防災対策は大丈夫? 基礎知識から同行避難経験者おすすめの防災グッズまで
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防災対策は大丈夫? 基礎知識から同行避難経験者おすすめの防災グッズまで

日本は自然災害が多い国ともいわれています。災害時、まずは自分や家族の身の安全を確保することが第一となりますが、ペットの防災対策も気になりますよね。避難生活に備えて必ず用意しておきたい<基本的な防災グッズ>に加え、熊本地震被災者に聞いた、リアルに役立つアイテムを紹介します。

  • サムネイル: 山本 はな
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2011年3月11日に発生した東日本大震災では、ペットを自宅に残して避難した人が多く、地震の後の津波や、想像もしなかった原発事故によって犬や猫などと離ればなれになってしまった事例が多発しました。こういった過去のケースを踏まえ、環境省は災害時においてペットとの「同行避難」を推奨しています。

●同行避難とは…
ペットと飼い主が一緒に安全な場所に避難すること。避難所ではペットと人間は別々に決められた場所で避難生活を送ります。

●同伴避難とは…
同行避難と同様、避難所までペットと一緒に避難すること。避難所内でも同じスペースで一緒に避難生活を送ることができます。
※避難所には動物アレルギーの人がいたり、衛生面での問題もあったりするため、現在は「同伴避難」ではなく「同行避難」を推奨しています。

このような環境で、飼い主として何ができるのかを考えておくことが重要になります。

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ペットとの避難生活。準備はできていますか?

災害時に避難が必要になった場合の備えは万全ですか? 人間の防災グッズはもちろんのこと、ペットの防災グッズも準備をしておかなければいけません。東京都福祉保健局では、ペットとの避難に必要な“防災用品の例”として、以下のような項目をあげています。
●フード&水(最低3日分。できれば5日分)
●常備薬、療法食
●食器
●トイレ用品(トイレシート、猫砂、新聞紙等)
●健康の記録(既往歴、ワクチン接種歴がわかる物)
●写真(飼い主と一緒に写っている物。スマホで撮影・保存しておくのも便利)
●首輪&リード
●ケージ、キャリーバッグ
●その他(ガムテープ、おもちゃなど)

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東京都福祉保健局のホームページ上では、犬・猫別に必要なグッズを写真で紹介しています。

出典 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp

犬といっても大型犬なのか、小型犬なのか、犬種によっても必要なアイテムが違ってくるかもしれません。動物の種類だけでなく、ストレスに弱い子なのか、持病があるかどうかなど、個別の性格や体質を考えて避難生活をイメージし、準備することが必要でしょう。

さらに今回はもっとリアルな情報を集めるため、実際に自然災害を経験しペットとの避難生活を送った飼い主さんにお話をお聞きしました。

<被災者に聞く!①>犬との避難生活で役立つグッズ

2016年4月16日未明、震度6の地震がたてつづけに発生した熊本地震。被災者の@lovekikidedeさんは、ポメラニアンのデデちゃん・キキちゃんと一緒に自宅にいる時に被災しました。

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左)デデちゃん、右)キキちゃん

出典 https://www.instagram.com

「自宅は倒壊の危険はありませんでしたが、物が散乱して安全とはいえない状態に…」。
キキちゃんはいつも一緒に過ごしているお母さまやほかの家族と、デデちゃんは@lovekikidedeさんと一緒に車で避難することになったそうです。

避難先は屋外の避難所。ですが、“犬と一緒にいても気を使わないでよい”という理由で、車中泊を選んだそうです。
「車中泊の夜はとても寒く、たまたまハンドバッグに入っていた貼るカイロが大活躍しました」。
災害はどの季節に起きるかわかりません。一緒に屋内に避難できるとも限らないため、人もペットも、暑さ・寒さ対策は必須といえるでしょう。

また、知らない人が周りにいることから、デデちゃんは外に向かって吠えがちだったとか。
「キャリーバッグにかけて目隠しになるような、毛布があったらよかったですね。外の刺激に過敏になっているので、災害後に散歩をする時には、念のためダブルリードにした方がいいと思います。また、私たちは車での移動でしたが、徒歩で避難する場合、災害時は足元が悪いので、カートは逆に不便だったという話も聞きました」。
小型犬はリュック型かショルダー型などのキャリーを。中型犬や大型犬は、避難所に連れていく際に足にけがをしない工夫が必要と痛感したそうです。

