【ご長寿特集】犬の寿命はどのくらい?|人気犬種別!寿命と気をつけたい病気について(中〜大型犬)

【ご長寿特集】犬の寿命はどのくらい?|人気犬種別!寿命と気をつけたい病気について(中〜大型犬)

愛犬と過ごす時間が愛おしければ愛おしいほど、この時間が永遠に続けばいいのにと願ってしまいますよね。今回は、フレンチ・ブルドッグ、ボーダー・コリー、柴犬、ゴールデン・レトリーバーの犬種別の平均寿命と気をつけたい病気についてまとめました。

  • サムネイル: PECO編集部
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フレンチ・ブルドッグ

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フレンチ・ブルドッグの平均寿命は11.2歳

「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したフレンチ・ブルドッグの平均寿命は11.2歳となっています。

犬全体の平均寿命と比較すると、フレンチ・ブルドッグの寿命は短いといえるかもしれません。

【気を付けたい病気】短頭種気道症候群

フレンチ・ブルドッグやパグのように、短い鼻、丸い頭部、短い首などの特徴がある犬種を「短頭種(たんとうしゅ)」といいます。短頭種の犬種は、これらの特徴から呼吸器症状を起こすことが多く、鼻の穴がつぶれている鼻腔狭窄、いびきなどの原因になる軟口蓋過長症、気管が平たくつぶれてしまう気管虚脱などが同時に起こっていることがあります。これらが原因となる呼吸や気道障害を総称して、短頭種気道症候群といいます。

症状としては、ハァハァという激しい開口呼吸、呼吸困難、体温の上昇などがあります。また、誤嚥性肺炎を起こすこともあります。

【気を付けたい病気】熱中症

短頭種気道症候群の症状として体温の上昇がありますが、これにより熱中症にもなりやすいため注意が必要です。犬は肉球からしか汗をかけないため、人間のように汗をかいてカラダを冷やすことができません。そのため、通常は呼吸によって体温を調整しますが、フレンチ・ブルドッグは呼吸に障害が起こりやすいため、うまく体温調節ができない傾向にあるのです。

冷房をつけていない部屋に放置したり、夏の昼間に散歩へ出かけたりするのは避けましょう。初夏や秋口など、人間にとっては快適な温度も、フレンチ・ブルドッグにとってはそうではないこともありますので、愛犬の様子を気にかけてあげることが必要です。

【気を付けたい病気】皮膚炎、口唇炎

フレンチ・ブルドッグは、顔周りの皮膚がひだ状に垂れ下がった犬種です。ひだの内部に目ヤニやよだれなどの汚れがたまると、皮膚炎や口唇炎(口周りの炎症)の原因となることがあるので注意しましょう。痛みやかゆみが出ると、犬自身も気になって舐めたり掻いたりしてしまうため、余計に症状がひどくなります。日頃から、皮膚が汚れていたらやわらかい濡れタオルなどでやさしく拭いてお手入れし、予防を心がけましょう。

また、ひだの多い顔周りに限らず、皮膚トラブルが多くみられやすい犬種でもあります。症状がよくならない場合には、かかりつけの獣医師に診てもらってくださいね。

【気を付けたい病気】関節のトラブル

フレンチ・ブルドッグには、大腿骨頭(股関節の接続部分)の変形・壊死を招くレッグ・ペルテス病や、膝のお皿部分の関節が外れる膝蓋腱脱臼などのトラブルが多く見られます。遺伝が原因で発生する場合がありますが、外傷や生活環境からの負担で発症するケースもあります。日ごろから足腰に負担を与えないように心がけることが大切です。

フレブルの頭は大きいですが、体は小さめ。犬種的に足腰への負担が多いです。急激な人気上昇に伴って、無理な繁殖を行っている場合があります。そうした場合は生まれつき関節に問題を抱えた子犬が産まれることが多くあります。

フレンチ・ブルドッグは体のつくりから、関節のトラブルを起こしやすいです。運動をする際には十分に注意が必要です。

また、太りすぎると足腰に負担がかかるため、食事管理にも気を配ってあげましょう。

【気を付けたい病気】外耳炎

フレンチ・ブルドッグは元々、脂を分泌しやすい脂漏体質です。脂漏体質の犬や、耳が垂れている犬、耳道に毛がたくさん生えている犬などは通気しにくいため、汚れが溜まりやすく、それが原因で外耳炎になるケースが多いです。

小まめな耳掃除を行い、清潔を維持することが大切です。

体質的にどうしても脂が出やすいフレンチ・ブルドッグは、耳のケアを怠ってしまうと外耳炎につながることがあるようです。

適度に耳掃除をしてあげることが大切です。お手入れする際は綿棒は使わずに、柔らかいガーゼなどを使用してください。

ゴシゴシ拭き取ると逆に耳のトラブルを引き起こしてしまいます。あくまでも、汚れを浮かす感じで優しくお手入れすることが重要です。

ボーダー・コリー

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ボーダー・コリーの平均寿命は12.9歳

アニコム ホールディングス株式会社が「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したボーダー・コリーの平均寿命は12.9歳となっています。

一般社団法人ペットフード協会が2023年に発表した犬全体の平均寿命は14.62歳ですから、平均的な犬の寿命と比べると短いことが分かります。

【気を付けたい病気】関節の病気

発症には環境的な要因と遺伝的な要因の両方が関わっていると考えられています。運動を嫌がる、歩き方に異常があるなどの症状がしばしば表れます。

予防法としては安静にすることです。中・大型犬種は成長の速度が速く、急激に体重が増えるために起こりやすいと言われています。

普段からの異変を観察してみて、少し歩行に異常があると感じた場合は、しばらくの間安静にさせるようにしましょう。

【気を付けたい病気】コリー眼異常(CEA)

