犬の口の中にできものが…。口腔腫瘍の原因と治療法

犬と遊んでいる時や犬がエサを食べている時に、口の中にできものを発見してしまった…。そんな時は「ひょっとしたら病気かも?」と心配になってしまいますね。そこで今回は、犬の口の中のトラブルについて解説していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬の口腔腫瘍の原因

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犬の中に何か「できもの」ができている、そんな時は、口腔腫瘍(こうくうしゅよう)が疑われます。口腔腫瘍とは文字通り、犬の口の中にできるできもの(腫瘍)を指しますが、いくつかの種類があります。

良性のものとしては「エプリス」と呼ばれるものが有名です。しかし、エプリスでも悪性腫瘍の挙動をとるものがあり、完全な良性とは言いきれないものも存在します。悪性のものとしては「悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)」「扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」「線維肉腫(せんいにくしゅ)」などがあります。この中で、もっとも多く発生するものが悪性黒色腫です。この病気は別名を「メラノーマ」といい、リンパ節に転移しやすいという厄介な特徴を持っています。

犬に口腔腫瘍ができる原因については、現在のところはっきりとしていませんが、遺伝的な要因などが考えられるものも一部あります。また、上述のエプリスに関しては、発生した犬の多くに歯石があったことなどから、口腔内の衛生環境が関与している可能性も示唆されています。

犬の口腔腫瘍の症状

犬がしきりに口の周りを気にしていたり、食べ物を片側だけで食べたりしている時は、口の中にトラブルが起こっている可能性が高いので、まずは口の中をチェックしてみましょう。その時に、以下のような症状がみられた場合は、すぐに動物病院で診てもらうことをおすすめします。

●口の中にできものや腫れているところがある
●口臭がひどい
●よだれがたくさん出ている
●歯ぐきや口から出血がみられる

このような症状がみられた時は、口腔腫瘍が疑われます。

犬の口腔腫瘍の治療法

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では、実際に口腔腫瘍ができてしまった犬には、どのような治療が施されるのでしょうか。良性の場合は腫瘍部分を摘出するだけでよいケースが多いですが、悪性(=がん)の場合は「外科手術」に加え、「放射線治療」や「抗がん剤治療」が必要になってくることも多いでしょう。

まず、一番初めに選択されるのは外科手術ですが、悪性腫瘍は周囲の組織に浸潤するため、顎の骨や、場合によっては鼻なども一緒に切除しなければいけないこともあります。
放射線治療は、局所の悪性腫瘍を抑えるのに効果的ですが、特別な設備が必要なため、すべての病院で受けられるわけではありません。
さらに、外科手術の補助的な治療として、抗がん剤治療を行うこともあります。

犬の口腔腫瘍の予防法

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すべての口腔腫瘍を予防することはできませんが、日々犬の口の中をチェックすることで、早期発見につなげることができます。また、犬の口腔内を清潔に保つことが非常に重要です。毎日の歯磨きを習慣付けるほか、以下のようなタイミングでも犬の口の中をチェックするようにしてください。

●エサやおやつを食べている時
●あくびをした時
●おもちゃをかじって遊んでいる時

このように、日常生活の様々な場面で、犬の口の中にトラブルが起こっていないかを確認する癖をつけましょう。犬が出しているサインをキャッチできるのは、飼い主だけです。日々のコミュニケーションの中で、愛犬のカラダの異変にいち早く気づいてあげてくださいね。

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