ふわふわまっしろ! マルチーズの飼い方・価格・特徴など

ふわふわまっしろ! マルチーズの飼い方・価格・特徴など

美しい毛につぶらな小さい瞳が可愛らしいマルチーズ。犬好きの中でも人気が高いワンちゃんです! そんなマルチーズをお迎えしようと思ったら、どのくらいの値段なのでしょうか? これからマルチーズを飼おうと思っている方に役立つ情報をご紹介します。

  • サムネイル: 関 慶之
  • 更新日:

1.概要

マルチーズは、地中海・マルタ共和国原産の小型の愛玩犬です。2000年を超える歴史があり、純白の美しい被毛が鮮やかです。陽気で温和な性格ですが、ときには自分より大きな相手に向かっていく気の強さを見せることもあります。

2.歴史

マルチーズは、ヨーロッパ・地中海に浮かぶ島国・マルタ島にルーツを持っています。

マルタ島は古来より貿易の中継地であり、ここに紀元前1,500年ごろにフェニキア人が持ち込んだ犬がマルチーズの元になっているといわれていますが、諸説は様々です。マルチーズはヨーロッパでも屈指の古い歴史を持つ犬とも言われており、紀元前300年ごろのギリシアの美術品にはマルチーズと思われる犬をかたどったものがあります。

この犬はマルタ島からアジアやヨーロッパ各地に持ち出され、容姿が似ているビションフリーゼやボロニーズ、ハバニーズなどの犬とも関わりがあるといわれています。しかし、マルタ島に残った犬は何世紀もの間独自の交配が繰り返されたため、この犬独特の特質が残りました。現在のマルチーズの毛色は純白のみが望ましいとされていますが、初期には色々なカラーが存在していたそうです。

14世紀にはイギリスに持ち込まれ、上流階級の婦人たちに「抱き犬」として評判になります。特にビクトリア女王に献上された2頭のマルチーズの子孫ドッグショーに出品され、その後の発展の基礎となっていきます。当時はテリア系の犬ではないのにも関わらず「マルチーズ・テリア」と呼ばれていました。

この犬はアメリカにも持ち込まれ、19世紀後半には被毛をたてがみのようにカットしていたことにちなんで「マルチーズ・ライオン・ドッグ」と呼ばれていました。1888年にはAKC(アメリカン・ケネル・クラブ)の公認を受けます。現在では愛玩犬の中でも人気の高い犬種となっています。

日本においては、1960年代から70年代にかけての高度経済成長期に一般家庭で犬を飼育することがブームとなった際に爆発的な人気となり、ヨークシャテリア、ポメラニアンとともに「座敷犬御三家」と呼ばれました。現在でもアニコムの2016年人気犬種ランキングで10位にランクインするなど、大きな人気を誇っています。

3.身体的特徴

■体高:20cm~25cm前後
■体重:3.2㎏以下
■毛色:純白
(JKCの基準)

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マルチーズは小型犬の中でも小さいほうであり、体高は最大で25cmほどです。個体ごとの体格差が比較的少ない犬種です。被毛は独特の光沢があり、長いだけでなく重みあり、そのせいで尻尾は左右に湾曲しています。被毛の色は純白が望ましいとされますが、わずかにレモンイエローやアイボリーがかかっていることもあります。

4.性格・気質

■陽気
■外交的
■従順
■時に神経質
■警戒心が強い

マルチーズは2000年以上もの間、愛玩犬として大切にされてきた犬です。そのため、飼い主やその家族にはとてもよくなつき、抱っこをされるのが大好きです。このため、愛犬といつも一緒にべったりと過ごしたいという方にはおすすめの犬種です。ただし一緒にいることを好むぶん、留守番はやや苦手な傾向があるので、家を留守にしがちな家庭にはやや不向きといえるかもしれません。

愛玩犬らしい穏やかな性格をしていますが、家の中ではよく動き回る、陽気で活発な一面も持っています。運動量そのものは多くなく、運動は室内のみで充分にまかなうことができます。外への散歩は気分転換程度に行う程度でもOKです。このため、あまり散歩の時間をとれない方や、女性や高齢者など体力に自信のない方にもおすすめすることができます。

こんな飼い主さんにおすすめ!

