【獣医師監修】ウサギの特徴や性格、飼い方について
ペットショップで出会ったウサギにひと目惚れ。そんな出会いも悪くありませんが、ウサギの品種やそれぞれの特徴を知っておけば、我が家にぴったりの子に出会える可能性は高くなります。ケージやフードなど適したものを用意し、準備万端でウサギを迎え入れましょう。
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監修:オールペットクリニック 平林雅和院長
飼う前に知っておきたいウサギの特徴
種類や個体によってやや違いはありますが、ウサギのサイズは、体長25cm~40cm、体重は1kg~3kg。体重の軽い小型犬くらいのイメージです。
日本でペットとして飼われているウサギの代表格は、ネザーランドドワーフとロップイヤーの2種類です。耳が立っているのがネザーランドドワーフ、耳が垂れているのがロップイヤーで、いずれも短毛種。長毛種では、ジャージーウーリー(立ち耳)、アメリカンファジーロップ(垂れ耳)などが人気です。
ウサギの性格
じっとしていることが多いウサギですが、おとなしいだけではありません。好奇心が強かったり、甘えっ子だったり、やんちゃだったり。様々な表情を見せてくれる魅力たっぷりの動物です。ウサギの性格は、品種によって異なるともいわれていますが、人間の性格がひとりひとり違うように、ウサギも個体ごとに違いがあります。共通の特徴としては、繊細で、臆病であること。とくに大きな物音には怯えてしまうので、注意が必要です。
ウサギを選ぶ時の注意点
品種で判断する時のポイントは、体格や毛の長さ。ワンルームで飼育するのなら小型のネザーランドドワーフなどがよいでしょう。また、ミニウサギなどの雑種は、成長した時の大きさが予想しにくいため、飼育環境で小型のウサギにこだわる場合には、注意が必要です。毛の長さでは、長毛の場合はブラッシングの手間がかかります。また、暑さが苦手なウサギの中でも長毛種はとくに暑さに弱いので、夏場は対策が必要です。
ウサギを迎えるまでに準備するもの
ケージ
ウサギの住まいになるケージは、ゆったりと過ごせるサイズのものを選びます。60cm×50cmくらいならウサギが脚を伸ばしても大丈夫。高さは、ウサギが立ち上がってもいいように50cm以上が目安です。
トイレ
専用のトイレと、トイレ用の砂を用意します。トイレは、プラスチック製と陶器製、形は三角形と四角形があり、ウサギが小さなうちは三角形が使いやすいといわれています。トイレが小さすぎると排便にストレスを感じ、トイレ以外の場所でしてしまうこともあるので注意しましょう。
牧草入れ、副食入れ
ウサギの主食である牧草入れと、副食のペレットを入れる容器を用意します。補充がしやすく、ウサギが引っ繰り返すことがないよう、重さがある陶器製のものか、固定できるタイプがよいでしょう。また、ウサギには食べ物を踏みつけながら食べる習性があるので、牧草入れにはもちろん、床材としても牧草を敷きつめておくと、常に牧草を食べることができます。
給水器(給水ボトル)
給水器は、床に置くものは引っ繰り返ったり、汚れが入ったりして不衛生になりがち。ボトル式でケージに吊るせるタイプがおすすめです。給水器から飲もうとしない場合は、固定式の水入れを使いましょう。
かじり木
ウサギは物をかじる習性があり、かじることによって歯の健康を維持したり、ストレスを発散することができます。かじり木のほか、かじるためのおもちゃを与えてもよいでしょう。
グルーミング用品
ウサギのケアのために、毛づくろいやマッサージができるブラシを用意します。ブラッシングは、飼い主とウサギとのコミュニケーションにも役立ちます。
サークル
サークルは、ケージの掃除など、一時的にウサギのスペースを確保する時に役立ちます。運動させるスペースを作る時にも重宝します。
そのほか、病院に行く時に使うキャリーケースや、散歩に使うリードも用意したいアイテムです。
ウサギを家族に迎えたら
ペットショップなどから連れ帰ったばかりのウサギは、移動や環境の変化でストレスを感じています。家に着いた日から1週間くらいは、とりわけ注意してウサギを見守りましょう。まずは、エサをちゃんと食べているか。ウサギにとって、主食である牧草を一日中食べているのが健康的な状態です。副食として与えるフードは、食べた量をしっかり確認しましょう。フードを与えすぎると、牧草を食べる量が減ってしまい、鼓腸症などの消化不良を引き起こす原因となります。給水器から水を飲めているかどうかも重要なチェックポイント。
また、ウサギの食欲を把握するために、便の数や大きさを確認し、日誌につけることをおすすめします。もし、便の数が30~50個程度変動したり、便の大きさが安定しない場合は注意が必要です。仔ウサギの場合は、その時点で動物病院に相談してください。
家に迎えて数日間は、ケージから出ようとしなかったり、触られるのを嫌がったりするウサギもいます。そんな時、無理に撫でたり、抱っこしようとしたりするのは、厳禁です。あせらずに、ウサギの様子を確認しながら少しずつ距離を縮めていきましょう。