健康チェックにも、コミュニケーションにも役立つ！君とわたしのハッピー1dayマッサージ（その5）

筋肉疲労や緊張を解きほぐすだけでなく、健康維持や愛犬とのコミュニケーションツールとしても役立つマッサージ。ほんの少しの空き時間に、できることから始めてみませんか？（MY♡DOG Winter 2019-20 Vol.1より）

誰でもどこでも、簡単にできる！「プレイズタッチ®」

プレイズタッチ®とは、愛犬の体の表面に圧をかけずに軽く触れるケア方法。飼い主さんと愛犬がふれあうことで、お互いの心と体を整え、コミュニケーションをとることができるのが特徴です。朝起きたとき、散歩中、就寝前など、ほんのちょっと時間があれば、どこでもすぐ実践できるのが魅力。

「おはよう！今日の調子はどうかな？」
「まだ眠いんだけどな……」

シニア犬のために行いたいマッサージ

高齢になると筋力や身体機能の低下などにより、体力を維持するためのケアが必要となります。プレイズタッチ®や基本のマッサージで、心身に活力を与えましょう！

両目の上側→目尻側→下側と外周各1周

こちらは視覚機能の衰えを予防するプレイズタッチ®。2～3本の指先で目のまわり（眼窩(がんか)の外周1周）を、小さな円を描くようにやさしくタッチします。

中心から前足・後ろ足のつけ根に手が当たるところまでを両側各1回

凝り固まった筋、皮膚や靭帯(じんたい)などの軟部組織への癒着を防止するためのストレッチ。飼い主さんが体幹部に腕をクロスさせて、手を置き、中心から前足と後ろ足のつけ根に向かって少しずつ手をずらしながら行います。

①息を吸いながら手に少し圧をかけ、愛犬の筋を伸ばす要領で手を広げます（置いた手の位置はそのまま）
②息を吐きながら手を元に戻します
③置いた手の位置をずらしながら、前足のつけ根・後ろ足のつけ根に当たるまで続けます

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①～③を両耳行う

音に敏感な犬の場合は、絶えず繊細に耳を使っていることから耳のつけ根が緊張し、血流が滞りがちになることも。日頃から血流を促すように心がけ、耳の筋をリラックスさせてあげましょう。

耳のつけ根をゆったりと持ち、前方向に3回、後ろ方向に3回、クルクルと大きく回します

親指と人さし指の間を使って耳を挟み込むように上下にスライドさせます（上下を1セットで5回）

耳の下辺りの筋を親指と人さし指の腹を使ってキュッキュッと挟むように軽くもみます（1往復）

下記に該当する場合は、マッサージをしないでください。

皮膚・皮下から出血がある
体温調節に衰えがある
知覚減少・消失が認められる
浮腫がある
血行障害がある
血流が滞っている部位がある
悪性腫瘍がある

一般社団法人アニマルライフパートナーズ協会代表。アメリカにて犬のマッサージ、フィットネス、リハビリテーションの理論と技術を習得。動物と人との絆を深め、双方の健康に役立つ「プレイズタッチ®」を考案。
http://www.iaalp.com

企画／SOULWORK
構成・取材・文／土屋みき子
撮影／秋馬ユタカ　
イラスト／浅野みどり