・マンションやアパートに暮らしている飼い主さん

マルチーズは他人に懐きにくく、吠え癖をもっている子もいますが、飼い主さんがしっかりと上にたってしつけをすれば、頭が良い犬種なのでしつけをすぐ覚えてくれます。性格も穏やかで、イタズラをして飼い主さんを困らせるようなタイプではないため、マンションやアパートなどでも飼いやすい犬種とされています。

・毎日の散歩ができないという飼い主さん

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活発で遊び好きな犬種ですが、体が小さいので室内でも運動することができます。ただ、あまりにも散歩に連れて行かないとストレスが溜まったり、社交性が欠如してしまう可能性があるので、2、3日に1度は必ず外へ散歩に連れ出してあげてくださいね。もちろん、毎日行けることに越したことはありません!

5.しつけ

穏やかで陽気なマルチーズですが、飼い主や家族といった心を許した人以外には簡単になつかない、警戒心が強い一面も持っています。大胆な面もあり、自分よりずっと体の大きい大型犬が相手でも吠えかかっていく場面もしばしば見られます。無駄吠えをする癖がある個体も多いので、そのようなしつけは必須となります。

マルチーズは個体差はあるものの基本的に頭もよく、飼い主さんのことが大好きな犬種です。ですので、しつけは初心者でも比較的楽にこなすことができるでしょう。ただしずっと愛玩犬として育てられてきた犬なので、とても可愛らしく甘え上手です。そのためついつい甘やかしてしまいがちになりますが、しつけはメリハリをつけてしっかりと行いましょう。

褒める・叱る

噛みついたりいたずらをするなど、飼い主がしてほしくないことをやってしまったときは、大きく低い声で「ダメ!」「コラ!」と注意しましょう。怒っていることをしっかり伝えたいので、決して笑いながらや、「しょうがないなぁ~」などとあきらめ気味に怒っても意味がないので注意しましょう。丸めた紙束などで床を叩いたり、大きな音をわざとたててビックリさせてあげるのもいいでしょう。ビックリすることによって、いけないことをやめてくれます。また、それを何度も繰り返していると、これをやると大きな音がする、飼い主が怒る、やってはいけないことなんだ!と分かって行くはずです。また叱ったあとは、徹底的に犬を無視し、いないものとして扱うとさらに効果的です。

いずれにしても、叱るときは毅然とした態度を示しましょう。半端な対応をしていると、「これをすれば構ってくれる」と間違って覚えてしまい、問題行動がさらにひどくなるケースが多いです。

飼い主さんの思い通りのことができた場合には、反対に思いきり褒めてあげましょう。過剰でオーバーと思えるくらい、めいいっぱい褒めてあげて下さい。おやつをあげたり、大好きなおもちゃをあげたりすることも非常に効果的です。「言う通りにするといいことがある」ということを繰り返し教えて習得させてあげてください。

問題行動の原因を探ろう

しつけを行っても問題行動がなかなか改善しない場合は、そもそもなぜそのような行動を起こしてしまうのかということを探ってみましょう。いたずらをされて困るようなものがある場合は、犬の手の届かない場所に置くだけで改善することも多いです。カーペットなどを噛んでしまう場合は、噛んで遊ぶおもちゃなどを与えてみてください。無駄吠えは家の外からの刺激によって起きることが多いので、窓をカーテンなどで遮断してみましょう。

犬の問題行動の多くは、充分に運動ができないことに対するストレスに原因があるといわれています。マルチーズは運動量の多くない犬ですが、運動が足りていなければ大きなストレスとなってしまいます。ストレスがたまっていそう、と感じたら、室内で運動できる環境を整えてあげたり、外へ散歩に連れて行ってあげたりしましょう。また幼い頃からなるべく様々な音、人、物、犬に触れ合わせてあげましょう。警戒心が強いマルチーズだからこそ、色々なことを知っていれば怖くないはず!

