猫のカラダを触ったら静電気が! 静電気の原因と対策
冬場、猫を撫でようとしたらバチッ! と静電気を感じた経験のある飼い主は多いのではないでしょうか? 人間も猫もびっくりしてしまう静電気、できることなら避けたいものですよね。ここでは、冬場に猫と接する際に静電気が起きる原因からその対策まで、幅広く解説します。
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静電気の原因は?
静電気は「乾燥」と「摩擦」という2つの条件がそろった時に起こる現象です。冬場は空気が乾燥しがちなので、1年の中でもとくに静電気が発生しやすい時期となります。
冬の間、防寒対策として洋服をたくさん着込んでいる飼い主は要注意。動くことで飼い主が着ている衣服同士がこすれあい、その摩擦によって衣服に少しずつ静電気が溜まっていきます。その状態で猫に触れると、溜まっていた静電気が一気に放電され、「バチッ」と刺激を感じるのです。
衣服の素材には、マイナスの静電気を集めやすいものとプラスの静電気を集めやすいものがあり、この2種類の素材がこすれあうことで、とくに静電気が溜まりやすくなることが知られています。
たとえば、「アクリルの服とウールの服」「ナイロンの服とポリエステルの服」などは相性が悪い組み合わせなので注意しましょう。一方、木綿はどんな素材と組み合わせても静電気を帯びることがないので、安心して着られます。
また、猫のブラッシングが原因となって静電気が起こる場合もあります。ブラッシングをすると猫の毛皮とブラシの間で摩擦が起きて静電気が溜まります。その状態で飼い主の手が猫に触れると、溜まっていた静電気が流れて「バチッ」となるのです。
猫と飼い主の静電気対策
猫と飼い主のスキンシップを邪魔する静電気ですが、じつは簡単な対策で予防することができます。それは、部屋の空気を乾燥させないことです。
静電気は湿度が35%以下の場合に発生しやすく、反対に65%以上になると起こりにくくなります。加湿器を点けたり、加湿器がない場合でも霧吹きで部屋の空気を湿らせたり、洗濯物を部屋干ししたりするだけで、すぐに部屋の湿度を上げることができます。ただし、霧吹きを使う場合は、猫に直接かからないように気をつけましょう。
猫のブラッシングをしたり、スキンシップをとったりする前には、猫の毛皮を固く絞った濡れタオルで軽く拭くのも有効です。また、飼い主がハンドクリームをつけたり、静電気防止グッズを身に着けたりすることも簡単な対策の方法です。ただし、ハンドクリームをつける際には、猫のカラダに付着してしまわないように気をつけるほか、猫が舐めても大丈夫な製品を選びましょう。
そのほか、静電気防止用の猫の首輪なども販売されているので、冬の間だけでも利用してみるとよいかもしれません。
猫は静電気を感じても平気な顔をしていることが多いのですが、何度も「バチッ」と刺激を感じれば、不快に感じることもあるでしょう。静電気は簡単な対策で充分に防げる現象なので、大切な愛猫のために静電気予防の工夫をしてみてください。