犬を外飼いするためにできること。外飼いのデメリットと注意点

最近では、ライフスタイルの変化や住宅事情などにより、犬を室内で飼育することが一般的になりました。しかし、地域によっては、屋外で飼育されている犬も少なくありません。犬を屋外で飼う場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

外飼いのデメリット

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犬は、優れた社会性を持ち、群れで行動することを好む動物です。飼い主や家族の姿がまったく見ないところで過ごすことは、犬にとって不安やストレスにつながります。ですから、犬を屋外につなぎっぱなしにしてエサと水のみを与え、それ以外の場面では人間との接点を持たないような飼育方法は、決しておすすめできません。

ある研究では、多頭飼いされていた犬を1頭ずつ、6週間にわたって犬小屋に閉じ込めたところ、犬が慢性的なストレスを感じるようになったとの報告があり、社会的・空間的な長期間の隔離が、犬にとって大きなストレスになることが証明されています。犬を外飼いする場合、そうしたデメリットがあることを知っておく必要があります。

外飼いの注意点・対策

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外飼いに向いていない犬種

たくさんの種類がいる犬の中でも、屋外での飼育に向かない犬種がいることを知っておきましょう。
日本は高温多湿の国なので、暑さを苦手とする犬は命に関わるおそれもあります。

とくに、パグやブルドッグ、フレンチ・ブルドッグなど、鼻が短い「短吻種」と呼ばれる犬種は、暑い時にカラダの熱を冷ますための機能が低く、熱中症になりやすいといわれています。また、短吻種の中でも、体毛が長いペニキーズやシーズーは、室内にいたとしても熱中症にかかるおそれがあるので注意が必要です。

そのほか、「ダブルコート」と呼ばれる、被毛が二重構造になっている犬種は、寒さから身を守るために進化したものですが、逆に暑さには弱いという特徴があります。ダブルコートの犬種の中でも、セント・バーナードや、シベリアン・ハスキー、グレート・ピレニーズなど寒さが厳しい地域原産の犬や、長毛のゴールデン・レトリーバーやシェットランド・シープドッグ、アメリカン・コッカー・スパニエルなども外飼いには向きません。

ダックスフンドやウェルシュ・コーギー、バセット・ハウンドなどの脚が短い犬種についても、太陽の日差しだけではなく、地面からの照り返しの影響を受けやすいので要注意です。

最後に、犬種を問わず、生体機能が未発達な仔犬や、逆に生理機能が衰えた老犬は、体温調節が上手くできないので、外飼いは避けた方がよいでしょう。

犬を屋外に放す時の注意点

犬を犬小屋につなぐのではなく、庭などで放し飼いする時は、以下のことに注意しましょう。

フェンスや柵について

犬が敷地から飛び出さないように、フェンスや柵を設けましょう。地面がやわらかいと、穴を掘って脱走することがあるので注意してください。また、身体能力の高い犬ならば、体高の2~3倍の高さでも飛び越えてしまうことがあるので、フェンスや柵はできるだけ高さのあるものを用意しましょう。

家庭菜園が危険になることも

家庭菜園をしている場合は、フェンスなどで囲うようにしてください。また、タマネギなど犬にとって有害な植物を栽培している場合は、犬が誤って口にしてしまわないよう、充分な注意が必要です。

倉庫や物置

犬が誤飲してしまいそうな農薬や除草剤などは必ず倉庫にしまい、犬の行動範囲から取り除くようにしましょう。鋭い刃のついた農機具なども同様に危険な場合があります。

池や水たまりについて

池や水たまりは犬にとって遊び場になりますが、夏になるとボウフラが繁殖し、蚊が発生することがあります。蚊の発生はフィラリアのリスクを高めるので、犬が近づかないようにするか、使わない池なら埋めてしまうなどの対策をとりましょう。

犬小屋の設置について

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犬を外飼いするにあたり、犬小屋を設置することもあるでしょう。その際には、犬が一年を通じて快適に過ごせるように、夏の暑さと冬の寒さをしのぐための対策が必要です。

夏場

●日陰を作る
●地面からの熱を遮断する
●直射日光を避ける
●打ち水をする

冬場

●寒風を遮る
●地面からの冷気を遮断する
●入口からの冷気を防ぐ
●防寒具を敷く

日本の夏の暑さは、犬にとって非常に厳しいものです。できれば室内で飼育したいところですが、やむを得ず屋外で過ごさせる場合は、犬が少しでも快適に過ごせるように工夫をしてあげましょう。また、屋外で飼育する場合も、こまめにコミュニケーションをとることを忘れないでください。

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