犬のパグ脳炎(壊死性髄膜脳炎) 考えられる原因や症状、治療法と予防法
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犬のパグ脳炎(壊死性髄膜脳炎) 考えられる原因や症状、治療法と予防法

パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎/えしせいずいまくのうえん)と呼ばれる犬の病気を知っていますか? パグ脳炎は、犬の脳に壊死が起こり、発症からわずか数週間で死に至ることもある恐ろしい病気です。「パグ」脳炎と呼ばれてはいますが、この病気はパグだけでなく、ほかの犬種でもかかる可能性があります。

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パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)の症状

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パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)とは、大脳を中心として犬の脳の広範囲に壊死が起こる病気です。

この病気は、最初に発見された症例がパグで、その後もパグで発生が多いことから「パグ脳炎」という通称がついていますが、フレンチ・ブルドッグ、チワワ、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、ポメラニアン、シー・ズー、ペキニーズなど、ほかの小型犬種も発症することがあります。

生後数ヶ月~10歳以上まで幅広い年齢でみられる病気ですが、とくに1~3歳程度の若い犬に多く発症することが知られています。

パグ脳炎の発症初期には、突然の痙攣発作・失明・まっすぐ歩けない・クルクル回る・壁に頭を押しつけるなどの不審な行動がみられます。

急性のものは痙攣発作が典型的で、通常、発症後1~2週間で重積発作により死亡してしまうことがあります。また、慢性経過をたどるものでは再発性発作、嗜眠(外界からの刺激に反応せず、眠ったような状態になること)、運動失調などが徐々に進行します。いずれにしても、最終的には残念ながら安楽死が必要となるケースも少なくありません。

パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)の原因

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パグ脳炎の原因は、現在のところ十分に解明されていません。ただ、ほとんどすべての症例が特定の小型犬種に集中しているため、遺伝的要因が関係した免疫介在性疾患(めんえきかいざいせいしっかん)の可能性が高いと考えられています。

一方で、血のつながりがないはずの多頭飼育の2頭の犬が同時に発症したケースもあり、何らかのウイルスの感染が関与している可能性も指摘されていますが、こちらも証明はされていません。

パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)の治療法・予防法

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現在のところ、パグ脳炎の特効薬はなく、抗けいれん薬やステロイド剤を投与して発作を減らしたり、症状を緩和したりする対症療法がメインとなります。慢性経過するケースでは、数ヶ月かけて徐々に症状が悪化していきます。後者の場合でうまく薬が効果を表した場合には、数年間延命できることもあります。

前述の通り、パグ脳炎は原因が特定されていないため、特定の予防法は見つかっていません。防ぐことができない以上、唯一飼い主ができる対応は、不審な様子が見られたらすぐに動物病院に相談することです。

パグ脳炎は治療開始が遅すぎると治療の効果が現れなくなることも確認されているので、早期発見・早期治療が、その後の生存を左右するといえるでしょう。最悪の事態を防ぐためにも、日頃から愛犬の体調に気を配り、少しでも異常を感じた時は、すぐに獣医師の診断をあおぎましょう。

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