【獣医師監修】猫の理想的な体重はどのくらい? 肥満を予防するためには

室内で飼われている猫の約40%が肥満であるというデータがあるのを知っていますか。あなたが飼っている猫も、もしかしたら肥満かもしれません。では、猫の理想体重とは、どれくらいなのでしょうか。また、肥満を予防するためには、どうすればよいのでしょうか。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫の体重

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出典 vvvita/Shutterstock.com

日本猫のような、猫として標準的なサイズの平均体重は、次のようになります。

生後0週 約100g前後
生後1週間 約150~200g
生後2週間 約200~300g
生後3週間 約300~400g
生後1ヶ月 約400~500g
生後2ヶ月 約950g~1.0kg
生後3ヶ月 約1.0~1.5kg
生後6ヶ月 約2.5~3.0kg
生後9ヶ月 約3.0~3.5kg
生後12ヶ月 約3.0~5.0kg

体重が10kg近くなるような大型猫は2~3歳までゆるやかに成長しますが、それ以外の猫は1歳でほぼ成長が止まるので、1歳時の体重を維持した方がいいでしょう。

さて、5kgの猫が300g太ったらどうでしょうか。たった300gなんて太ったうちに入らないと思うかもしれません。でも、比率で考えると、50kgの人が3kg太ったのと同じです。カラダは重く感じますよね。

猫は、食べるものの量を、自分でコントロールできません。太りすぎになると、糖尿病や、脂肪肝、心臓病などを発症するリスクが高まります。猫の食事管理と体重管理は飼い主の責任なので、しっかり管理してあげましょう。

肥満の確認方法

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猫の体重が理想体重の107%以上ある場合、その猫はダイエットが必要な状態といえます。1歳になった時の体重がその理想体重なので、動物病院で測定しておくと、後々体重計でチェックしやすくなるでしょう。また、体重計を用いる以外にも、見た目や感触で、猫の状態をある程度チェックすることができます。

痩せている猫

●ウエストが極端にくびれている
●肋骨がごつごつと触れる

理想的な体重の猫

●ウエストに適度なくびれがある
●脂肪の下の肋骨を手のひらで感じることができる

太り気味の猫

●肋骨が触ってもわかりづらい、もしくはわからない
●くびれがわかりづらい、もしくはない

もし猫のお腹が、ポッコリ膨らんでいて垂れさがっているようなら、理想体重の120%以上で、太っている状態だといえます。

猫のダイエット方法

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もし、猫が太りすぎと判定されたなら、体重を落とすためにダイエットさせましょう。飼い主にできることは、運動させてあげることと、食事を見直すことです。

運動させる

じつは、運動でダイエットをさせることはとても難しいので、基本は食事管理になります。ですが、毎回食事をキャットタワーの一番上に用意するだけでも、食事のたびに上下運動をすることになるのでおすすめです。

食事を見直す

食事を見直すことで、余分なエネルギーを摂取しないように心がけましょう。ただし、急激に食事量を減らすのは危険です。低カロリーのダイエットフードへの変更や、おやつを減らすなどの工夫をしましょう。

また、猫は本来ちょこちょこと小腹を満たす生き物なので、1回の量を少なくし、回数を多く与えることで空腹が満たされ、食べすぎを防ぐことができます。

人間も猫も、肥満がカラダに良くないのは同じです。放っておくと、病気の原因にもなりかねません。飼い主として、猫のカラダをしっかりチェックし、いつまでも元気に過ごしてもらえるようにしたいものです。

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