【ねこ好きリレーエッセイ】猫の音
2月は年に一度のねこ月間。待ちきれないPECOでは「ねこの日、おめでとう」をテーマに、 1月20日から2月22日までの約1ヶ月間にわたり、ねこ好き8人によるリレーエッセイをお届けします。 第6回は、音楽家・近藤研二さんが、愛猫・モイちゃんとウニちゃんの醸し出す素敵な音たちを語ってくださいます。
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NHK Eテレ『0655』『2355』、現在放送中の3D CGアニメ『こねこのチー』などの音楽を手がける、音楽家の近藤研二さん。乳飲み子から育てたモイちゃんと、お転婆娘の妹猫・ウニちゃんの2匹の愛猫に、いつも温かな愛情を注いでいます。
昨年10月の吉祥寺PARCOでのトークイベントに続き、2月3日から渋谷ヒカリエ ShinQs「ShinQs ネコフェス!!」で開催中の「PECO NEKO館 POP-UP STORE」にもご協力いただき、もはや「PECO NEKO館」には欠かせない存在である近藤さん。音楽家ならではの「猫の音」にフィーチャーしたこのエッセイを読んだら、あなたもきっと愛猫の醸し出す音に耳を澄ませたくなるはずです。
モイちゃんウニちゃんの、たくさんの写真と動画が入った特別版でお届けします!
いろんな音から猫の気持ちが伝わってくる
「ポクポク」と猫の足音。ご機嫌な時は「トトトッ」と早めになる。これがご機嫌ななめだと「ドスドス」とゆったりになって、わざとらしく大きい足音を立てる。存在をアピールしているようだ。言葉は通じないけれど、いろんな音から猫の気持ちはたくさん伝わってくる。
我が家のモイとウニ。乳飲み子だったモイは「ニャー」ではなく「ミーミー」と鳴いていた。「チュバチュバ」と母猫のおっぱい代わりの指に吸いつくモイ。耳がまだ頭の横にあって、手にすっぽりおさまるほど小さく、ネズミみたいだったなあ。お転婆娘のウニの鳴き方は「ミャッミャッ」と短い。時に声にならず「カスッカスッ」と口だけが動いている。モイが面倒くさそうに「ンー」と言うのは相槌や何かを抗議、要求する時の声。ウニの相槌は「ン」とやっぱり短い。
モイの鳴き声で一番耳にするのは「グルルル」。ご機嫌な時や帰宅した僕を「おかえり」と迎える挨拶の言葉。独り言でもよく歩きながら「グルルル」言ってるかな。この「グルルル」と「ニャー」が混ざったのが「ゴロニャー」だと思う。キッチンにおやつを取りに行くと、足に頭をすり寄せ、待ちきれず「ゴロニャ~、ゴロニャ~」と大きな声で鳴く。「腹へった~、早くちょうだ~い」とでも言っているのだろう。そうそう、ウニが家族になって、初めてのご飯の時「ウミャイウミャイ」と言いながら食べたのにはびっくりした。
ウミャイウミャイ/近藤ウニ
窓の外に鳥が飛んでくると「キャキャキャキャ」と素早く歯を鳴らすモイ。家の中の鳩時計にも律儀に1時間に1回、たとえ居眠りしてても寝ぼけながらやっている。最近ウニも鳩時計に気づいてしまった。威嚇しているわけでもなさそうで、あれを訳すとしたら「君がほしい!」かな。
威嚇と言えば、興奮がマックスになった時に飛び出る「パッ!」という破裂音。こねこのモイがたまにやっていた。身体を引いて勢いよく前に踏み出しながら発射されるのだけど、これがなかなかの迫力。最初はびっくりしたけれど、慣れると可愛い。「シャー」は掃除機を初体験したモイが一度だけやった。ウニからはまだ聞いたことがない。
掃除機に「シャー」「パッ」/近藤モイ
病院の診察台はやっぱり怖いよね。優しい先生に「シャー」。最近、モイはピンポンと家のチャイムが鳴ると条件反射のように短く「ウー」と低い声で唸るようになった。大人になったねモイ。本当はお客さんが大好きで、すぐに玄関に迎えに行き、立ち上がり寄りかかって「クンクン」と匂いをチェックする。たまに挨拶がわりの猫パンチを「バシッバシッ」と浴びせながら。
猫の音で一番の癒やしはやっぱり「ゴロゴロ」かな。身体の中から聞こえてくるこの音はリラックス具合のバロメーター。「ゴロゴロ」が過ぎて「フガッ」っと、いびきみたいに鼻が鳴る時がまれにあって笑ってしまう。それから「スピー」という寝息。こねこのウニは鼻炎がちだったので顔を近づけると「スピスピ」聞こえることもあった。渋いところでは「コツッ」っと歯と歯が噛み合う音。あくびの瞬間に顔を近づけるとよく聞こえる。ただし、少し魚臭い口臭も浴びることになる。
「バリバリ」今朝も爪とぎからスタート。
「クチャクチャ」ご飯の食べ方、上手になろうね。
「ペチャペチャ」水もしっかり飲むんだよ。
「ガサガサ」あ、トイレに行って砂をかいてるな。
「ジョー」うん、おしっこか。
「ボトッボトッ」よし、いいウンチしてそうだ。
「カツカツ」なんで砂じゃなくてトイレの淵をかくのよ。
「バフッ」夜中にまた布団に飛び乗って添い寝してくれるんだ、うれしいな。
「カラカラ」まだ眠いからブラインドで遊ぶの勘弁ね。
「ガチャッ」わ、自分で扉を開けて入ってきたっ。
「ミファシド」これからもそうやってずっと側にいておくれ。
HP http://kenjikondo.jp/
インスタグラム https://www.instagram.com/kenjikond0/
写真絵本『こねこのモイ』 | mplusmstoreこねこがいるだけで、普通の毎日はこんなにも楽しくなる!』愛猫家として知られる音楽家・近藤研二が、うちにやってきた「こねこのモイ」との穏やかで愛すべき日々を綴った写真絵本。
『子猫のロンド』 近藤研二 | mplusmstore近藤研二ファーストソロアルバム『子猫のロンド』
子猫のロンド/近藤研二 ~ kitten rondo/kenji kondo ~
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Suzuko Iwahana
2017年02月13日 01:35
藤田洋司
2017年02月11日 09:48
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2017年02月10日 21:44
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2017年02月10日 19:43
西島博之
2017年02月10日 18:41
Tito Hitoshi
2017年02月10日 18:36