しなやかで機敏なミニチュア・ピンシャー。歴史や飼い方のポイント☆

しなやかで機敏なミニチュア・ピンシャー。歴史や飼い方のポイント☆

凛々しさと可愛さを合わせたようなミニチュア・ピンシャー。「ミニピン」と呼ばれて親しまれている彼らについて、飼う時のポイントを中心にまとめました。小型犬で可愛いミニピンですが、意外と大型犬要素も……?

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    kana
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1.概要

スラッとしていて、光沢のある滑らかな被毛が美しいミニチュア・ピンシャーは「ミニピン」と呼ばれて親しまれています。まるでドーベルマンを小さくしたかのように、とても良く似ていますが、彼らミニチュア・ピンシャーとはどんな犬なのでしょうか?

2.歴史

ミニチュアピンシャーは、17世紀から18世紀ごろ、ドイツ各地の農場などでネズミ捕りとして活躍していたヘル・ピンシェルとよばれる中型犬がもとになって作出された犬です(ピンシャーとは「咬む」という意味)。ヘル・ピンシェルからは時おり小型の個体が生まれ、こうした犬は実用的ではないとされていました。

しかし時代が進み、上流階級の間で小型犬を飼うのが流行するようになると、小型のヘル・ピンシェルが脚光を浴び、より小型化を目指して繁殖が始まります。当初は無理な小型化によって健康に問題を抱える個体も多かったですが、徐々に血統が安定するにつれて改善されていきました。

「ドーベルマンのミニチュア版」といわれることもありますが、実はドーベルマンよりも歴史は古く、短毛のテリア(ジャーマン・ピンシャー)とダックスフンド、そしてイタリアン・グレーハウンドを掛け合わせて作られたと言われており、それぞれの特徴を兼ね備えた犬種です。そしてどの犬種よりも元気で、活発であるという特徴も持ち合わせているのです。

地元ドイツでは「レイ・ピンシェル」、「ツベルク・ピンシェル」と呼ばれます。レイとは体型が似ている小鹿のこと、ツベルクとは超小型という意味です。

3.身体的特徴

■体重:25㎝~30㎝
■体高:4㎏~6㎏
■被毛:単色、ブラック&タン、チョコレート&タン
(JKCの基準)

引き締まった身体でスタイル抜群! 特に足周りはスラッとしていて、全身がバネのようによく飛び跳ねているのを見掛けますね。

尻尾は先を丸く断尾し、耳は断耳して直立させるのが本来であればスタンダードとされますが、ヨーロッパの多くの国では断尾・断耳を禁じています。被毛はブラック&タンが最も多く有名ですが、レッド、レディッシュ・ブラウン、ラッカー・ブラックなどの単色も多いほか、チョコレート&タンも公認されています。

4.性格・気質

■機敏で活発
■大胆
■気性が荒い
■自尊心が強い

■番犬向きの性格です

ミニチュア・ピンシャーは家族への忠誠心が非常に高く、反対に他者には警戒心が強いので番犬適正があります。

プライドが高く神経質な面もあるので、乱暴な扱いは厳禁。子供がいる家庭向き、とは言えないようです。しつけ方も頭ごなしに激しく叱り付けるよりは、無視する手法の方が効果があるみたい。勿論、それぞれの性格にもよると思いますが、静かに厳しくメリハリをつけてしつけましょう。

5.しつけ

運動させることはとても重要

ミニチュア・ピンシャーを可愛さだけで飼った飼い主に多い悲鳴が、運動量の多さでしょうか。ミニチュア・ピンシャーは、その小さな身体からは想像がつかないほどの運動量を要します。「大型犬並みの運動量」とも言われるくらい。

朝と夜の2回の散歩の他に、休日にはドッグランなど自由運動をさせてあげて、ストレスを発散させましょう。

可愛らしい外見に体高約30cm、体重5kgほどなので、子どもや女性でも楽にお散歩をさせたり、抱っこすることができます。そのため住宅事情が狭い日本でも飼いやすいと人気の犬種となっていますが、非常に活発で、あちこちを走り回ったり飛び跳ねたりと、とにかく運動が大好きなミニピンを飼うならそれなりに広さのある部屋でないと大変です。

