【4大疾患+α】ハリネズミがかかりやすい病気とその予防

【4大疾患+α】ハリネズミがかかりやすい病気とその予防

ここではハリネズミがかかりやすいとされる4大疾患、またその他気を付けるべき病気についてご紹介します。

  • サムネイル: 出久野 げんまい
  • 更新日:

ペットとしてはまだ未知数な部分の多いハリネズミ。
それは獣医学の観点から見ても同様です。

ただ昨今の人気の高まりを受けて、分かってきたことも多くあります。

ここではそんなハリネズミの病気について、症状・予防法を合わせてご紹介します。

ハリネズミの4大疾患

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現在、ハリネズミがかかりやすいといわれている病気は以下の4つ。▽

■ダニ症
■真菌症(カビ)
■腫瘍
■歯周病

詳しく見ていきましょう。

ダニ症

「ダニ症」とは読んで文字の如く、ダニ(ヒゼンダニ)に寄生されることによって生じる感染症で「疥癬(かいせん)」とも呼ばれます。

共有スペースで飼われているペットショップにいる際に、寄生されている個体から感染するケースが多く見られます。

症状

・脱毛
・脱針
・フケ
・かさぶた
・かゆみ

寄生が軽度だと無症状ですが、放置していると悪化します。
症状がひどくなると猛烈なかゆみを伴い、それにより元気の喪失、食欲の衰退を招きます。

寄生したダニは駆虫剤の投与で駆除、治療します。
駆虫剤は孵化前のダニの卵には効果がありませんので、孵化のタイミングを見計らった2~3回の投与で完全に取り除くことが出来ます。

予防法

上述したように、ペットショップから引き取った際にすでに感染しているケースが多く見られますので、出来る限り衛生環境の整ったペットショップから引き取るようにしましょう。
また引き取ってすぐに動物病院で健診を受け早期発見・治療することで、症状の悪化を防げます。

家庭内での予防としては、ケージの中の床材やタオルがダニの発生源ですので、こまめに清掃し清潔な環境作りで予防することが出来ます。

真菌症(カビ)

真菌症とは真菌と呼ばれるカビの一種に感染することで引きおこる感染症です。

不衛生な環境の中で生じるほか、罹っている個体からの感染により発症します。

症状

・脱毛
・ふけ
・かさぶた

真菌症にかかると上記の症状の他、耳介(耳の飛び出した部分)のふちがギザギザになるなどの見た目の変化があります。
痛みやかゆみなどといった症状に乏しいため罹っても普段通り元気な場合が多いようですが、放置していると別の皮膚病の原因、また人にも感染する共通感染症ですので、異変に気付いた際は速やかに治療を受けてください。

抗真菌剤の投与、薬浴が一般的な治療法となります。

予防法

清潔な環境を整え、高温多湿は避けましょう。
また上記の通り他のハリネズミとの接触によって感染するので、ペットショップからお迎えをする場合は、そのショップの衛生環境に目を配るようにしてください。

お迎えしてすぐに動物病院で健康チェックを受けることで早期の発見・治療に繋がり症状の悪化を防ぐことが出来ます。

腫瘍

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腫瘍とは体内の細胞が異常増殖することで生じる病気で、増殖も緩やかで転移しない良性のものもありますが、発症したそのほとんど(約85%以上)は転移性の悪性腫瘍、いわゆるガンです。

特に高齢(3歳~4歳頃)となるハリネズミに発症するケースが多く報告されています。

症状

・しこり
・腫れ
・脱毛
・脱針
・食欲の減退
・体重の減少
・下痢
・呼吸困難
・腹水

症状は腫瘍の出来る場所やその進行状況によって様々あります。
子宮ガンであれば上記の他に生殖器からの出血、口腔ガンだと歯が抜け落ちる、歯肉の腫れなどの症状が見られます。

発症が確認された場合は腫瘍の切除手術、抗がん剤の投与、炭酸ガスレーザーの使用など、その治療法は多岐に渡ります。
また個体の状態によっては進行を遅らせる、症状を和らげるのみの最小限の治療に留める場合などもあります。

腫瘍は命のかかった難病です。
治療方針については担当の獣医師とよく相談して決めるようにしてください。

予防法

腫瘍にはこれといった原因が定かでないことが多く、その為予防も難しい病気です。
基本的には適度な食事に適度な運動、清潔な環境の維持。

そして毎日のつぶさな観察や定期的な健康診断で、早期発見に努めましょう。

歯周病

歯周病とは歯の周辺組織に起こる病気(歯肉炎、歯周炎)の総称を指します。
こちらも腫瘍と同じく、特に高齢なハリネズミに多く見られる病気です。

症状

・歯肉の腫れ
・歯の変色
・食欲の減退
・口臭
・歯が抜ける

歯周病となると口腔内に痛みを感じる為、食の部分に顕著な変化が生じます。

例えば突然好みが変わる、食べるのが遅い、食べ方がおかしいなど。食に関する急激な変化に違和感を覚えた際は歯周病の可能性を疑ってください。
また歯周辺に痛みを生じるほかに、血流に乗った歯周病菌が内臓にもダメージを与えると言われていますので、異変に気付いた際はすぐに動物病院へ連れて行くよう心がけてください。

早期の発見が早期の治療に繋がります。

予防法

ドライフードや昆虫類のようなある程度硬さがあり、繊維質豊富な食べ物を与えることが基本的な予防法となります。
またかじって遊べるようなおもちゃを用意することも、歯周病対策には有用です。

歯の病気の予防というと歯磨きが真っ先に思いつきますが、ハリネズミはブラッシングを嫌がる個体が多くハードルの高い手段です。
大人しくしているのであればブラッシングは有用ですが、無理なブラッシングはストレスの原因となりますのでやめましょう。

その他、ハリネズミに見られる病気

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上記の他に白内障や結膜炎といった「目の病気」。
肺炎や鼻炎といった「呼吸器の病気」が報告されています。

どうであれハリネズミが病気になった際家で出来ることは多くありません。
早期に動物病院に連れて行き医師に診察してもらうことが一番の対処法となります。

なのでハリネズミを飼育する際は、事前に診てもらえる病院を見つけておくのが大切です。

またその際、日々の食事や体重を記録した健康日記をつけ、異変をより明確に伝えられるように準備しておくと診断がスムーズに進みます。

最後に

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家で出来る処置はほとんどありませんが、一つの備えとしてシリンジからの強制給餌に慣れさせておくことはとても有用です。

自力で食べられない、飲めないという状況はハリネズミのような小動物にとって一刻を争う事態となり得ます。
強制給餌に慣れさせておくことは、万が一の際の安心感に繋がります。

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