強く賢く、かっこいい! 軍用犬として名高い『ドーベルマン』について

強く賢く、かっこいい! 軍用犬として名高い『ドーベルマン』について

社会の秩序を守る軍用犬としてお馴染みのドーベルマン。強くて賢くて勇敢で、とってもかっこいい! 今回はそんなドーベルマンについて、歴史から特徴、性格など、彼らの全てを知りたい貴方のために、彼らの全てをまとめました!

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    小雪戸 ぼたん
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1.概要

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警察犬としてお馴染みの犬種『ドーベルマン』。

そんな彼らのイメージと言えば“強い”、“賢い”“柔順”、そして“ちょっと怖い”。

そう、ドーベルマンは“獰猛”なイメージを持たれることが多々あります。
それは彼らの歴史が所以にありました。

今回はそんなドーベルマンについてのまとめです。

2.歴史

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19世紀末、当時、ドイツのチューリンゲン州に住み、税金取り立て屋や野犬の駆逐を生業としていたブリーダーのフリードリヒ・ルイス・ドーベルマン氏は、よりその業務に特化した犬種を得ようと試行錯誤を繰り返し、ついに特製の護衛犬を生み出すことに成功しました。

それが犬種“ドーベルマン”の歴史の始まりです。

ドーベルマンとは創立者にちなんだ犬種名だったんですね。

ただこの最初のドーベルマンが一体どんな犬種を掛け合わせて作ったのか。
一説にはロットワイラーやシェパード、ワイマラナーではないかと言われていますが、定かではありません。

生み出された当初のドーベルマンは現存する子たちよりも、体高が低く重量感があり、また時代が時代であり、目的が目的でしたので、非常に攻撃的で気性が荒く、まさに“怖い”というイメージを持たれるに足る作業犬でした。

その後グレーハウンドやテリアの血が混ざったことで、今のスマートな見た目へと変わっていき、時代も変わったことで家庭犬気質に。

ただそれでも作業犬としての素質は今なお受け継がれており、それが彼らの軍用犬・警察犬に選ばれる一番の理由となっています。

3.身体的特徴

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■体重:♂40.5kg ♀32.3kg
■体高:♂68.7cm ♀63.7cm
■被毛:ブラックまたはブラウンをベースに、赤茶色のマーキング。またたまにブルーやイザベラ(グレーっぽい色)、例外的にアルビノ種である白が存在します。

体高はオスのドーベルマンでおよそ68~72㎝、メスのドーベルマンで62~65㎝程でJKC(ジャパンケンネルクラブ)登録では中型犬に分類されます。
ただ一般的に大型犬種に分類されるゴールデンレトリーバーよりも大きいことが多々あり、その為ドーベルマンも大型犬として扱われることが多いです。

シュッとした顔に細身な体の見た目をしておりますが、その実、非常にがっちりとした逞しい筋肉を秘めており、その無駄のないシャープな姿から犬界のサラブレッドとも呼ばれています。

短い尻尾と耳がピンと立ったイメージの強いドーベルマンですが、これは生まれつきではなく子犬のうちに行う断耳・断尾によるもので、本来のドーベルマンは長く垂れた耳と細長い尻尾を持っています。

全体的に均等で短く硬い被毛を持ち、カラーはブラックかブラウンが一般的。
そこに口先から前胸まで赤褐色のマーキングがあることが多いです。

『ドーベルマン』と『ドーベルマン・ピンシャー』は違う?

ドーベルマンには、ただ『ドーベルマン』と呼ぶものと『ドーベルマン・ピンシャー』と呼ばれるものがあります。
しばしばこの2種を混同して、ドーベルマンの正式名称がピンシャーと付くと思われることがありますが、実は『ドーベルマン』と『ドーベルマン・ピンシャー』には明確な違いがあります。

そもそもピンシャーとはドイツ語で『テリア(狩猟犬)』のことを指し、ルイス・ドーベルマン氏が護衛と害獣駆除を目的に生み出した使役犬の役割からそう呼ばれていました。そしてその頃のドーベルマンは上述したように今よりも見た目も気質も多少異なっており、その最初のドーベルマンがドーベルマン・ピンシャーです。

が、その後の品種改良による見た目の変遷、狩猟ではなく護衛、軍用犬としての功績を称えられ“テリア”のカテゴリーから外され“ピンシャー”という名称はドーベルマンからなくなりました。

つまり簡単に言えば、現存するドーベルマンの中にドーベルマン・ピンシャーと呼ばれる種はいないというわけです。

それでもアメリカなどではいまだに『ドーベルマン・ピンシャー』という呼び名が一般的に知れ渡っていて、それがゆえに互いを混同してしまうことが起こります。

ドーベルマン・ピンシャーと呼ぶことは決して間違いではありませんが、それはあくまで別名であり、正式名称はただ『ドーベルマン』となります。

4.性格・気質

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・飼い主に従順
・甘えん坊
・非常に活発
・頭脳明晰
・警戒心が強い

