優しい大型犬種ゴールデン・レトリーバーの飼い方・特徴の全て

優しい大型犬種ゴールデン・レトリーバーの飼い方・特徴の全て

優しくも勇敢な性格と、がっしりとした体格に美しい流れるような被毛が魅力的なゴールデン・レトリーバー。日本でも昔から補助犬や家庭犬として長く愛されています。そんなゴールデン・レトリーバーについて、その性格や特徴、しつけ方などをまとめました。

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    ゆき 真白
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1.概要

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「大型犬」と言われてこのゴールデン・レトリーバーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。家庭犬として、補助犬として、街で見かけることの多いこの犬種は、イギリスが原産の元は狩猟犬でした。穏やかで責任感が強く愛嬌のある性格から多くの人に愛されているワンちゃんです。

艶やかな被毛をなびかせて走る姿はとても雄大で美しいですよね。体力があるため飼う際は十分な運動が必要になりますが、訓練もしやすいため初めてワンちゃんを飼う方にもオススメできる犬種です。また、愛情深く子どものいるご家庭でも安心して飼うことができますよ。

2.歴史

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イギリス原産のゴールデン・レトリーバーは、比較的新しい犬種で、ゴールデン・レトリーバーとして初めて登場したのは1908年のことだそうです。はじめは水鳥を狩るために繁殖されましたが、狩猟犬の他にも補助犬や家庭犬など様々な遺伝子と掛け合わされました。

イギリスでひとつの犬種として認められた後アメリカに持ち込まれ、1927年にAKCに認定されました。アメリカから日本に輸入されたのは20世紀後半のことです。実はゴールデン・レトリーバーには「アメリカタイプ」のものと「イギリスタイプ」のものがいて、日本にいるのは「アメリカタイプ」がほとんどなんだそうですよ。外見や性格に多少の違いはあるようですが、その優しさや賢しさに差異はなく皆に愛される犬種であることは間違いないですね。

3.身体的特徴

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■体高:51cm〜61cm
■体長:体高よりやや長い
■体重:27kg〜36kg
■毛色:ゴールドかクリームの色調

水鳥を狩っていたゴールデン・レトリーバーの被毛は撥水性に優れていて、ストレートであったりウェーブしていたりします。泳ぐことが大好きですが、陸を走ることも好きで長い毛をなびかせて走る姿はとても美しいですよね。目は暗色で周りは黒く縁取られていて、とても穏やかな優しい顔立ちをしています。耳は大きめでよく均等がとれていて垂れているのが特徴的ですね。

毛色はゴールドかクリームの色調に限られていて、アメリカタイプのゴールデン・レトリーバーは赤褐色のゴールド、イギリスタイプのゴールデン・レトリーバーは白っぽいクリーム色が多いみたいですよ。

4.性格・気質

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穏やかで人懐こい

長く人ともに暮らしてきたゴールデン・レトリーバーは、とても人懐こく飼い主さんや家族と一緒にいることが大好きです。また、大型犬というと番犬のイメージが強く外飼いが一般的に思えるかもしれませんが、ゴールデン・レトリーバーはとても穏やかで温厚な性格をしているため、室内で飼われている方も多いのではないでしょうか。

番犬にはあまり向かない犬種かもしれませんが、子どもがいたずらややんちゃをしても滅多に怒らない辛抱強い面も持ち合わせているので、家庭犬としてはとても理想的と言えます。

社交的

誰とでも仲良くなれるほど友好的で、他の動物とも仲良くなれます。初対面であっても滅多に吠えることはせず、散歩中に他の犬を威嚇することも少ないです。警戒していないわけではなく、「我関せず」を貫き他のワンちゃんとのトラブルを避けているのです。社会で生きていくには必要なスキルでもありますね。もちろん、顔を合わせたことのある相手であればすぐに仲良くなってくれますよ。

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賢く学習能力が高い

以前は狩猟犬として、現在は補助犬として人のために働いているゴールデン・レトリーバーは、とても頭がよく学習意欲も強いです。訓練がしやすいという性格から、初めてワンちゃんを飼う方にも向いています。ただ、賢い分飼い主さんがきちんとリーダーシップを発揮しないと言うことをきいてくれなかったり無視してしまうこともあります。飼い主さんが常に頼れる「リーダー」であることを示す必要がありますね。

運動が好き

狩りをしていた性質上、動くことも泳ぐこともが大好きです。ひとりで遊ぶより飼い主さんと一緒に遊ぶことのほうが好きなので、毎日時間を作って散歩や運動をさせてあげてください。夏場はプールなどに連れて行ってあげるといいですね。雨などで十分な運動ができない場合は、物を取ってきてもらうような知的なゲームを取り入れてあげましょう。

