文鳥を飼ったらエサは何を与えればいい? 文鳥の主食・副食

かわいくて人懐っこく、鳴き声もきれいな文鳥。江戸時代から多くの人に愛され続けている、日本人には馴染みの深い小鳥です。さて、文鳥を家に迎えるとなれば、エサを用意しなければいけません。数あるエサの中で、何をあげれば喜んでくれるのでしょう?

  • サムネイル: 羊田ユウジ
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監修:ヴァンケット動物病院 松原且季院長

主食となるエサ

文鳥は昔から人気のあるペットなだけに、エサはペットショップやネットショッピングで簡単に手に入ります。ただし様々な種類があるため、何を選べばいいのか、初めてだとわかりにくいですね。文鳥のエサは主食と、栄養を補助するための副食を組み合わせて与えます。

主食には数種の穀物を配合した「混合シード」と、総合栄養食の「ペレット」の2種類があります。

混合シードはアワ、ヒエ、キビ、カナリーシードの4種の穀物が配合されているものが一般的で、文鳥の大好物の玄米や、高タンパクの麻の実、高脂肪のゴマやエゴマ、キク科の植物の種のニガーシードなどを加えたものもあります。この混合シードだけではビタミン類やミネラルが不足するため、副食で栄養を補う必要があります。

混合シード

混合シードには殻がついたままの「殻つき」と、殻を取り除いた「殻むき」があります。「殻つき」は文鳥が殻を散らかすために、エサ入れ周辺の掃除が大変です。「殻むき」は殻がない分掃除は楽になりますが、腐敗しやすく栄養分が損なわれやすいという欠点があります。

「殻つき」は「殻むき」よりもビタミンやミネラルも豊富で食いつきもよく、さらに殻をむく行為がストレス解消にもなります。たとえ掃除の手間が増えても、文鳥が好むエサをあげたいと思うのは親心ですね。

ただし、混合シードは炭水化物が多いことに加え、嗜好性の高い脂肪種子を選んで食べる文鳥もいるため、カロリー過剰になりやすい部分もあるので注意が必要です。

ペレット

ペレットは穀物を粉状にして、栄養素を加えて小さな固まりに練り固めた総合栄養食です。栄養価が高いため、お値段もやや割高です。文鳥に必要な栄養素は全てこのペレットでまかなえるため、副食を与える必要はありません。殻もないのでエサ入れ周辺の掃除も楽です。

ただし、混合シードは自然食に近いため文鳥にとって身近なエサですが、ペレットは自然界にない加工物のため、幼いうちから与えられていないと文鳥がエサとして認識しないことがあります。

また、くちばしの力が衰えた老鳥や、栄養バランスの取りにくい個体に対してペレットは有効なエサとなりますが、食べてくれない場合は混合シードに少量ずつ混ぜて与えながら慣れさせるなどの工夫が必要です。

副食となるエサ

主食にペレットを選んだ場合、副食は必要ありませんが、混合シードを選んだ場合は副食として青菜などの野菜類やボレー粉を与えます。

野菜を与える目的はビタミン類(とくにビタミンA)の補給です。そのため、ビタミンAを多く含む豆苗や小松菜、チンゲン菜といった緑黄色野菜を与えましょう。文鳥は一般的に野菜好きの鳥なので、喜んで食べます。野菜は常に新鮮なものを用意し、よく水洗いして農薬や汚れを落として与えます。

ただし、文鳥に与えてはいけない野菜もあります。たとえばカルシウムの吸収を阻害するシュウ酸を多く含むホウレンソウや、アクの強いネギ、粘りのあるモロヘイヤやオクラ、サトイモは避けてください。

レタスとキャベツ、キュウリは文鳥が好む野菜で、ビタミンA含有量は少ないものの水分を多く含むため、水分補給として与えることがありますが、食べすぎてお腹をこわすことがあるので注意が必要です。また、キャベツやカブなどアブラナ科の植物は甲状腺腫誘発物質を含むため、文鳥には適しません。

牡蠣の殻を細かく砕いたボレー粉は、混合シードにはほとんど含まれないカルシウムを補給する目的で与えます。カルシウムは卵を産むメスにとって、とくに重要な栄養素です。

ボレー粉はナトリウムやヨードなどのミネラル分も含むほか、食べたエサを細かくすりつぶす「グリッド」としても機能し、文鳥には必須の副食です。1日に10粒を目安に混合シードに混ぜて与えるほか、慣れてくるとボレー粉だけでも食べるようになります。

以上の通り、文鳥のエサは、「混合シード」「青菜」「ボレー粉」の3種類で必要な栄養素を補います。ビタミンやミネラルに関してはサプリメントも有用です。ペレットは混合シードに比べて食いつきはよくないものの、完全栄養食として与えることができるため理想的です。

このほかに、おやつとしてミカンやリンゴ、イチゴなどのフルーツを与えると、文鳥は喜びます。ただし果糖の取りすぎによる肥満や糖尿病、カラダの冷えを避けるため、頻繁に与えてはいけません。

混合シードを穂の形に加工した「粟穂」や「稗穂」なども大好物のおやつです。穂軸から種子をついばむ行為は文鳥にとってストレス発散になり、喜んで食べる姿に飼い主も癒されます。

どのエサについても、食べすぎは肥満につながり、時に病気の原因になることがあります。また、ペレット以外のエサの偏食も肥満や栄養バランスの乱れを引き起こします。食べすぎや偏食にならないように注意しながら、適量を与えましょう。

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