猫のしっぽの機能や、 しっぽから読み取る猫の心理
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猫のしっぽの機能や、 しっぽから読み取る猫の心理

長いしっぽ、短いしっぽ、かぎしっぽと猫のしっぽはいろいろです。ぶわっと膨らんだら怒っている証拠。しっぽを見れば猫の気持ちがわかります。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

動作や感情表現に必要な道具

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高い塀や横木の上を軽やかに渡り歩く猫。どんなに足場が狭くても、よほどのことがない限り踏み外すことはありません。バランスを調整する器官は耳の中の「内耳」という場所にありますが、じつはしっぽもカラダの微妙なバランスを保つのに重要な役割を果たしているのです。しっぽが短い猫は、長い猫よりもバランス面では劣るとも考えられています。

また、言葉を持たない猫は、カラダのいろいろな部分を使って感情を伝えてきますが、しっぽもその一つ。しっぽの動きを見て、猫の気持ちを理解しましょう。

しっぽをピーンと立てている時

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うれしい時や甘えている時、またはエサが欲しい時などにみられるしぐさ。しっぽを立ててすりよってきた時は、たっぷりとかまってあげましょう。

しっぽの毛が逆立って太くなっている時

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驚き、恐怖、怒りを感じている時は、タヌキのしっぽのように太くなります。相手を威嚇して、攻撃しようとしている時や、自分を強く見せたい時のしぐさです。

しっぽを足の間にはさんで縮こまる

恐怖、敗北、服従を表すしぐさです。なるべくカラダを小さく見せて、自分は弱いのでかまわないでほしいことをアピールしています。ケンカに負けた時などにみられます。

しっぽをだらんと下げている

しょんぼりしている時や体調が悪い時は、しっぽがだらりと下がっています。

しっぽをつけ根からパタパタとせわしく振る

イライラして、ストレスがたまっていると思ってください。ヘタに手を出すと、ひっかかれてしまうかも。機嫌が悪い時は、人間同様、そっとしておくのが得策です。

呼びかけると、しっぽを2~3回軽く振る

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寝ている時に名前を呼ぶと、しっぽの先だけ2~3回ほど振ることがあります。これは、「寝てるけど、ちゃんと聞こえてるよ」という意味。しっぽで返事をしているのです。

自分のしっぽを噛む

皮膚疾患などにより強い痒みがある、神経痛などの痛みがある、強いストレスがある、などが考えられます。舐めたり噛んだりして皮膚がただれてしまうこともあるので、受診が必要です。

しっぽの種類

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短いしっぽ持つ猫はほとんどいないという海外と比べ、日本には短いしっぽや先が折れ曲がった「かぎしっぽ」を持つ猫が多くみられます。
そもそも猫は中国から仏教が伝えられた奈良時代の後半、ネズミから経典などを守るために船に乗せられて日本にやってきたといわれています。その時に短いしっぽの遺伝子を持つ猫が日本に入ってきたのかも知れませんし、突然変異で短いしっぽの猫が生まれ、日本中に広がっていったのかも知れません。短いしっぽは次の世代に現れやすい優性遺伝で、そのため日本には短いしっぽの猫が多いそうです。

一方、古くから伝わる「猫又伝説」が、江戸時代に入ると「飼い猫が老いると猫又(化け猫)になる」という内容で定着し、同時に「長いしっぽを持つ猫は、しっぽが2つに分かれて猫又化ける」という迷信が広まったため、しっぽの短い猫が好まれたとも伝えられています。

江戸時代の浮世絵に数多く登場するかぎしっぽの猫は、「尾で宝物庫のカギを開けてお金持ちにしてくれる」とされ、短いしっぽの猫とともに庶民に親しまれていました。

しっぽは猫の急所

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犬と違い、方向も緩急も自在に動くのが猫のしっぽ。猫によって異なりますが、20数個からなる「尾椎」と呼ばれる骨と筋肉から構成され、脊髄からつながる神経が通っているため非常に敏感です。また、血管も通っており、しっぽで血圧を測ることもあります。

間違って猫のしっぽを踏んづけたり、子どもに引っ張られた時は、しっぽの動きをよく観察しましょう。しっぽの骨や神経が傷ついてしまうと、しっぽを動かさなくなります。

また、おしり付近、腰椎の最後の方からはしっぽや後ろ肢、排泄器官につながる神経が通っています。この場所に障害があると、しっぽが動かない、後ろ肢の動きがおかしい、自力で排泄できないなどの症状がみられます。これを、「馬尾症候群」といい、先天的なものと後天的なものがあります。

猫にとって、しっぽは相手とコミュニケーションを図るための大切な道具です。猫とのいい関係を築くためにも、しっぽの絶妙な動きを見て、機嫌や体調など、その時々の様子をしっかりとつかんでおきましょう。

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