マンガでわかるポジティブエイジング
年齢を重ね、シニア犬と呼ばれるようになった愛犬。若い頃と同じように行動することが難しくなっていくけれど、そうなったからこそ、ますます愛しさが増すもの。今回は、ペットケアマネージャーの伊藤みのり先生に、愛犬の老いと楽しく接するコツをマンガで説明してもらいました!(MY♡DOG Autumn 2020 Vol.4より)
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教えてくれる人
伊藤みのり先生
「ペットケアサービスLet's」の統括責任者。日本医学トレーナ―協会メディカルトレーナー&ペットケアマネージャー。プロ向けの養成講座や飼い主向けの講座、シニア犬のリハビリなど、多方向から飼い主さんと愛犬が一生明るく過ごすための暮らしをサポートしています
マリさん&ポムちゃん
しっかり者で細かい性格のマリさん。一方のポムちゃんはマイペースな性格です
ゆかさん&小太郎くん
少し慌てん坊なゆかさん。普段から小太郎くんのことをいつも心配しています
【CASE 1】体が動かないときは…
こんな原因が考えられます!
シニア犬が動けない原因はいろいろあります。
脱水症状を起こしている
顔が上げられず、器から水を飲めない。鼻が利かず、水に気づかないなど、飲みたくても飲めないという場合があります。
おなかが痛い
体を動かすことが少なくなり、排便がスムーズにできていないという可能性も。
愛犬が動けなくなったら、まずは獣医師に相談を。また、飼い主さんの落ち込みや焦りが伝わらないよう、慌てずに対応するよう心がけましょう。
【CASE 2】えっ?ごはんが食べられない?
こんなケースにも注意!
マンガで出てきた例のほかにも、左のような原因が考えられます。
体調不良によって食欲が落ちている
獣医師と相談しましょう。
歯周病で歯肉炎がひどくなり、痛みを感じている
獣医師に適切な処置をしてもらい、フードの硬さも調整してあげるといいかもしれません。
食べ物と認識できていない
フードを電子レンジなどで加熱して香りを立たせたり、嗜好性の強いものをトッピングして食いつきをよくしてあげましょう。
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【CASE 3】夜鳴きのワケは…
ほかにも考えうる原因は
夜鳴きの原因は愛犬の状態によりさまざま。しっかり目配りして。
関節炎など、体に強い痛みを感じている
獣医師と相談して、対処方法を聞きましょう。
排泄がしたくて、飼い主さんを呼んでいる
排尿の場合は、オムツなどで処理し、夜間のお世話はしないように心がけます。また、排便に関しては、食事の時間を調整するなどして、なるべく日中に済ませるとよいでしょう。獣医師や看護師、老犬介護の専門家などに相談すると、上手な排便の促し方を聞くことができるかと思います。
【CASE 4】小悪魔しぐさにご用心
駆けつけたい気持ちをグッと我慢
「やってあげる」ことが助けになるのではなく、「何ができるのか」を考えることが重要です。
すべての行動で、犬が先に何かをするように
飼い主さん自身が、愛犬に動かされていることに気づいていない場合が多いです。愛犬は、飼い主さんのことをよく見ています。要求が簡単に通ると「この顔をしたらやってもらえる」と認識します。たとえ愛犬が寝たきりの状態でも、すぐには行かず「待つ」ことをおぼえてもらいましょう。
ワンちゃんが高齢になっても、ただ「衰えている」と感じるのではなく、その年齢ゆえのかわいさに気づくことができれば、もっと愛(いと)しくなりますよね!
企画/SOULWORK
構成/高橋健太
マンガ/伊藤みのり