5.しつけ

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叱るより褒めましょう

ゴールデン・レトリーバーは人が大好きで褒められることも好きです。そのため、叱られることはあまり好きではなく拗ねてしまうこともあります。初めのうちは失敗をしてしまうかもしれませんが、失敗は無視して叱らないようにしましょう。本当にいけないことをしたときは叱ることも大事ですが、ゴールデン・レトリーバーはどちらかというと褒められて伸びるタイプですよ。

子犬の頃からしっかりと

しつけは子犬のときからしっかりと行いましょう。人が大好きなゴールデン・レトリーバーは、きちんとしつけをされていないと勢いよく近づいたり飛びついたりすることもあります。子犬のうちは可愛くていいかもしれませんが、成犬になれば体は大きくなりますし、30kg前後の巨体が来ると思うと慣れない人からすれば怖いですよね。問題犬にならないよう子犬のうちから必要なことは教えましょう。

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噛む

水鳥を捕獲し回収していた経験から、本気で強く噛むことはあまりないと言われていますが、甘噛みのように軽く噛みつくことはあります。室内飼いでは家具などを噛むこともあるため、このしつけは大事になります。

まず噛まれたら無視して相手をしないようにしましょう。ワンちゃんの前から姿を消すとより効果的ですよ。家族と一緒にいることが好きなゴールデン・レトリーバーは「噛むと一緒にいられない」ことを学習することで噛まなくなります。

噛まれそうになったり、家具などを噛む場合は、噛んでいいものを先にくわえさせましょう。引っ張り合いのできるおもちゃなどだといいですね。「噛みそう→おもちゃ」を何度か繰り返すことで「噛んでいいもの・いけないもの」の区別がつくようになり噛まなくなりますよ。

吠える

温厚なワンちゃんではありますが、子犬のうちに多くの人や物、他の動物に触れ合っていないと吠えぐせがついてしまうこともあります。ワンちゃんにとって吠えることは人間が喋ることと同じようなものなので、無理に止めさせるのはよくありませんが、何もないのに吠える「無駄吠え」や「要求吠え」は飼い主さんにとってもご近所さんにとっても少々迷惑なものです。

社会化期と呼ばれる生後1ヶ月〜2ヶ月の期間に多くの経験をさせましょう。家族以外の人間も怖くない、他のワンちゃんたちも怖いものではないと慣れさせることで吠えることが減ります。吠えそうになったらおやつやおもちゃで興味をひきつけるのも有効的ですよ。吠えるのをやめたり、吠えなくなったらすかさず褒めてあげてください。

6.お手入れ

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ブラッシング

ゴールデン・レトリーバーの特徴とも言える美しい毛並みを保つためにも定期的なブラッシングは欠かせません。背中やお腹などの体はもちろんのこと、尻尾や耳の毛、足の飾り毛などもきちんとブラッシングしましょう。普段は週に1、2回、換毛期は毎日してあげてもいいですね。

ブラシはやわからい獣毛ブラシでもいいですし、スリッカーブラシやコームを使ってもいいですね。もし可能なら全部用意しておくと、毛玉も出来ず美しい毛を保てますよ。また、アンダーコートが密生しているためアンダーコート用のブラシも用意しておくといいですね。

シャンプー

シャンプーは月に1回ほどしてあげてください。抜け毛がひどいときは月に2回でもいいですね。ただ人間ほど頻繁にやる必要はなく、逆に毛や肌をきずつけてしまう可能性もあるため、少しの汚れであれば濡れたタオルで拭いてあげてください。大きくなってシャンプーするのが大変であればトリミングに連れて行くのもいいですね。ノミやダニの寄生、皮膚病予防のためにも定期的にシャンプーしてあげてください。

■濡らす

シャワーの温度は人肌程度のぬるま湯で、水勢を弱めシャワーヘッドを当てて濡らしていきます。いきなり背中からかけてはワンちゃんが驚いてしまうので、足から徐々に頭の方にシャワーを動かしていきましょう。

■シャンプー

犬用シャンプーを全身くまなく泡立てたら一緒に肛門腺しぼりをします。肛門腺はしぼっておかないと炎症を起こしたり、きつい臭いを発する原因になるので、忘れずきゅっと絞ってあげてください。中から液体が飛び出たら成功です。お尻周りは汚れやすいのでよく洗いましょう。足の裏も忘れず洗うといいですね。

