【獣医師監修】ウサギはお風呂に入れてもいいの? 正しいウサギの入浴方法について
ウサギは、毛づくろいによりカラダを清潔に保っているので、入浴する習慣はありません。むやみにお風呂に入れるのは、ウサギのカラダにダメージをもたらす危険があります。
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監修:オールペットクリニック 平林雅和院長
ウサギはお風呂に入れても大丈夫?
「ウサギは、お風呂に入れる必要はない」、さらには、「水が苦手なので、お風呂に入れると死んでしまう」という意見を耳にすることがあります。これは、本当でしょうか?
結論から言うと、ウサギをむやみに入浴させないための戒めとして、正しいといえます。カラダが小さいウサギは、体温が下がりやすい動物。毛が水で濡れると、乾く時に急激に体温が奪われることで風邪をひき、最悪の場合、命を落とすこともあります。耳の中に水が入ってしまうことも、ウサギにとって大きなダメージとなります。つまり、ウサギは水がダメというより、入浴時や入浴後のケアが適切でないと、ウサギにとって危険な状態になるのです。また、初めて入浴をするウサギの場合、カラダが水に触れること自体がストレスになることも知っておきましょう。
ウサギは、毛づくろいをすることでカラダを清潔に保ちます。また、汗腺がないので、ニオイが気になることも少なく、基本的にお風呂に入れる必要はありません。温タオルで部分的にキレイにできない場合や、汚れを乾燥させてブラッシングまたは部分的なトリミングをすることで解決しない場合のみ、最終的な手段として全身的な入浴を選択しましょう。
ウサギをお風呂に入れるのはどんな時?
遊んでいる最中などに、ウサギのフンがカラダにくっついてしまったり、排泄時におしっこを飛ばしてしまい、毛にニオイが残ったりしてしまうことがあります。
また、皮膚にトラブルが発生している場合、その状態により、入浴がすすめられることも。その時は、必ず獣医師に確認してからお風呂に入れてあげましょう。
なお、高齢のウサギは水に濡れることによる悪影響が大きいので、入浴は控えるのが無難です。
ウサギの洗い方
適切なお湯の温度は?
一般的に、お湯の温度は、ウサギの体温38~40℃より1~2℃高い、40℃くらいが目安といわれています。ペット用バスやたらいなどにお湯をため、必ず温度を確認してから入浴させましょう。
汚れた部分を手早く洗う
動物用シャンプーを使い、汚れてしまった部分を手早く洗います。耳に水が入らないよう気をつけましょう。汚れが部分的なら、ウサギの全身を濡らすことは避け、消臭剤や温タオル、汚れをふき取るドライシャンプーでケアするようにしましょう。
水気を残さない
入浴後は、カラダに水分を残さないことが大切です。お風呂から出たら、すぐに熱すぎないドライヤーでしっかりと乾かします。ウサギは大きな音が苦手なので、音が小さなものを用意しておくと安心です。また、カラダを乾かす際に水が飛び、耳に入ってしまうことがあるので、入浴後は、やわらかい布などで耳の中をやさしくふいてあげましょう。
ウサギにとって入浴は、カラダへの負担がとても大きいものです。まずは入浴が必要な状況にならないよう、飼育環境の衛生状態に気を配り、定期的なお手入れで皮膚の健康を守りましょう。