【獣医師監修】猫が痙攣(けいれん)をする。原因や考えられる病気、治療法、予防法について

猫が痙攣(けいれん)を起こした時は、カラダを突っ張ったり白目を剥いたりするので、飼い主としてもびっくりしてしまいますし、何より猫の体調が心配になります。そこで今回は、猫の痙攣について、どのように対処していけばいいのかを含めて解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫の痙攣(けいれん)の原因

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痙攣とは、筋肉が自分の意志とは関係なく急激に収縮する発作のことであり、てんかんでよくみられる症状ですが、それ以外の病気でも起こります。

脳が原因で起きている痙攣の場合

てんかんや脳障害(先天性、外傷、感染症、腫瘍、炎症など)などが原因となります。

その他の原因で起きている痙攣の場合

中毒、低血糖、高血糖、電解質異常、循環器疾患、呼吸器疾患、腎疾患、肝疾患、運動器疾患など様々な原因が考えられます。

猫の痙攣の治療・予防方法

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猫が痙攣を起こした時の応急処置として、まず猫のカラダを毛布などでくるみ、二次的な怪我の予防に努めます。しかし、てんかん発作による痙攣の場合は、カラダへの刺激が余計に痙攣を誘発することがあるため、猫にはなにもせず、ぶつかって怪我をしそうな周囲の物だけを静かに移動させるましょう。また、同じ理由から、大きな声で呼びかけたりすることも控えます。てんかん発作は、通常数十秒から数分で落ち着きます。

痙攣の治療は、痙攣を起こしている原因により異なります。てんかん発作の場合は、抗てんかん剤を投与し、低血糖による痙攣の場合は点滴を流しブドウ糖を投与します。また、腎臓や肝臓の疾患によるものであれば、その治療を行います。

治療をすることで完治するような疾患であれば、その後痙攣が起こることはなくなりますが、てんかんなどは、継続して抗てんかん剤を内服することにより痙攣の頻度を抑えるという治療法になるため、再度痙攣が起こることも十分にあり得ます。

ちなみに、猫が寝ている時にピクピクっと痙攣を起こしているように見えることがあります。これは、猫が起きている時の記憶が夢に出てきて起こることがほとんどなので、基本的には病気の心配はしなくて大丈夫です。無理に起こすことなく、そのまま寝かせておいてあげてください。

このように、様々な理由で猫は痙攣を起こします。日頃の生活をしっかり観察し、猫の体調の異変にすぐ気づけるようにしておきましょう。

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