実体験にもとづいたお話から、“いざ!”という時のためのグッズをセレクト

●リュック型キャリー

足元の悪い中、人間用とペット用の避難グッズをもって避難所に向かうことを考えると、小型犬にはリュック型のキャリーを準備しておくといいかもしれません。飼い主さんの負担を考えて、なるべく背負いやすく軽いタイプを選びたいですね。

取り外し可能でカートとしても使えるタイプなど、リュック、カート、手持ちのキャリーと多機能を備えた商品もあります。大型犬や多頭飼いの人向けの大きめサイズも展開しています。

●小型~中型犬用スリング

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ドッグスリング専門店 erva

出典 http://www.erva-dog.com/

小型犬はスリングで運ぶというのもひとつの手です。飼い主さんと密着できることで、犬を安心させることにもつながるでしょう。強度にこだわり、10㎏を超える犬が使用できる商品も。使用時、リードはしっかり飼い主さんとつなげておきましょう。

●足を保護する靴

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輸入ペット雑貨 雑貨店チェリーズ

出典 http://ivorygreen.ocnk.net/

足元が悪い中で避難・散歩をすることに備えて、足を保護してくれる靴を準備してもいいかもしれません。だたし履き慣れてない犬の場合は、靴に慣れてもらうまで事前のトレーニングが必要です。

<被災者に聞く!②>猫との避難生活で役立つグッズ

@tao3spiritualさんも熊本地震の被災者です。臨時避難所となった近所の老人ホームに、猫のくぅちゃんと一緒に避難しました。

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くぅちゃん

出典 https://www.instagram.com

「アレルギーなどに配慮して、猫の避難スペースは人間用の部屋の隅になりました」。
@tao3spiritualさんは猫トイレや猫砂を用意しておらず、普段から猫砂のトイレを使っていたくぅちゃんは、持参したペットシーツには排泄せず、ずっとおしっこを我慢していたそうです。

もしトイレを用意していたとしてもキャリーにトイレは入らないので、ケージが必要になったでしょう。でも、現実として臨時避難所には猫のケージを置くようなスペースはなかったそうです。

「あまりにくぅちゃんが可哀想で、倒壊の心配がありましたが自宅に戻らざるを得ませんでした」。
猫の飼い主さんは避難所に長くいられず、帰宅することが多かったといいます。猫の避難には、犬とはまた違ったアイテムが必要かもしれませんね。

実体験にもとづいたお話から、“いざ!”という時のためのグッズをセレクト

●ケージ一体型キャリー

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リオニマル

出典 http://leonimal.aisocial.jp
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リオニマル

出典 http://leonimal.aisocial.jp

基本的に猫は避難所で自由に歩きまわれず、キャリーかケージの中で過ごすことになります。スペースが広がって簡易ケージにもなる“リオニマル リュック型ペットキャリー GRAMP”は猫の避難生活のストレスを軽減してくれるのではないでしょうか。

●持ち運びができるケージと大きめのタオル・毛布

キャリーとは別にケージを用意するというのも手です。ソフトなポータブルケージをもありますが、@tao3spiritualさんいわく「非常事態時に使うには心配」とのこと。避難先で脱走、という事態は絶対に避けたいので、避難用にケージを準備するなら折り畳み式で持ち運びができるがっしりしたケージがおすすめです。猫がプライベートな空間で落ち着けるように、ケージを覆う毛布や大きめのタオルも用意したいですね。

●ポータブルトイレ

折りたたんでコンパクトに収納できるポータブル猫トイレ。猫の防災用品としては必須といえます。いつも使っている猫砂も用意しておきましょう。

一言で「避難」といっても、屋内で過ごすのか、屋外なのか。ペットと同じスペースにいられるのか、別の場所で過ごすのか、など状況は様々です。まずは自分の自治体や近隣の避難所の方針を確かめ、避難生活をイメージし、自分のペットにとって必要な防災用品を準備しましょう。

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