猫のおならって気にするべき? 原因や考えられる病気と対策について

猫のおしりの近くにいる時に、突然くさいニオイがしたという経験のある飼い主も多いと思います。これは、猫が音を出さずにおならをしていることが原因です。そこで今回は、猫のおならについて解説していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

猫がおならを出す理由

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そもそも、おならの音はどのようなメカニズムで鳴るのでしょうか。おならを出す時は、おしりを締めたところにガスが噴き出そうとするので、おしりの皮膚と皮膚がぶつかって振動することで音が出るといわれています。

しかし、猫のおしりは人間のようにおしりの皮膚同士がぶつかる構造にはなっていないので、ほとんど音が出ないのです。そこで、音は鳴らずにくさいニオイだけが漂ってくるというわけです。

おならは、小腸で消化されなかった繊維質・食べ物のカスが、大腸で分解される際に発生したガスが体外に排出されるという生理現象です。ニオイのもととなっているのは、硫化水素、インドール、スカトール、アンモニアなどで、動物性タンパク質の分解時に発生したガスにこれらの成分が入っています。なので、とくに肉が好きな猫のおならは、くさくなる傾向にあります。

このおならですが、いつもよりもくさかったり、お腹の張りがあったりした時は、病気を患っているかもしれないので注意が必要です。それでは、どのような病気になっている可能性があるのでしょうか?

腸閉塞症(イレウス)

猫の体内で異物が詰まる、あるいは消化管の機能が悪化したことによって腸の内容物が移動できず塞がってしまう病気です。この際に発生したガスが、おならとなって体外に出られず消化管のどこかを塞いでしまいます。おならは出ても少量、ほとんど出ない場合もあり、お腹がガスでパンパンになり、エサを食べてもすぐに戻してしまうようになります。このような症状が出ている時は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

膵外分泌不全症

膵臓は、外分泌という膵蔵で作られた消化酵素を消化管に分泌することで食べ物の消化吸収を助ける機能と、内分泌というホルモンを血液中に分泌することで血糖を調節する機能を併せ持つ臓器で、この機能が壊れてしまうと悪臭のするおならと下痢を起こすようになります。この場合も、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

慢性小腸性下痢

小腸に起因する下痢は、大量のやわらかい下痢か水のような便が出ます。加えて、食欲がなくなったり、嘔吐を繰り返したり、体重が減ったりというような症状が見られます。この時も、動物病院で適切な処置が必要となります。

猫のおならの治療・予防方法

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それでは、このような病気にならないようにするためにはどうすればいいのでしょうか? おならは生理現象ですので、おなら自体を止めることはできませんし、エサを食べている以上、おならが出るのが自然なことです。しかも、猫はそもそも肉食動物ですから、おならのニオイのもとになる動物性タンパク質をよく摂取する動物なので、人間のおならよりくさいおならをして当然なのです。

しかしながら、猫の胃腸の動きが悪くなると、エサやおやつを消化しきれず、完全に消化した時よりもくさいおならが出るようになります。これは、消化不良によりニオイのもとが強いガスを発生させ病原菌にもなってしまうことから、いつもよりくさいおならは要注意というわけです。

そのような消化不良を起こさないためには、エサの回数を増やし各回の量を減らしたり、水分を多く補給させたりといった消化を促すことが大切になります。ドライフードをウェットフードに変えるのも、消化を助ける方法のひとつです。

おなら対策は、便秘の予防や内臓の病気の予防に直結するものです。飼い主が意識を持って予防すること、そしていつもと違うニオイのおならが出ていると感じた時は、早めに獣医師に診てもらいましょう。

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