シェットランド・シープドッグやオーストラリアン・シェパードなどのコリー系の犬にしばしば見られる目の疾患で、コリーアイやコリーアイ症候群などともいわれます。眼球の最も外にある強膜がさらに外側に拡張するために目に様々な異常が起こると言われています。

こちらは遺伝性の病気ですので、予防は難しいです。

1歳以降の場合は、無症状で治療が必要ではないケースもあります。

1歳未満の子犬期に発症すると進行しやすいと言われているため、子犬のうちに眼底検査を行い、疑われる所見がある場合は、獣医師の指示に従い経過観察をすることが大切です。

柴犬

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柴犬の平均寿命は14.7歳

「家庭どうぶつ白書2023」にて発表した柴犬の平均寿命は14.7歳となっています。

柴犬は平均寿命が長い犬種として知られており、15歳を超えるご長寿柴犬の元気な生活ぶりを、インスタグラムなどで目にすることもめずらしくありません。

【気を付けたい病気】膝蓋骨脱臼(パテラ)

柴犬は膝蓋骨脱臼(パテラ)にかかる可能性があります。

パテラの発症には遺伝的な要因が関係しているとも考えられていますが、滑る床での生活や高いところからのジャンプなどを控えて、なるべく発症させないように、あるいは発症してしまっても重症化しないように心がけてください。

【気を付けたい病気】皮膚疾患

柴犬は、皮膚疾患が発生しやすい犬種のひとつ。食物アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、膿皮症などにとくに注意が必要です。

愛犬が痒がっている、皮膚に赤いブツブツができているといった様子が見られたら、獣医師に相談を。皮膚疾患は、早期に原因を特定し、治療を開始することが重要です。

【気を付けたい病気】認知症

老犬になると、前庭疾患や高齢性認知機能不全(認知症)にかかる柴犬が出てきます。

前庭疾患にかかると、首や体を斜めに向け、まっすぐ正常に歩けなくなるのが特徴。

転倒や誤嚥性肺炎など危険な状態に愛犬を陥らせないよう、必ず、獣医師からの指示と投薬を受けましょう。

認知症になると、昼は寝るのに夜は起きてしまうようになることも。

なるべく昼は、足腰が弱っているのであればカートに乗せてでもいいので、日光浴や散歩に出かけるのが対策法のひとつです。

それでも夜鳴きなどが収まらない場合は、獣医師に相談の上、薬物療法やサプリメントの投与を行うことも可能です。

ゴールデン・レトリーバー

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ゴールデン・レトリーバーの平均寿命は10.7歳

ゴールデン・レトリーバーの平均寿命は、10.7歳です。

マルチーズの13.6歳や、チワワの13.9歳など、小型犬の平均寿命に比べ、一般的に大型犬の平均寿命は短いとされています。

【気を付けたい病気】悪性腫瘍(がん)

ゴールデン・レトリーバーは、悪性腫瘍を発症しやすい犬種のひとつ。

とくに、大型犬特有のがんとして知られる骨肉腫、組織球肉腫などにかかりやすいことが知られています。

骨肉腫は、2歳前後からの発症もあるので注意が必要です。

いずれのがんも、抗がん剤による治療効果が認められているので、獣医師と相談のうえ、飼い主さんと愛犬にマッチする治療法を探っていってください。

ほかに、悪性リンパ腫、肥満細胞腫などを発症するゴールデン・レトリーバーもいます。

【気を付けたい病気】股関節形成不全(股異形成)

遺伝的な素因が関係すると考えられている、股関節形成不全。

ゴールデン・レトリーバーでも、以前から若齢での発症が多く見られましたが、近年は繁殖のコントロールによって股関節形成不全が認められるゴールデン・レトリーバーが減少傾向にあります。

ただし、滑りやすい床での生活や、成長期の過度な運動は発症の引き金になるので要注意。

足腰に負担がかからないよう、カーペットなどを敷いた環境で生活させるようにしましょう。

歩行の異常や、運動をしたがらないといった様子を見せたら、獣医師に相談を。

【気を付けたい病気】胃捻転

正式な病名は、胃拡張胃捻転症候群。

ゴールデン・レトリーバーに限らず大型犬は、胃が拡張して捻転を起こしやすい体の構造をしています。

発症後の処置が遅れると命を落とす危険性が高いので、軽く見てはいけません。

予防のために、食後や水をガブ飲みしてから2時間は、運動をさせないで休ませるのが理想的です。

早食いも発症リスクを高めるので、早食い防止食器などを活用するのがおすすめ。

最近は、避妊・去勢手術の際に予防的に“胃固定手術”をする飼い主さんも増えてきました。

腹腔鏡手術を選択すれば、侵襲が少なく愛犬への負担も減ります。

胃捻転を起こしてしまうと、吐きたそうにしているのに吐けない、ウロウロと不安そうな様子で動き回る、よだれを流すといった症状が現れます。

これらの様子が見られたら、胃捻転の可能性があることを電話等で伝え、すぐに緊急で動物病院に向かってください。

最後に

愛犬に元気で長生きしてもらうためには、日頃から愛犬の様子を気にかけ、少しの異変に気づいてあげることが大切です。かかりやすい病気に注意して、気になることがあればかかりつけの獣医師に相談しましょう。

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