネズミはオスとメスでの違いがあまりなく見分けづらいですが、オスは生殖器と肛門が離れていて、メスは隣接しています。

嗅覚・聴覚・視覚

嗅覚は五感のなかでも大変優れていて、獲物や仲間を探したり、敵を感知することができます。聴覚も優れていて、昆虫などが動いたときのわずかな音が聞こえ、飼い主さんの声を聞き分けることもできます。また、視覚はあまりよくなく、ぼんやりと見える程度だと言われています。

目があまりよくないから、嗅覚や聴覚がより優れているのかもしれませんね。

カラー

ハリネズミのカラーは90種類以上あると言われています。大きく分けると下記のパターンになります。

■スタンダード(ソルト&ペッパー)
■シナモン
■ブラウン
■バイド
■シニコット
■アルビノ

ハリネズミの針にはバンドと呼ばれる帯状の模様がついていて、その変化によってカラーは分けられます。スダンダードである「ソルト&ペッパー」は白い針に黒バンドがあるものです。「シナモン」は明るいシナモンブラウン、「ブラウン」は白い針にオークブラウンのバンドがあり、ブラウンの方が濃い色になります。

「バイド」は白い針がマダラ模様に現れたカラーのことで、どのカラーに対しても出てくる可能性があります。「シニコット」は白い針にオレンジベージュのバンドがあるもので、「アルビノ」は全身真っ白で瞳が赤いもののことを言います。ほかにも「グレー」「シルバー」「チョコレート」などがあり、シニコットはシナモンと混合されることもあります。

5.生態

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出産

ハリネズミは1年を通して出産可能なので、オスとメスの相性さえ良ければ簡単に繁殖できます。繁殖させる際、短い期間同居させたら同じだけ離すなど、ストレスのかからないようにしてあげる必要があります。妊娠したかどうかは体重の変化やお腹の張りで見極めます。妊娠期間はだいだい35日〜40日で、1度に4匹前後を出産します。妊娠中は普段より高タンパク高カロリーなものを与えましょう。

出産後、母親が育児放棄や子食いをしてしまう可能性があるので注意が必要です。授乳期は人間の匂いがつかないように気をつけ、離乳が始まる生後3週間頃までは母親を刺激しないようにケージ内をいじるのはやめましょう。

食べ物

主食として、ハリネズミ専用のドライフードを与えましょう。選ぶ際に余計なものが入っていないか、原材料を確認して買うようにしましょう。野生時は昆虫を食べているため、動物性の食材を主な原料としているものだといいですね。ハリネズミはグルメなので、いつも食べているエサに飽きて突然食べなくなってしまうこともあります。事前に複数のドライフードを用意しておくといいかもしれません。

また、ハリネズミは虫が好物なので、副食として虫を与えるといいですね。生き餌のための幼虫であるミルワームや、コオロギ、ミミズ、ナメクジなどを生き餌としてあげるとよいでしょう。しかし、コオロギは生きていると噛まれる可能性もありますし、生き餌が得意でない飼い主さんもいらっしゃるかと思うので、そういったときは冷凍や缶詰のものを利用するといいですね。コオロギやミルワーム、ピンクマウスなどは冷凍や缶詰のものがあります。

他にも、「レバー」や「鶏ささみ」の加熱したもの、「カッテージチーズ」「ゆで卵」「ヤギミルク」「無糖・無脂肪ヨーグルト」「りんご」などもあげられるので、ドライフードをしっかりと食べられるようならこういったものを副食としてあげてもいいでしょう。

副食を与える場合は、ドライフードが大さじ2杯程度で十分なほど、ハリネズミの食事量は少ないです。副食や糖分のある果物をあげすぎると肥満になってしまう可能性があるので、食事管理には十分注意しましょう。

寿命

■寿命:5〜10歳

野生下では3年ほどと言われている寿命ですが、外敵のいない飼育下では、その寿命は2倍以上になります。飼育環境がよく、ハリネズミにあっていれば10年以上生きる子もいるらしいので、ぜひ長く一緒にいられるように最適な環境を整えたいですね。

病気

■歯周病
■腫瘍
■ダニの奇声
■結膜炎、白内障など
■膀胱炎、尿石症など
■子宮疾患
■サルモネラ、カンジダなど
■腸閉塞
■ハリネズミふらつき症候群(WHS)

上記の他にも、人間や犬・猫同様、風邪などの病気などにかかることはあります。しかし、ペットとしての歴史が浅い分、医療が他のペットに比べて進んでいるとは言えない状況にあり、病気にならないように飼育には十分気をつける必要がありますね。

特に気をつけたいものとして、「ハリネズミふらつき症候群(WHS)」があります。後ろ足がふらついたり、歩き方がぎこちなくなり、死んでしまうことも多い恐ろしい病気です。原因がわかっておらず、治療法も解明されていません。ふらつくような仕草が見られたら、早急に病院へ行くようにしましょう。

衛生的でストレスのない飼育環境、栄養が足りている食事、適度な運動で多くの病気は予防できるので、普段から健康には気をつけるようにしましょう。

最後に

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ブリーダーさんがいたり、ペットショップで取り扱っていたり、ハリネズミのペットとしての地位は上がってきてはいますが、まだまだ知られていないことも多いです。ハリネズミを飼う際はあらかじめ、ハリネズミに対して詳しい獣医さんをみつけておくといいですね。

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