猫が突然噛んできた! 噛む理由と正しい対処法について

猫を撫でようとしたところ、突然噛まれたり引っ掻かれたりしたという人も多いと思います。なぜ猫は、飼い主を噛んでしまったのか…そこには、ちゃんとした理由があります。今回は、猫が噛んでくる理由、噛んできた時の対処法を解説します。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

猫が噛む理由

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猫は、もともと狩猟動物で、有能なネズミハンターです。しかしながら、猫は人間の社会生活に近づく存在になってからは、ネズミをハントする機会・環境が少なくなってしまいました。とはいえ、猫の狩猟本能がなくなってしまったわけではなく、ネズミをハントする代わりに遊びの中でその本能を開放しようとしています。

その証拠に、猫はこの狩猟本能を刺激する動き・音・においを感じた時に、獲物をハントしようとする動作をします。これは本能から来るものなので、お腹がすいていなくてもこの動作をしてしまうのです。食べるのではなく狩る…人間の社会生活に溶け込んだ猫にとっては、これは遊びと同じです。カラダを低くかがめて、お尻を少し上に上げる。しっぽの先を動かしながら、タイミングを見て襲いかかる。これは、猫にとって当たり前の行動なのです。

この本能を知らないと、猫は単なる遊びで噛んでいるのに、人間は噛まれたことにショックを受けてしまいます。そして、猫に対する恐怖心が芽生えると、猫は遊んで噛むことを「自分が飼い主をコントロールできている」と思ってしまうため、さらに噛むようになってしまうこともあります。そこで、噛んでくる猫は、飼い主が上手く慣らしてコントロールしなければなりません。

噛む猫を慣らすには

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それでは、噛んでくる猫に対してはどのように対処していけばよいのでしょうか?

叱るのではなくビックリさせる

猫は、大きな声で怒られても、なぜ怒られているのか理解できないことが多く、反省したように見えてもすぐに同じようなことをしてしまいます。そのため、猫をしつけるには「危険を感じさせる(ようなことをする)」「嫌な気分にさせる(ようなことをする)」ことが重要で、噛みついてきた時には、わざと大きな音(低い音のほうが効果的)を立てたり、猫が苦手な柑橘系の香りをかがせたりして、「噛むと嫌なことをされる」と認識させることで、徐々に噛むことを止めさせましょう。

手ではなくおもちゃを使う

猫と遊ぶ時は、手ではなくおもちゃを使って遊ぶようにします。手を噛む猫と遊ぶ時に、手を使ってしまうと噛む癖はどんどんエスカレートしてしまいます。おもちゃを「狩り」の獲物に見立てることで、少しずつ手を噛まないようにしていきます。

また、よく噛んでくるということは体力が有り余っている証拠でもあります。簡単にいうと、遊び足りない状態なので、たくさん遊んであげることも対処方法のひとつです。時間を見つけては遊んであげる…そうすれば、少しずつ噛まないようになります。

多頭飼い

これはちょっとハードルが高い方法ですが、猫を一頭ではなく数頭同時に飼うというものです。この多頭飼いをすると、猫同士で噛み合うようになり加減がわかるようになるのです。動物全般にいえることですが、生まれたてであればあるほど、全力で噛みついてきます。これは、思い切り噛むという行為が相手に痛みを与えることを知らないからです。一頭で飼う場合は、この痛みを知らないまま育ってしまうので、猫同士でその痛みを共有すれば噛むことを止めるようになります。

このように、猫が飼い主を噛む行為の多くは、遊びであり愛情表現ともいえるものです。当然、飼い主のことが嫌いで噛んでいるのではないことがほとんどですので、ちゃんとした対処をしておけばだんだんと噛まないようになります。猫が噛むのは、狩猟本能が遊びに転じたものなので、この原因を理解し、猫を上手にコントロールしていきましょう。

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