【獣医師監修】猫のくしゃみが止まらない? 原因や考えられる病気と対策について

くしゃみをしている猫を見たことはありますか? 猫のくしゃみ、かなりの飛沫を飛ばすのですが、繰り返さない単発的なものではなく、止まらない場合はちょっと厄介なことになっているかもしれません。今回は猫のくしゃみについて、どのような原因があるのかを紹介していきます。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

猫がくしゃみをする原因

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くしゃみは、正常な動物にとってはいわゆる生理現象のひとつです。気温の変化やほこり・ちりに反応して出ることがほとんどです。人間と猫の違いは、くしゃみの動作の方向です。人間の場合は縦、猫の場合は横なので、猫の横にいる時飛沫が飛んできてしまうことがあります。

一般的な生理現象の場合は、くしゃみは1回ないし2回です。それ以上の回数になったり、鼻水や涙目を伴ったりする場合は、何かしらの病気を患っている可能性があるので、一度獣医師の判断を仰いだ方がよいでしょう。

このくしゃみ、直接的な原因は空気を吸い込む時の最初のフィルターである鼻の粘膜が乾燥することです。そのほかには、大量の汚い空気を吸い込んでしまった時です。このような場合は一過性のものですので、すぐにくしゃみは治まります。しかし、そのほかの原因がある場合は、生理現象とは明らかに違います。

くしゃみが止まらない猫が抱えている病気は?

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それでは、猫のくしゃみが止まらない場合はどのような病気を抱えている可能性があるのでしょうか?

水っぽい鼻水を伴う場合

この時は、空気の乾燥や汚れた空気・ウイルスの吸い込みなど、外部環境によるものがほとんどです。そのまま放置して症状が重くなると、ネバネバした鼻水に変化してしまいます。軽い場合は自然治癒しますが、ウイルスなどの場合は肺炎になってしまうこともあるので、くしゃみが続く場合は一度動物病院で診てもらいましょう。

副鼻腔炎

副鼻腔炎とは、鼻の奥にある副鼻腔が炎症を起こす病気で、くしゃみ・鼻水のほかに、炎症により鼻筋が盛り上がったり、鼻が詰まったりといった症状があります。鼻炎から進行することが多い病気です。

猫クラミジア感染症

くしゃみ・鼻水と同時に、たくさんの目やにが出てしまうのが猫クラミジア感染症です。この目やにが原因の結膜炎や、呼吸器系の炎症を起こしますし、稀に人間に感染することもあります。とくに、生後1年未満の仔猫がかかりやすいので注意が必要です。

猫ウイルス性鼻気管炎

くしゃみ・鼻水に咳・発熱・目の充血などが出たら、猫ウイルス性鼻気管炎が疑われます。この病気を引き起こすウイルスは感染力が強いため、感染経路は無数にあります。

猫カリシウイルス感染症

くしゃみ・鼻水・発熱のほか、口内炎やよだれの増加、食欲不振が見られるのが猫カリシウイルス感染症です。この病気のウイルスも感染力が高く、感染している猫に触れた人間の皮膚や衣服から感染することもあり、とくに乾燥する冬に繁殖します。

猫エイズウイルス感染症

猫の病気の中でも厄介な病気のひとつである、猫エイズウイルス感染症。交尾や喧嘩などによる体液からの感染でなる病気で、感染力自体は低いのですが、感染直後にくしゃみや下痢・リンパ節などの症状が出て、その後5~10年で症状が治まります。その後に、風邪や下痢、歯周周辺の炎症が起こり、免疫力低下のために肺炎やガンを併発することのある恐ろしい病気です。

クリプトコッカス症

くしゃみにネバネバした血の混じった鼻水、食欲低下がクリプトコッカス症の症状です。この病気が重くなると、中枢神経系に感染が広がり痙攣・運動失調・視神経炎・網膜剥離など、全身や目の病気につながってしまいます。

このようなことにならないために、仔猫のうちからしっかり予防接種をし、定期検診を怠らないようにしましょう。また、常に生活環境を清潔に保つことも予防になりますので、飼い主がしっかりと猫の健康をケアしてあげてください。また、一部ですが、室内飼育を行うことで感染を防ぐことができる病気もありますので、室内で飼うことをおすすめします。

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