猫が頻尿気味で、1回に出す尿の量が少ない。下部尿路疾患の原因と対策

猫が頻繁にトイレに行くのに尿が出ない、もしくは少ないなどの症状がみられる場合は、下部尿路疾患(かぶにょうろしっかん)かもしれません。猫の下部尿路疾患の症状や原因、対策についてみていくことにしましょう。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
  • 更新日:

監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

下部尿路疾患の病態と病状

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康


出典 Dora Zett/Shutterstock.com

下部尿路疾患とは、膀胱炎や尿道炎の症状を示す病気の総称です。特徴として、血尿、不適切な排尿、頻尿(ひんにょう)、排尿時の痛みなどがみられます。

下部尿路疾患のおもな症状

●トイレ以外の場所で粗相をしてしまう
●赤いおしっこが出る
●排尿時に痛そうに鳴く
●何度もトイレに行く
●排尿姿勢をとるが尿が出にくい
●尿が出ない

膀胱などの炎症から出血を起こし、血尿が出ることがあります。また、なんらかの原因で尿道が閉塞(へいそく)し、尿が出ない状況が続くと、急性腎不全などを起こします。とくに、オス猫は尿道が細いため、閉塞を起こしやすい特徴があります。急性腎不全を発症すると命に関わるので、このような症状がみられた場合はすぐに病院に連れて行きましょう。

下部尿路疾患の原因

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康


出典 Tiplyashina Evgeniya/Shutterstock.com

人間の間質性膀胱炎(原因が特定できない膀胱炎)と同様に、猫の下部尿路疾患のうち6割~7割は原因が特定できません。一部、原因が特定できるものとしては、「生まれつきの解剖学的な異常」「感染症」「腫瘍」「神経の異常」「尿結石」などがあります。
「感染症」には、細菌感染、真菌感染、寄生虫感染など。そして「尿結石」には、日本で一番よくみられる結石で、尿がアルカリに傾いている時にできやすい「ストラバイト結石」や、ストラバイト結石の次にみられる「シュウ酸カルシウム結石」などがあります。結石は、療養食を食べることで溶けていきます。

下部尿路疾患の治療法

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康


出典 Tyler Olson/Shutterstock.com

猫の下部尿路疾患の治療法としては、以下のようなものが挙げられます。

尿道閉塞(にょうどうへいそく)がある場合

まずは、尿道カテーテルなどを用い、閉塞を早急に解除します。その後は点滴を流し、入院処置となることがほとんどです。

尿道閉塞がない場合

通常、入院は必要ありません。
原因がはっきりしている場合はその治療(細菌感染には抗生剤の処方、尿路結石には処方食での食餌療法か外科手術)を行います。
その他、はっきりとした原因が特定できず、症状だけがあるケースでは、血尿には止血剤、炎症には消炎剤など症状にあわせた投薬を行います。この場合、治療をするしないに関わらず、1週間ほどで自然とよくなることもありますが、再発するケースも多くみられます。

下部尿路疾患の予防方法

下部尿路疾患は原因が特定できないことも多いため、予防は難しいですが、ストレスが要因になっているという説もあります。そのため、猫にとってなるべくストレスが少ない環境作りを心がけましょう。トイレ環境を清潔に保ち、排尿を我慢させないことも重要です。そのほか、尿結石などについては、定期的に健康診断で尿検査を行っておくとよいでしょう。

また、予防が難しい病気だからこそ、早期発見・早期治療を心がけることが大切です。日頃から猫の様子をしっかりと観察し、異常がみられた時はすぐに動物病院に連れて行ってください。

内容について報告する