6.お手入れ

ブラッシング

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犬の被毛には、上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)の両方が生えているダブルコートと、上毛のみが生えているシングルコートの2種類があります。ダブルコートの犬は秋と春の2度の換毛期には多量に毛が抜けます。マルチーズはシングルコートの犬であるため、被毛そのものは長いですが抜け毛は非常に少ないです。

抜け毛は少ないものの、その長い被毛を美しく維持するためには、日ごろからのしっかりとしたブラッシングが欠かせません。ブラッシングは1日1回、コミュニケーションも兼ねて丁寧に行ってあげましょう。

ブラッシングには、コームという人間の使うクシのような道具と、スリッカーブラシという長毛種向きのブラシを使用しましょう。特に毛玉になりそうな部分には優しくクシを通し、ほつれを改善してあげてください。最初のうちは道具を見ると警戒して怖がることも多いので、まずはご飯を食べている最中にそっと横に置いてあげるなどして、ブラシやコームが怖いものではないことを教えてあげてください。

シャンプー

被毛の汚れ具合にもよりますが、マルチーズのシャンプーは月に1~2回程度でよいでしょう。シャンプーのしすぎは、かえって皮膚を傷めてしまうことになるので注意しましょう。特に初めのうちは、シャンプーをすることよりもお湯やシャワーに慣らしてあげることに力を注ぎましょう。いったんシャンプーを怖いものと認識してしまうと、その後シャンプーを行うのが大変になります。

・体を濡らしシャンプーをする

まずは35度程度のぬるま湯で、足→尻→体→頭の順番で体を濡らし、シャンプーをしていきましょう。シャンプーは人間用のものは刺激が強すぎるので、必ずペット用のものを使用してください。シャンプーは毛だけを洗うのではなく、指で皮膚を優しくマッサージするような感覚で行いましょう。シャワーの水圧は弱めにして、ノズルを体に近づけながら水を当ててあげましょう。

・洗い流し、リンスをする

シャンプーをした時とは逆の順番で、頭から順番に洗い流していきましょう。足の付け根や指の間、脇の下などは特に洗い残しが多い部位なので、注意して洗い流してあげてください。いったん洗い流したあとは、リンスをしてあげるとより被毛を美しくできます。リンスはシャンプーとは違い、髪そのものに馴染ませる感じで行っていきます。流すときはシャンプーと同様にむらがないようにしましょう。

・乾かす

シャンプーが終わったらまず手で大まかに水を切り、そのあとバスタオルでくるんで乾かしてあげましょう。おおむね水分が取れたら、小さめのタオルで細かい部分をふき取っていきます。脇の下や指の間などは特に水気が残りやすいので、意識して拭いてあげましょう。毛にシャンプーが残っていたりすると、毛づくろいで体内に取り込まれて体調を崩してしまうことがあるので注意してあげてください。

ドライヤーを使用する場合は、人間用のものでもOKですが、風は弱めにしてあげてください。最初は手ぐしで全体を乾かし、そのあとはブラシも使いながら細かい部分も乾かしてあげるとよいでしょう。

歯磨き、耳掃除

マルチーズは垂れ耳で通気性はやや悪いため、日々の耳のお手入れは欠かすことができません。イヤーローションをコットンに染み込ませ、奥を傷つけない程度に耳の中を拭いてあげましょう。お耳チェックは出来れば毎日してあげ、実際のお耳掃除は週に1回ほどでいいでしょう。

また犬も人間と同様に歯の病気にかかることがあるため、歯のお手入れは欠かせません。もし口の周囲に触られることを嫌がる場合でも、日ごろから歯磨き効果のあるガムやおもちゃを与えてあげることである程度の歯周病の予防になります。

7.かかりやすい病気

マルチーズの平均寿命

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マルチーズの平均的な寿命は13年から15年程度となっています。多くの小型犬の例に漏れず、犬全体の平均よりやや長くなっています。そんな比較的丈夫なマルチーズにもかかりやすい病気はあり、以下に紹介していきます。

皮膚炎

マルチーズは特に皮膚のトラブルが起こりやすい犬種として知られています。そのため、日ごろのブラッシングやシャンプーは欠かすことができません。もつれや毛玉を放置しておくことのほか、刺激の強いシャンプーを使用したり、食物アレルギーによっても皮膚炎は起こります。食事やシャンプーの内容には気をつけてあげてください。

膝蓋骨脱臼

人間でいう膝の皿といわれる、膝蓋骨といわれる骨が損傷してしまう症状のことで、小型犬に多く発生します。階段の上り下り、ベッドやソファなどからの飛び降りなどの動作で足に負担がかかることが原因です。硬いフローリングの床にはマットを敷いてあげたりして、極力負担のかからない生活を心がけてあげてください。