■リンス

シャンプーが終わったら毛艶を保つためにリンスをしてあげましょう。尻尾や飾り毛までリンスを馴染ませたら、きちんと流していきます。流し残しがあると皮膚病を起こしてしまう危険性があるため、死角になりやすき足の付け根などは特に入念に流しましょう。

■乾かす

くまなく洗い流せたら手である程度の水気を取ります。ワンちゃんは体を震わせて水を弾くので、自分で弾いてもらってもいいですね。水滴が大体なくなったらタオルで乾かします。普通のバスタオルでも構いませんが、吸水性に優れたワンちゃん用のタオルもあるのでそちらを使ってもいいですね。

タオルで大方水をとったらドライヤーで乾かしていきます。風は弱めにして、火傷させないためにも体から離して使いましょう。最後は毛艶を出すため獣毛ブラシで撫でるようにブラッシングしてあげてください。

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耳掃除

ゴールデン・レトリーバーは垂れ耳で通気性が悪く、耳垢も溜まりやすいので週に1回はお手入れしてあげましょう。シャンプー後は耳垢がふやけていてとりやすので、シャンプーをしたあとは一緒に耳掃除をしてあげるといいですね。

イヤーローションなどで湿らせたガーゼで外耳部分を拭いていきます。耳の奥まで拭いたり強くこする必要はありません。優しく撫でてふき取るようにとって行きましょう。綿棒は動いたときに奥までさしてしまう危険性があるため使わないでください。臭いや耳垢がとれないときは何か病気の可能性があるため、病院に行きましょう。

7.かかりやすい病気

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股関節形成不全

股関節が発達しなかったり、脱臼してしまうなど不安定になることで腰がふらふらし、歩けなくなることもある病気です。遺伝的な要因が大きいと考えられていて、親が正常であってもその祖先が発症していた場合は、なってしてしまう可能性がゼロではありません。段差が登りづらそうだったり、後ろ足を引きずるような様子を見せたら、すぐに病院に行きましょう。

軽度の場合は鎮痛剤などを投与して痛みを緩和させますが、重度の場合は外科手術を行う必要があります。子犬のうちから発症することもありますが、老化や肥満などによって成犬でも症状が出ます。子犬のときから食事に気をつけ、肥満にさせないようにすることが予防法となります。

白内障

水晶体が白く濁ってしまう病気です。老犬に多い病気ですが、ゴールデン・レトリーバーは遺伝によって2歳以下の若い時期に発症することがあります。あまり動かなくなったり、散歩に行きたがらなくなったら白内障を発症している危険性があり、白濁が目で見てわかるようだとだいぶ病気が進行してしまっているので、早急に病院に行きましょう。

初期段階で発見できれば点眼や内服薬で進行を抑え、視力がほとんど失われている場合は外科手術を行います。有効的な予防法はないため、普段から愛犬の様子を観察し、違和感があったらすぐ病院に連れて行くなど、早期発見・早期治療が大事になります。

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外耳炎

ゴールデン・レトリーバーは垂れ耳のため、耳掃除を怠ってしまうと細菌が繁殖したり、耳ダニが寄生し外耳炎になってしまう可能性があります。外耳炎は耳が痒そうにしている、悪臭がする、ベトベトした黒っぽい垢があるなどといった症状が見られます。

耳掃除をしても臭いが治らない場合は、早急に病院に行きましょう。耳を洗浄し、原因となっているものによって対症療法を行います。悪化すると内耳炎や中耳炎を発症する可能性があり、慢性化や再発しやすい病気なので根気強く治療して行きましょう。定期的な耳掃除をするのが一番の予防法です。

アレルギー性皮膚炎

ゴールデン・レトリーバーは、ハウスダストやノミ、ダニ、食事などが原因の皮膚炎を起こしやすい体質をしています。しきりに痒がったり、赤い発疹やフケなどが見られたらアレルギー性皮膚炎を発症している可能性があります。

治療法としては炎症を抑える薬を投与したり、原因にあった対症療法を行います。原因がわかっている場合は、ワンちゃんの周りからアレルゲンとなるものを取り除きましょう。予防法としてはアレルゲンのない清潔な生活環境を整えてあげることが大事になります。

最後に

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洋犬の中でも特に馴染み深いゴールデン・レトリーバーですが、アメリカタイプとイギリスタイプがいたことには驚きです。丈夫で健康そうなイメージがありますが、やはり特有の病気というものがあります。一緒に暮らす際は親や兄弟に何か遺伝性の病気を持っていないか、わかる範囲で訊いておくといいですね。是非長く一緒に暮らせるようワンちゃんによって住みやすい環境を整えてあげてください。

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