偉人も愛したフランスの「微笑み猫」 シャルトリューの全て!

偉人も愛したフランスの「微笑み猫」 シャルトリューの全て!

ロシアンブルー、コラットとともに「シルバーブルー御三家」とよばれる、フランス原産のシャルトリュー。ずんぐりした体に優雅な物腰、美しい被毛に微笑んでいるような顔つきが魅力です。シャルトリューの全てを探ってみました!

  • サムネイル: 関 慶之
    関 慶之
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1.概要

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シャルトリューはフランス原産の猫です。その顔つきから「微笑み猫」と呼ばれているほか、ロシアンブルー、コラットと並んで「シルバーブルー御三家」とも呼ばれています。さらに「生きたフランスの記念碑」「フランスの宝石」の異名もあります。

2.歴史

シャルトリューの発祥については様々な説があり、詳しいことはいまだによくわかっていません。16世紀中頃、シャルトリュー派の僧侶が北アフリカから船でフランスに持ち込み飼っていた猫が先祖であるという説、シリアからフランスにやってきた猫という説、十字軍がペルシャに遠征した際に持ち帰ってきた猫だという説などがあります。

シャルトリューという名前についても、前述のシャルトリュー寺院にちなむという説から、リキュールのシャルトリューズにちなむという説、そのシャルトリューズの製造法を伝えているグラン・シャルトリューズ修道院にちなむという説、18世紀に生産が盛んになったスペインの羊毛にちなむという説などがあります。

ただ、こうした説を示す文献はいずれもフランス語で書かれているため、フランスに発祥を持っていることは間違いないようです。実際にはフランス土着の雑種猫にペルシャなどをかけ合わせた猫であるという説もあります。

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いずれにせよ、シルバーブルーの毛を持ったこの猫の存在は古くから知られていたようです。16世紀イタリアの博物学者アルドロヴァンディ、18世紀初頭の商人サヴァリ兄弟などはシャルトリューとおぼしき青くてがっしりした猫の記録を残しています。

さらに、同世紀中ごろの博物学者ビュフォンはこの猫に「鋭い声をもって鳴く暗青色の猫」を意味する「フェリス・カートゥス・コエルレウス」の名を付け、哲学者デイドロの小説「お喋りな宝石」の中にもこの猫が登場します。

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出自ははっきりしないながらも、主にねずみ捕りなどの役目を担ってフランスに息づいていたシャルトリューでしたが、近代に入ると絶滅の危機に陥ってしまいます。撥水性に富んだ美しい毛皮が高値で売買されるようになったことに加えて、二度の世界大戦でフランスが戦場となり国土が荒廃したことが原因でした。

そこで第一次世界大戦の終結後から、シャルトリューの保存運動が始まります。第二次世界大戦の終結時にはほとんど絶滅状態でしたが、生き残った個体をペルシャやブリティッシュブルーなどの似た毛色の猫と交配させることで改めて品種の確立が図られます。繁殖の中心になったのは、フランス西部のベル島でルジェ姉妹が開いたキャッテリーでした。

こうして個体数を増やすことに成功したシャルトリューは1970年代にはアメリカに輸出されます。当初はブリティッシュブルーと混同されることもありましたが、別品種として公認を受けました。

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コレットと2匹のシャルトリュー。

出典 http://peoplewithcat.tumblr.com/

シャルトリューはフランスの著名人に愛された猫としても知られています。シャルル・ド・ゴールはグリグリという名のシャルトリューをかわいがっており、この猫はいつもド・ゴールの跡をつけていたといわれます。作家コレットはナチス占領下のパリに留まってシャルトリューを飼い、愛国心を表現しました。彼女の作品「牝猫」にはシャルトリューが登場し、この猫を夫が愛するあまり破局を迎える夫婦の姿が描かれています。

3.身体的特徴

■平均体重:3~7.5kg
■体型:セミコビー型
■被毛種:短毛種
■カラー:シルバーブルーのみ

シャルトリューの被毛はロシアンブルーやコラットと同様にシルバーブルーのみとなっています。ブルーグレーとも呼ばれ、やや灰色に近くなっており、表面にはかすかな虹色の光沢を見ることができます。

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シャルトリューはやや太めの胴体に骨格が細い手足が付いているため、「マッチ棒を刺したジャガイモ」のような体型としばしばいわれます。体格はオスのほうがメスよりもかなり大きめでよりずんぐりとしています。頭部は幅広で台形をしており、鼻は青灰色、尻尾は付け根が太くて先端が細くて丸く、首は太くてがっしりしています。

「微笑み猫」という異名は、その口元の曲線がまるでこちらに微笑みかけているように見えることから生まれました。目の色はゴールドかカッパーで、ぱっちりした印象を受けます。子猫の目の色は暗めで、成長するにつれて明るくなり、老猫になると再び明るさが消えていきます。

4.性格・気質

■大人しい
■我慢強い
■あまり鳴かない

シャルトリューはフランスの家庭でねずみを獲っていた猫ですが、争いは好まず自分から攻撃をしかけることはまったくありません。活発なタイプではなく、あまり鳴くこともありません。鳴く際は細い声で鳥のように鳴くことがあります。このような特徴があるため、初めて猫を飼う方や、マンションなどの集合住宅での飼育にも適しています。

5.生活環境

シャルトリューは普段はおっとりしていますが運動量は多く、いわばやるときはやる猫です。キャットタワーなど用意して室内で運動のできる環境を作るほか、おもちゃなどを使用して積極的に遊び相手になってあげましょう。

トイレには猫が気に入る猫砂などを敷きつめ、落ち着いて排泄のできる場所に設置してあげてください。また爪とぎは猫にとっては古い爪をはがして爪を新しく保つ本能に基づく行動です。壁や家具を傷つけられないためには、あらかじめ爪とぎに猫のにおいを付けておきましょう。

6.お手入れ

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シャルトリューの被毛は密生していますが、多大な手間がかかるというわけではありません。コミュニケーションを兼ねた1日1回程度のブラッシングを行えばOKです。水をはじく関係で皮脂がたまりやすいので、シャンプーも汚れがひどかったらその都度行ってあげてください。子猫のころから慣らせておくとよいでしょう。

爪切りや歯磨き、耳掃除にはほかの猫種同様、子猫のころから慣らしましょう。爪切りは長くなった先端のみを切り、根元の神経を傷つけないようにしましょう。歯磨きは特に柔らかいフードを食べたあとなどは行うようにしましょう。耳掃除はイヤークリーナーを染み込ませた布で耳の奥を傷つけないように行いましょう。

7.かかりやすい病気

嚢胞腎

自然に発生したシャルトリューですが、戦後のブリーディングでペルシャ系の血統からもたらされた遺伝病として嚢胞腎があります。これは腎臓に水のたまった袋が形成されることでその働きが弱まる病気で、放置していると慢性腎不全となり命に関わります。食欲不振、多飲多尿、頻繁に吐く、体重低下などの症状に気をつけましょう。

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熱中症

被毛が水をはじき、そのぶん熱もこもりやすいので熱中症に注意が必要です。特に夏場は、室温を一定に保てるようにしましょう。

おわりに

いかがでしたか。様々な異名を持つフランスのシルバーブルーの猫、シャルトリューの紹介でした。

ロシアンブルーと比べるとまだまだマイナーですが、初心者にも向いているとても利口な猫ですよ。

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