犬の殺処分の現状と、殺処分を減らすために私たちができること
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犬の殺処分の現状と、殺処分を減らすために私たちができること

身勝手な飼い主の存在により、毎年何万頭もの犬の尊い命が失われています。殺処分されてしまう犬を減らしていくためには、ペットを飼う人自身の意識改革や、各種ボランティア団体への支援が必要です。私たち個人でもできることはたくさんあるので、積極的に取り組んでいきましょう。

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犬の殺処分の現状

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近年、殺処分を減らす取り組みが活発化しているおかげで、10年前に比べると、犬の殺処分率は劇的に改善しました。しかしながら、それでもまだ保健所に持ち込まれる犬の25%前後、数にして年間1万頭もの犬たちが殺処分を受けています(2016年度)。「殺処分0」を目標に掲げる自治体や動物愛護団体も少なくありませんが、その実現までの道のりはまだまだ厳しいのが現状です。

保健所で殺処分を受ける犬の大多数は、人間の勝手な都合によって捨てられた犬たちです。ペットを飼うことの責任を深く考えないまま、ペットショップで見かけた愛くるしい仔犬を衝動的に連れて帰ってしまう人は少なくありません。そういった人たちが、「思ったよりも世話が大変だった」「しつけがうまくできない」などの理由で簡単にペットを手放してしまうのです。また、2013年に改正された動物愛護法では、都道府県等は悪質な動物取扱業者からの引き取りを拒否できるとしていますが、実際にはペットショップで売れ残ってしまった犬なども、違法なやり方で保健所に持ち込まれているのが現実です。

犬の殺処分を減らすには

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殺処分によって不幸な最期を迎える犬を少しでも減らしていくために、私たちには何ができるのでしょうか? まず一番効果的な方法は、私たちが新たに犬を飼いたいと思った時、ペットショップやブリーダーから仔犬を迎えるのではなく、「里親」になることです。

「里親」とは、保健所や動物保護団体の譲渡会、インターネットの里親募集サイトなどを利用して、行き場がない犬の新しい飼い主になることです。殺処分を待つ犬をあなたが家族として迎え入れることで、直接的にひとつの命を救うことができるのです。里親募集サイトには、現在飼っている犬の里親を探している飼い主だけではなく、殺処分を防ぐために、保健所に収容された犬を一時預かりして新しい飼い主を探しているボランティアの人もいます。そういったボランティアに協力するのもひとつの方法でしょう。

しかし、現実的に考えて、「里親になりたくてもなれない」という人も少なくないと思います。犬を家族に迎え入れるためには、ペットが飼育可能な住居環境や、しつけ・散歩といったコミュニケーションの時間の確保、エサ代やトイレ用品にかかる費用など日常的に必要な諸経費に加え、毎年のワクチン接種や病気になった場合の治療費など、時間的・金銭的負担を覚悟しなければなりません。それらの負担を賄う自信がない場合は、「飼わない」という選択をすることも重要なのです。

また、里親になることが難しい場合は、動物保護団体への支援を行うのも有効な手段です。支援金の寄付や自宅で余っているペット用品・雑貨の寄付、譲渡会でのボランティアといった実質的な協力から、SNSで「いいね」をするといったごく簡単にできる支援まで、いろいろな方法があります。興味がある人は、各団体のホームページなどで、どのような支援を募集しているかチェックしてみてください。

殺処分によってこの世を去る不幸な犬の存在は、愛犬家にとって決して他人事ではありません。この悲しい現状を変えていけるよう、私たち一人ひとりが支援の輪を広げていくことが大切です。

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