トイ・プードルがてんかん発作を起こした時の対処法

犬のてんかんは、決して珍しい病気ではありません。しかも、症状が多岐に渡り、継続的な治療が必要になる場合もあります。そこで今回は、トイ・プードルのてんかんについて解説していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

てんかんってどんな病気?

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てんかんは、痙攣などの症状を伴う「てんかん発作」を、突発的に起こす病気です。はっきりしたことはわかっていませんが、脳の神経回路に異常が起きることで発症するといわれています。犬のてんかんは、およそ100頭に1頭の割合で発症するとされているので、犬の飼い主にとっては決して他人ごとではありません。

てんかんは、慢性的に発作を繰り返すことが多い病気ではありますが、間隔が一定せず、1年以上起きない場合もあれば、1週間おきに起きる場合もあります。また、全身の痙攣により意識を失ってしまう場合もあれば、カラダの一部が少し震えるだけで治まる場合もあるなど、その症状は多岐に渡ります。

トイ・プードルに限らず、犬のてんかん発作は大きく2種類に分けられます。

部分発作

部分発作とは、意識はしっかりしているものの、カラダが動かない場合のてんかんを指します。カラダの一部に痙攣が起きている状態です。

全体発作

全体発作とは、その名の通り全身が痙攣してしまい、意識を失う場合を指します。全体発作では、がたがたとカラダを震わせるようなで痙攣はなく、屈伸運動を繰り返すように、四肢を突っ張らせる動きがみられます。

犬がてんかん発作を起こす時は、以下のような前兆がみられます。

●まっすぐ歩けずふらついている
●いつもとは違う咳をする
●うろうろして落ち着きがない
●同じ場所をぐるぐる歩き回る
●じっと空を眺め静かにしている
●口をパクパクさせてよだれを流す
●嘔吐する など

ただし、これらの行動はあくまでも一例です。上記以外の兆候や異変がみられる場合もあるので、日頃から愛犬の様子をしっかりと観察し、どんなに小さな異変も見逃さないように心がけましょう。

トイ・プードルのてんかんの原因

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犬のてんかんは、原因がはっきりしない突発性てんかんと、何かしらの機能障害によって起きる二次性てんかんの2種類があります。

特発性てんかんを起こす原因は不明ですが、遺伝的な要素が強いと考えられています。一方、二次性てんかんは、低酸素症によるもの、外傷を負った時の後遺症によるもの、脳腫瘍・脳炎・水頭症といった脳の障害によるものが原因です。トイ・プードルの場合は、そのほとんどが突発性てんかんなので、原因が特定できません。

トイ・プードルのてんかん治療

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トイ・プードルにてんかんの発作が起きてしまったら、まずは心を落ち着けて見守ることから始めます。犬の周囲に、ぶつかってケガをしそうなものがあれば片付けてください。

てんかんの発作が始まると、飼い主としては焦ってしまうものですが、痙攣中の犬に声をかけたり、カラダを揺さぶったりすると、症状を悪化させてしまうおそれがあるだけでなく、犬の歯が当たるなどして飼い主自身がケガをしてしまう危険もあるので避けましょう。

また、後の治療に活かすため、てんかんの状況をメモに残しておくことが重要です。もし可能であれば、携帯端末などで動画を撮影しておきましょう。発作がすぐに収まった場合は急ぎではないですが、20~30分ほど発作が続いた場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

通常の発作は2~3分で治まります。また、てんかんの発作だけが原因で死に至ることはほとんどありません。軽い発作の場合は、少し落ち着いてから動物病院に連れて行きましょう。この時に、てんかんの様子をメモや動画で記録しておくと、獣医師が診断する際に役立ちます。

動物病院で診察後は投薬治療を行います。これは、てんかんができるだけ起きないようにする薬を投与するというものですが、発作が収まっても念のため継続的に投薬することになります。投薬治療は、長期に渡る場合もあることを念頭に置いておきましょう。

また、ストレスが発作を引き起こす原因になるとされているので、できる限りストレスのない生活を心がけましょう。

犬のてんかんは突然起こるものですが、正しい知識を持ち、適切に対処することが大切です。また、トイ・プードルがてんかんを発症してしまった場合は、獣医師の指示に従って、根気強く治療を続けましょう。

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