犬の出産について。 準備や産後の注意点とケアについて

愛犬の初めての出産は、喜びとともに不安も多いですよね。事前に知っておきたい出産準備や、産後に必要なケアについて学んでおきましょう。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬の赤ちゃんが生まれるとなると、うれしくてワクワクしますよね。とはいっても、初めての出産であればわからないことも多いのではないでしょうか。 

犬の妊娠期間は平均63日で、交尾から2カ月ほどで出産を迎えることになります。人の出産より簡単なのではと思いがちですが、難産になることも少なくありません。また、妊娠期間が人よりずっと短いので、すぐに出産のための準備を始めましょう。

出産の準備

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愛犬が交尾を成立させた場合は、妊娠の兆候(乳腺が膨らむ、乳首がピンク色になる、食の好みが変化するなど)が分からなくても、交尾から3~4週間で受診はしておきましょう。その頃には超音波検査で胎児の確認ができると思います。妊娠が判明したら、45日以降にレントゲン撮影をして、胎児の数やサイズを確認します。その際に獣医さんから出産時の指導を受け、緊急時の対処法などもよく相談しましょう。出産を自宅で行う場合は、基本的にお金はかかりません。かかる費用は、妊娠確認や胎児数確認などの診察費と検査費です。しっかり診察を受けておかないと、お腹の中で死産していることに気づかない、出産時にまだお腹に仔犬が残っているのかどうか分からないなど、場合によっては母体の命に関わることもありますので、かかりつけの先生の指示に従って診察を受けましょう。難産で帝王切開の手術が必要な場合の費用は10万円程度が多いようですが、母犬の状態や仔犬の状態によっては治療が必要になったり、入院期間が変わったりするため、一概にはいえません。

自宅出産の場合、以下の必要なものを出産前に準備しておきましょう。

産箱

出産の際、母犬が安心できる空間が必要になります。犬が横たわり、仔犬に授乳できるスペースがある産箱を用意しましょう。段ボールなどで作ることも可能です。仔犬が外に出ていかない程度の高さがあるものにします。産箱の中にはペットシーツを敷く他、その上に新聞紙をさいて敷いたり、タオルを入れてあげたりするといいでしょう。

体温計

妊娠後期の朝晩2回の検温、出産間近の体温変化を確認しますが、母犬が嫌がるようであれば必ずしも必要ではありません。

はさみと糸

へその緒を切るはさみ、へその緒を縛る糸を用意しましょう。糸は2cmくらいの間隔で2箇所縛り、間を切るようにするといいでしょう。

洗面器

産湯に使用することもありますが、基本的には母犬が舐めてきれいにするため、必ずしも必要ではありません。また、お湯が冷めてしまうと仔犬の体温をうばってしまうため、温度には気をつけましょう。

タオル

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仔犬を拭いてあげたり、体を包んで温めたりするのに使います。乾いた清潔なタオルを数枚、少し多めに用意しておきましょう。

はかり

生まれた仔犬の体重を測るために使います。調理用の1〜2kgまで測れるものでかまいません。

出産は母犬にとっては一大事です。安心して出産を迎えることができるよう、清潔で最適な環境を準備してあげましょう。

出産を迎えたら

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初めての出産となる母犬は不安になり、飼い主のそばにいたがることがあるといわれています。逆に、一人で落ち着いて出産したいため、飼い主の関与を嫌うこともあります。飼い主は愛犬の不安をやわらげてあげられるようしっかり落ち着いて、なるべくいつも通りに過ごしてあげることが大切です。

飼い主は、陣痛の始まりがわからないのが普通です。したがって、出産までの時間を把握するのは難しいでしょう。そばでゆっくり見守ってあげることが大切です。

一度の出産で生まれる仔犬は、大型犬は8〜12匹ほどと多いようですが、小型犬では2〜4匹くらい、1匹の場合もあります。仔犬が無事生まれても、母犬は仔犬が気になって動こうとしないようです。母犬が落ち着いたら誘い出し、産箱の床をきれいにしてあげて、弱っている仔犬がいないか見てあげましょう。

出産後の注意点とケア

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出産後の母犬はとても疲れています。その上仔犬を守ろうとする本能からいつもとは違う警戒心を示し、神経質になることもあります。母犬はもちろん、仔犬に対しても必要以上に近づくことは避けて、ゆっくり休ませてあげてください。

母犬は母乳として栄養を消費してしまうため、普段より高いカロリー摂取量が必要となります。離乳まではカロリー量が高い仔犬用のフードを与えてあげるのもいいでしょう。また、体内の水分も減ってしまうので、お水をいつでも飲めるようにしてあげてくださいね。

出産後の母犬は、まれに乳腺炎が起こることがあります。注意して、ときどき乳房をチェックするようにしましょう。また、カルシウム不足による低カルシウム血症や、子宮感染症にも注意が必要です。異変があるようでしたら、病院の診察を受けましょう。

愛犬が元気な赤ちゃんを授かるよう、いろいろな気配りや準備をしっかり進めてくださいね。可愛い仔犬ちゃんたちの健やかな成長を祈っています!

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