狭いサークルに一日置きっぱなし、というのは良くありませんね。活発な犬種ゆえにお留守番はかなりのストレスになります。早朝、思い切り散歩に行って疲れさせたままお留守番をさせ、帰宅後にもまた散歩に行く、くらいの気合が必要でしょう。

それにジャンプ力があるので、サークルなんて簡単に飛び越えてしまいます。イスだけでなく、テーブルや棚の上もイタズラされないよう片付けて出かけましょう。

脱走対策

MPCA(アメリカのミニチュアピンシャー公認団体)では、「Escape Artists(脱走の芸術家)」だなんて紹介されています。

興味のあるものへの探求心が強く、そのためにはどんな事をしてでも脱走を試みると言われているくらいなので、迷子になってしまわないようパピーの内からしつける必要がありそうですね。

6.お手入れ

■服を着せるべきかどうか

見た目通り、冬の寒さは堪えます。冬場にはあったかい服を着せてあげましょう。

寒さに弱いわけではないのですが、室内犬として飼われていることから人間の暖房温度で過ごすことが多くなってきており、体温調節が苦手になっている犬が多いようです。そうすると寒さに適応できず震えてしまう、ということがあります。

自分のところのミニピンがどうなのか、様子を見ながら服を着せましょう。また、抜け毛対策にも服は有効ですね。

■ブラッシングしよう

見た目からは想像がつきませんが、ミニピンは下毛と上毛の両方が生えているダブルコートなので、結構毛が抜ける犬種です。触ってみると分かりますが、かなり密集しており、硬い毛なので服に突き刺さって取るのが大変です。

また、毛艶を保つためにもブラッシングは重要なのです。ミニピンのような短毛種のブラッシングには獣毛ブラシを使うことがおすすめです、

シャンプーしよう

ミニチュア・ピンシャーは短毛種なので毛の汚れはさほど気になりませんが、被毛や皮膚の健康維持のためにもやはり月に1回程度のシャンプーは欠かすことができません。シャンプーは嫌がって暴れる子も多いので、初めのうちはお風呂で軽く遊ばせるなどしてお湯に慣らすことから開始しましょう。

シャンプーは人間用のものではなく必ず犬用のものを使用しましょう。ミニチュア・ピンシャーは小型犬ですので、さらに薄めて使用するとよいかもしれません。足の裏などの見落としがちな部分も指で優しく洗い、シャワーはノズルを体に当てて使用しましょう。終わったら、皮膚病予防のためにドライヤーで軽く風を当てて乾かしましょう。

耳掃除、歯磨き

耳掃除は耳の奥を傷つけないように、イヤーローションを染み込ませたコットンなどで優しく耳を拭きましょう。歯磨きはまず口周りに触られるのに慣らすことから始め、犬用の歯ブラシで歯の間のゴミなどを取り除きましょう。

7.かかりやすい病気

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨とはいわゆる膝の皿のことで、この部分が脱臼を起こす症状のことを膝蓋骨脱臼と呼びます。小型犬に多い症状であり、この状態になると歩行に障害が出ます。体重管理をきちんと行い関節への負担を減らしたり、フローリングにマットを敷いて衝撃を弱めたりするなどの工夫で予防することができます。

レッグ・ペルテス病

レッグ・ペルテスは、「大腿骨骨頭の虚血性壊死」ともいわれる足の病気です。大腿骨の頭部にある血管が損傷して壊死を起こすため、痛みや歩行障害が見られます。原因は分かっていませんが、遺伝に由来することが指摘されており、発症歴のある犬は繁殖に使用しないことが望ましいでしょう。

最後に

「ミニピン」の愛称で有名なミニチュアピンシャーは、小さな体と活発さが魅力の犬種です。
正直、体力勝負なところもありますし、賢いがゆえの問題行動を引き起こしてしまったという話も聞きますが、飼い主への愛情は紛れもなく、関係をしっかり構築できれば素晴らしいパートナーであること間違いなしです。

可愛さが先に立ちがちですが、そこは厳しくトレーニングして、楽しいミニピン生活を満喫してほしいと思います。

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