猫を飼うなら知っておきたい 猫の妊娠・出産について

家猫は去勢が推奨されていますが、猫の妊娠・出産について知識を身に着けておいて損はありません。猫の生殖について記述します。

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    関 慶之
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1.猫の発情期・交尾

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猫の発情期はおおむね2月から4月、および6月から8月ごろにやってくることが多いようです。俳句では「猫の恋」は春の季語となっており、このころに人間の赤ちゃんのような特徴的な声を聞くことも多いでしょう。発情期になると、雌は落ち着きがなくなり、様々な場所に体をこすりつけるような行動をします。

その後、鳴き声を上げて自分の存在を示し、雄が近くに来ると仰向けになって転び、誘うような行動をするようになります。雄は交尾の権利をめぐって争い、勝利した猫から順番に交尾を行います。ただし交尾の主導権は雌が握っており、場合によっては拒絶することもあります。

2.猫の妊娠

猫の妊娠期間は、およそ60日から70日程度です。妊娠初期のメスには目に見えるサインはほとんどなく、3週間くらいになると乳首がピンク色が濃くなって硬くなり、お腹も徐々に目立ってきます。また、元々気の荒い猫でも徐々に穏やかな性格になっていきます。

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妊娠中の猫。ややお腹が大きいのが分かります。

そうしたことに加えて、床の上でゴロゴロと転がる動作を盛んに見せるようになることも妊娠の兆候といえます。こうしたサインを見分けるのはなかなか難しいですが、うるさく鳴くのが続くようであればそれは発情期がまだ続いている証拠ということができます。

3.猫の出産

出産の数日前になると徐々に落ち着きがなくなり、外敵に見つからないようなリラックスして出産できる場所を探し始めます。野性の猫なら繁みの中などですが、室内なら棚の中やテレビの陰などです。このとき、段ボールの中に布や新聞紙などを敷いて巣を作ってあげるとよいですが、結局は別の場所で産むこともあります。

子猫は未熟な状態で生まれてくるため、出産は比較的安産で終わることが多いです。ただし、出産に要する時間にはばらつきがあります。

子猫は液体で満たされた袋の中に入って生まれてくるため、母猫はそれを舐めて破ります。同時にへその緒を噛み切り、胎盤も食べてしまいます。子宮から出てきたものを食べてしまうのは、野性下の出産では子猫の匂いを嗅ぎつけた外敵がしばしばやってくるため、それを阻止する目的があります。

4.猫の子育て

生まれたての子猫は全くの無力ですが、生後4日目には母親を識別できるようになり、10日後には前足を使いはじめます。3週間後にはほぼ完全に自分の足で立ち、大人の猫を真似しはじめます。そして生後7週間後には飛んだり走ったりといった猫らしい動作を存分に見せてくれるようになります。

子猫は鼻にある熱の受容器とよばれる部分で母猫の乳首を探し、乳房を足で踏むことで母乳が出るのをうながします。これはいわゆる「ふみふみ」と呼ばれる行動であり、大人の猫になっても残ることがしばしばあります。授乳が必要なのは生後5~6週間程度ですが、これを過ぎても母乳は飲みます。生後3週間を過ぎると固形物を食べようとしはじめ、5週間ごろには歯が生えそろいます。

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この間、母猫は甲斐甲斐しく子猫の世話を焼きます。お尻を舐めて排泄を促し、やはり臭いを隠して外敵から子猫を守るために排泄物は食べてしまいます。特に子猫がまだ幼いうちは、母猫は神経質になり、人間に対してとても攻撃的な面を見せることがあります。しかし、子猫が乳を飲まなくなるにつれて母猫は子育てのためのホルモンが減少し、生後6か月ごろには逆に子猫たちを威嚇して追い払うようになります。

5.飼い主ができること

妊娠から出産、子育ての間はついつい心配になり、親子に構いたくなってしまうものです。しかし、この間はできる限り母猫が育てるのに任せて、なるべく手出しはしないのが正解です。子猫に人間の臭いが付いてしまうと、母猫は育児放棄してしまったり、最悪の場合は食べてしまったりすることがあるからです。子猫との接触は最小限に留めて、育児は母猫に任せましょう。

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妊娠中は食事にも気を付けてあげましょう。特に妊娠中期以降は、普段よりもかなり多くのエネルギーを消費します。妊娠中の猫用のフードがありますので、それを与えるのがよいでしょう。出産の際は、無事に出産できるような産室を作ってあげるだけでなく、万が一の場合に備えて動物病院に連絡がつくようにしておきましょう。出産はおおむね安産に終わりますが、1時間で終わることもあれば丸1日かかることもあります。

おわりに

いかがでしたか。猫の妊娠について、発情期から子育てにいたるまでの流れを追いながら見てきました。

繁殖させる計画がある飼い主の方はもちろん、その予定のない方も最低限のことは覚えておいてくださいね!

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