犬にとって胆嚢は重要な臓器! 胆嚢破裂などの疾患について

犬にとって胆嚢は重要な臓器! 胆嚢破裂などの疾患について

胆嚢とは肝臓の近くにある臓器で、肝臓で作られた胆汁を貯蔵しておく役割があります。胆嚢破裂を起こしたり、胆嚢炎などの疾患を起こすと、嘔吐や黄疸などの症状が見られます。これらの症状が見られたらすぐに病院へ行きましょう。

  • サムネイル: 関 慶之
  • 更新日:

犬に食欲不振や嘔吐、黄疸等の症状が見られる場合、それは胆嚢に異常が起きている可能性があります。外科手術が必要な場合もあるので、異変に気が付いたら病院へいきましょう。

1.胆嚢障害の病態と病状

胆嚢障害とは、肝臓に付属するそらまめのような臓器である“胆嚢”に何らかの障害がある状態のことを言います。

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胆嚢とは、肝臓に付随する小さな臓器で、肝臓から分泌される胆汁を貯めておく役割があります。胆汁は脂肪を乳化させ、腸が栄養を吸収しやすくする働きがあります。何らかの理由で胆嚢に炎症や障害が発生した場合には嘔吐や黄疸など、様々な症状が見られます。

症状

■元気がなくなる
■食欲低下
■嘔吐
■黄疸
■腹膜炎

胆嚢に異常が起きると、まず食欲の低下が見られ、元気がなくなります。その後嘔吐や下痢などの症状が見られるようになり、徐々に重症化していきます。病気が進行すると、粘膜や皮膚が黄色がかる、黄疸と呼ばれる症状が出ることがあります。

胆嚢での炎症が慢性化し、壊死を起こして胆嚢破裂などを起こすと、貯めていた胆汁が腹腔内に広がり、激しい腹膜炎を起こすことがあります。腹膜炎を発症すると発熱や脱水症状が見られるようになり、ショック症状によって命を落とすこともあるので注意が必要です。

2.胆嚢障害の原因

■細菌感染
■腸炎や膵炎
■内分泌疾患

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胆嚢疾患は、主に胆嚢炎が原因で起こります。胆嚢炎は、細菌感染で起きるほかにも、腸炎や膵炎などによって胆嚢の近くの臓器が炎症を起こし、そこから感染が広がった結果発症することもあります。他にも、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症(クッシング症)などの、ホルモンを分泌する器官に異常が起きると発症することもあるようです。

胆嚢炎を起こすと、蓄積されている胆汁が結晶化したり泥状になり、固着するため胆嚢が膨れ上がり破裂する「胆嚢破裂」などの病気へ悪化することがあります。

3.胆嚢障害の治療法と予防方法

治療法

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■投薬
■外科手術

病状が比較的軽度である場合は、抗生物質や胆汁の分泌を促する利胆剤を投与し、胆汁の流れをよくします。それでも効果が見られないときは、外科的手術によって胆嚢を取り除くことになります。

特に危険度が高いのは、胆汁が蓄積し、胆嚢が破裂寸前になっているときです。これが破裂すると腹膜内に消化液が流れ込み、腹膜炎を起こす危険性があるので、摘出手術をする必要があります。胆嚢を取り外さずに内部を洗浄するだけの方法もありますが、再発の危険性が高いため、行われることは少ないようです。

胆嚢破裂を起こしている場合は、腹膜炎が重症になる前に、腹膜内部を洗浄する必要があります。

予防方法

■栄養管理
■適度な運動
■ストレスケア
■定期的な検診

子犬の頃から適切な運動と食事を心掛け、消化器官などの病気にかかりにくくすることが大切です。高カロリー、高脂肪な食事は避け、愛犬の体重管理をしっかりと行いましょう。

高齢になると、発症の原因である甲状腺機能低下症などにかかりやすくなるので、定期的に病院で健康診断を行い、体に異常が起きてないかチェックしてくださいね。愛犬の体調に異変が現れたら、すぐに病院へ連れていき、早期発見と早期の治療を心掛けましょう。

最後に

胆嚢疾患は症状を見落としやすく、重症化しやすい病気なので、食欲が低下したり嘔吐などが見られたら、できるだけ早く病院へ連れていくことが大切ですね。

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