流涙症

涙は本来は涙管といわれる管を通って体外に排出されますが、この涙管が何らかの原因で詰まってしまい目頭の内眼角から涙が溢れる病気です。目の周辺に涙が付くと雑菌が集まり、黒く変色して涙やけを起こしてしまいます。植物性のたんぱく質を多く摂取していると起きるともいわれており、食事により改善させることもあります。また結膜炎などの病気が原因になっていることもあるため、まずはそうした病気の治療を行います。もちろん特に病気などではなくても、日々涙や目やには拭いてあげ、清潔に保ってあげることは必要です。

僧房弁閉鎖不全症

左心室で血液の流れを制御している僧房弁がうまく働かなくなり、血液の逆流が起きて最終的には心不全にいたる病気です。小型犬に多く見られ、マルチーズも残念ながら例外ではありません。小型犬の心臓病と言ったら僧房弁閉鎖不全症というほど、代表的な病気で、原因は解明されておらず、また完治する病気ではないため、進行を遅らせたり、穏和治療が主になります。症状としては肺水腫が起こったり、ものがつかえたような咳をしたり、運動時に座り込んだりまたは運動をしたがらないなどがあります。

治る病気ではないため、生活の質を下げないためにも早期発見が重要になります。定期的な健康診断は欠かさず、6歳から7歳前後になったら特に注意してあげてください。

8.マルチーズの値段について

マルチーズを購入しようとすると、お金はどのくらいかかるのでしょうか?

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マルチーズの平均的なお値段は5~20万円ぐらい

■平均5~20万円

ペットショップやブリーダーによって値段は変わるため、上記のお値段はあくまで平均です。また、ドッグショーで優勝した経験がある親犬を持つ血統だったり、体が小さくてかわいらしい顔立ちをしていると値段が上がる傾向があるようです。また、性別によっても値段が変わることがあります。メスのほうが子供を産めたり、体が小さかったり、性格が穏やかだからなどの理由からオスよりもやや高い値段がつくことがあるようです。

ただ、生き物を飼うのですから、あまりに安すぎると何かあるのではないか? と疑った方がいいでしょう。ペットの健康状態や、ブリーダーや販売店の環境などしっかりと見極めてから選ぶと良いですね。また、保護犬でマルチーズがいることもあります。保護施設や愛護団体からマルチーズを探してみるのもいいかもしれません。

注意した方がいいブリーダーやペットショップについて

■あまりにも安い値段設定
■犬舎を見学させてもらえない
■生後49日未満でも譲渡可能にしている

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ブリーダーやペットショップからマルチーズを引き取る利点としては、良質な子犬を安価な価格で購入できるということです。ただし、ブリーダーやペットショップもいいところもあれば、お金儲けしか考えていないところもあるのは事実です。やはりあまりにお店や子犬がいる環境が汚かったり、子犬自体も清潔に保たれていない場合、少しでもお話ししていておかしいな?と思ったらそこでマルチーズを引き取るのはやめましょう。

劣悪な環境で子犬を産ませ、利益のことしか考えない業者のことを「パピーミル」と呼びます。子犬の値段が相場よりも異常に安い場合は、その子犬は遺伝的な疾患をもっているか、病気の可能性があります。通常のブリーダーさんであれば、犬舎の見学はいつでも受け付けていますが、このような悪徳業者は犬舎を見学させてくれないことがほとんどです。

また、子犬は産まれてから最低でも生後49日間の間は母親の元で、生きていくために必要な抗体を母乳を通して摂取します。この期間の間に子犬を引き離してしまうと、病気になって死亡するリスクが高まります。これに加えて、「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、平成28年(2016年)9月1日以降は、生後56日がたっていない犬は販売・展示、および譲渡が禁止されることが決定しました。

このような条件に当てはまる業者やブリーダーがいたら、そこからマルチーズを引き取ることは避けましょう。

最後に

意外なほど古い歴史を持ち、愛玩犬として愛されつづけてきたマルチーズ。健康には気を付けて、思いきり可愛がってあげてくださいね。
ワガママで頑固な一面もあるマルチーズ。それは臆病だからこそ。小さな頃から色々な経験をさせてあげ、臆病な性格を克服させてあげましょう。
また、可愛いマルチーズは必ずしもペットショップやブリーダーさんのところからでなくても引き取れます。一度保護犬を考えてみるのもいいかもしれません。新しい家族と飼い主さんが幸せに過ごせますように。

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