【獣医師監修】猫のおやつ、どれを選ぶのが理想? 上手なおやつの選び方

おやつの袋を開ける音で、飛んでくるようにやってくる猫。楽しいおやつの時間を、もっと猫に喜んでもらいましょう。

  • サムネイル: PECO編集部
  • 更新日:

監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

おやつの量はどのくらい?

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

Africa Studio/Shutterstock.com

喜んで食べるからといって、栄養過多になるほどおやつを与えては、健康に影響が出てしまいます。一般的に成猫の1日に必要なエネルギー量は、体重1kgに対して約80kcal程度といわれています。また、完全室内飼育や運動量が少なければ、体重1kgに対して約70kcal程度が目安とも。たとえば、室内飼育の5キロの体重の猫であれば、一日の必要エネルギーは約350Kcalです。朝晩の食事と、おやつの合計のエネルギー量の目安にしましょう。おやつのパッケージには、栄養素やエネルギー量が記載されていますので、それを参考に調整するとよいでしょう。

また、おやつはいつから与えるのがよいのでしょうか? 仔猫の時は必要ないので、成猫になってから、与えるようにします。そして、年齢を重ねた猫の場合は、普段の食欲が落ちることが多いので、栄養補給も兼ねたおやつを選んであげるとよいでしょう。そういった時はペースト状の食べやすいものを選んであげましょう。その場合も、もちろん与えすぎには注意です。

どの年齢の猫にも言えますが、おいしいおやつばかりを与えていると、通常の食事を食べなくなる可能性があります。おやつとして販売されているフードは、味もよく、猫の食いつきがよいものが多いですから、猫が欲しがるのは当然です。食べ過ぎないように、調整してあげましょう。

猫が喜ぶ、おすすめのおやつ

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

Iakov Filimonov/Shutterstock.com

おやつの時間をもっと楽しくするために、猫が喜んでくれるおやつを選びたいもの。カラフルなパッケージの様々なおやつがショップで売られていて、つい迷ってしまいますが、まずは食品成分表示を確認。栄養素や添加物の有無などをチェックしましょう。できるだけ、合成着色料、香料や合成酸化防止剤などが含まれていないものを選ぶとよいでしょう。また、カロリーも記載されていますので、通常の食事と合わせての総カロリー量も確認します。市販されているおやつのおすすめは、猫の体調をサポートしてくれる機能がついたものです。歯磨き効果のあるスナックや、水分補給が出来るウェットタイプなど、機能性が高いものが人気です。

もちろん、市販のおやつだけではなく、自宅で用意したものでもよいのです。たとえば、「鶏のささみを茹でたもの」「ニンジン、キャベツを茹でて、刻んだもの」「出汁を取ったあとの煮干し」など。特別な味付けはせず、素材のままで与えるとよいでしょう。喜んで食べてもらえるのが一番なので、いろいろなおやつを試して、猫の食いつきがよいものを探してみましょう。

おやつを上手にしつけに使ってみよう!

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康

Renata Apanaviciene/Shutterstock.com

本来、通常の食事で栄養が足りていれば、おやつは与えなくてもよいものです。ですから、おやつを与えるのは、多くても二回までにしましょう。また、猫にご褒美として特別な時にだけ与える、という方法もあります。おやつが主食になる、というような食習慣は避けましょう。

一般的に猫が嫌がるイベントの代表格に次のようなものがあります。病院、爪切り、留守番、薬を飲むなどなど。こうした出来事の後に「ご褒美」としておいしいおやつをあげるのも、しつけとしていいでしょう。おやつは猫にとって嬉しいもの。嫌なことの後に、ご褒美が貰えることで猫の気分もよくなります。日常的におやつを与えている場合でも、こういった場合には高級なおやつにすることで、猫にはご褒美となります。褒める言葉をかけながら与えると、飼い主とのコミュニケーションにもなっていいですね。

いかがでしたか? 栄養や量に気を配って、猫と楽しいおやつタイムを過ごしましょう。

内容について報告する