作業犬として生み出されたドーベルマン、今なおその素質は色濃く残っており、飼い主に対しては非常に従順、その明晰な頭脳と高い身体能力で指示を的確にこなすことに喜びを感じます。

また家族以外の人間に対しては高い警戒心を持ち、家族の側にいることが彼らにとって一番居心地の良い場所。
それが甘えん坊という風に言われる所以ではありますが、彼らの“甘えん坊”は他の家庭犬ほどの生易しいものではないことにご注意を。

他の犬種のように、家の中でじゃれて遊んであげた程度では彼らは納得してくれません。

高い知能と身体能力は狭い家の中だけだとすぐに持て余してしまい、発散するために自ら勝手な行動を起こしだしたりする原因ともなります。

そうならない為にも、外での十分な運動、そして彼らの知能を刺激してあげられるような何か役割、作業を与えることが必要です。

5.しつけ

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飼い主の指示に従うことに喜びを感じるドーベルマンですので、まず大切なのは主従関係の徹底です。
これを曖昧にしてしまうと、彼らにとってストレスになる以上に、その強靭な肉体を制御し切れなくなる危険が伴います。

リーダーとして認めさせられれば、「待て」や「お手」、「お座り」などの基本的なものから、それ以外にも様々な指示を覚えさせ、また高い警戒心が他者に対しての攻撃性へと転じる前に、子犬の内から社会化訓練も取り入れると良いでしょう。

指示の中では特に「待て」は早々に覚えさせた方が良いかもしれません。

活発な運動量と元々持っている狩猟本能から彼らは時に感情の赴くままに行動を起こすことがあります。
そういった衝動を抑え込むために遠距離からの「待て」、「お座り」を覚えこませれば、いざという時の安心感に繋がります。

6.お手入れ

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ドーベルマンは短毛種ですので、他の犬種と比べトリミングが必須ではなく比較的お手入れは楽な方。
ですが、抜け毛が多いのも短毛種の特徴ですので、定期的なブラッシングは必要となります。

またそれが彼らが罹りやすい皮膚や脱毛の病気の早期発見にも繋がります。

7.かかりやすい病気

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・皮膚病(ニキビダニ症、膿皮症、天疱瘡、脂漏症)
・ホルモン性脱毛症
・肺、心臓病

遺伝的には皮膚病、脱毛症がドーベルマンはかかりやすく、また内臓面では肺、心臓の病気が多いです。

ニキビダニ症――
ニキビダニ症とは、ニキビダニと呼ばれる非常に小さなダニに寄生されることにより起こる症状で、ニキビのような膿胞ができて皮膚のただれやかゆみや痛みを生じさせます。ひどくなると全身の皮膚に症状が出て敗血症を起こすこともありますので、早期発見早期治療を心がけましょう。

膿皮症――
膿皮症とはブドウ球菌などの細菌が皮膚に感染することによって顔や腋、股や指の間に発赤・発疹、膿疱、かさぶたを発生させる症状。極端に頻繁なシャンプーや皮膚に合わないシャンプーなどが原因になりやすいですので、シャンプーの成分やその回数に注意しましょう。

天疱瘡――
天疱瘡(てんぽうそう)とは体の皮膚や粘膜に水ぶくれやびらん(上皮が欠損した状態)を生じさせる人間にも見られる代表的な皮膚病で「自己免疫性皮膚疾患」と呼ばれています。明確な原因はまだはっきりとはしていませんが、夏に多く発生することや、白い犬に多く見られることから紫外線が関係しているという考え方が一般的になっています。ですので真夏の暑い日など、出来る限り直射日光は避けるようにしましょう。

脂漏症――
脂漏症とはダニやノミなどの寄生虫、またはアレルギーやホルモンバランスなどが原因で犬の皮膚から脂が異常に分泌される皮膚の病気です。フードの栄養バランスを見直す事、バランスのとれた食事を与える事やシャンプーなどで定期的なスキンケアをする事で防ぐことが出来ます。

ホルモン性脱毛症――
ホルモン性脱毛症とはホルモンの大量分泌や逆に分泌が少なすぎることで皮膚に影響を与え、それが原因で起こる脱毛症です。特にドーベルマンは遺伝的にホルモン異常を抱えやすく、それは先天的なものが原因の病気なので予防することは難しいです。ただ病院などで処方されるホルモンバランスを整える薬の投薬やホルモン注射治療で治すことの出来る病気です。

最後に

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見た目のかっこよさ、そして従順で賢く、また忠実であることからとても人気の高いドーベルマン。
ですが、実際に飼うとなると相応の覚悟が必要なのもこの記事を読んでご理解いただけたかと思います。

なので飼育難度は他の犬種と比べやや高く、初めて犬を飼うという方にはあまり向いていないかもしれません。
ただ彼らを含め、犬という動物はすべからく心の優しい持ち主です。

全ては飼い主さんの育て方次第、環境次第ですので、彼らの気質・性質をきちんと理解した上でしっかりとしたしつけさえこなせば、ドーベルマンはあなたにとって生涯で最高のパートナーとなることでしょう。

【画像出典:Shutterstock】

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