犬猫の保健所・愛護センターでの年間殺処分数とその現場
保健所や愛護センターで殺処分されてしまう、行き場のない犬や猫たち。日本では、年間どれくらいの数の犬猫が殺処分の運命をたどっているか知っていますか? 殺処分の問題から目をそらさず、現状をきちんと知っておくことが、いつか彼らの命を救うことにつながるかもしれません。
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犬・猫の殺処分はどこで行われるのか
行き場のない犬や猫たちは、各自治体の保健所や動物愛護センターと呼ばれる施設に送られます。こういった施設ではおおむね3日~1週間程度の保護期間が設けられていますが、保護期間が過ぎても新しい飼い主(迷子犬・猫の場合は元の飼い主)が現れなかった場合、その犬や猫たちは殺処分されてしまうことになります。
近年ではボランティア団体の保護活動や、保護犬・猫の新しい飼い主を探す「譲渡会」の実施などにより殺処分数は着実に減少しているものの、まだまだ保護されたうちの半数近い動物たちが殺処分されているのが現状です。2016年度の各都道府県・政令市・中核市の殺処分数合計は、なんと5万6,000匹にものぼります。
保健所に持ち込まれる犬・猫とは
犬や猫が保健所や動物愛護センターに持ち込まれる背景には、様々な事情があります。中にはやむを得ない事情があるケースもあるかもしれません。しかし、大半のケースは人間側の身勝手な都合によるものです。「引っ越し先に連れていくのが面倒」、「世話が面倒」、「避妊手術をせず、無計画に仔犬・仔猫を産ませてしまった」、「成長して可愛くなくなった、飽きてしまった」、などといった残酷な理由で捨てられ、結果的に殺処分されてしまう犬・猫もたくさんいます。ペットを飼うことの責任を深く考えずに飼い始める人が後を絶たないことで、そのしわ寄せがペットたちに及んでいるのです。
犬・猫の殺処分を減らすために
不幸な犬や猫たちを殺処分から救うため、私たちにも手助けできることがあります。それは行き場のない犬や猫たちの「里親」になることです。犬や猫を家族に迎えたいと思ったら、ペットショップに足を運ぶ前に、まずは保健所や愛護センター主催の「譲渡会」、インターネットの里親募集サイトなどをチェックしてみましょう。きっと、思いがけない素敵な出会いが待っているはずです。
殺処分を待つ犬や猫をペットとして迎え入れることは、ひとつの命を直接的に救い出すことにつながります。ぜひ、ペットを迎える方法のひとつとして検討してみてください。
「殺処分0」を実現させるためには、ひとりでも多くの人が里親になって、殺処分を待つ犬や猫の命を救うことが重要です。一方で、里親になることを決めたなら、ペットが天寿を全うするまで、大切に飼い続ける覚悟も必要であることを忘れないでください。
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