【獣医師監修】ロングコートのチワワなのに毛が伸びない原因とは?
うるうるとした大きな瞳と人懐こい性格が魅力的な、世界最小の犬種チワワ。日本でも多くの人々に愛されている犬種ですが、とくに毛の長い「ロングコート」という被毛を持つチワワが人気を博しています。しかし、ロングコートのチワワなのになかなか毛が伸びてこない、とお悩みの飼い主も多いようです。
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監修:ヴァンケット動物病院 松原且季院長
チワワの被毛には2つの種類がある
チワワの原産地はメキシコで、チワワ州で発見されたことからその名がついたといわれています。しかし、起源についてはメキシコ説・中国説・ヨーロッパ説など多々あります。
チワワは集合住宅でも飼いやすい犬種ですが、カラダが小さいことから病気になりやすく、体調管理に気を遣わなければいけないというデメリットもあります。カラダは小さくとも性格は活発なので、元気に家の中を走り回りますが、その分ケガをするリスクも高くなります。
また、よく吠えるのも特徴なので、仔犬の頃からのしつけが重要になります。自分を大きく見せようとする本能的な行動なので、無駄吠えをしないようにしっかりしつけましょう。
小さなカラダに大きな瞳という何とも愛らしい姿にくわえ、人懐こい性格が魅力のチワワ。日本ではとくに被毛の長いロングコートのチワワが人気です。
じつはもともとチワワには、スムースコートという被毛の短いタイプしかいませんでした。アメリカでポメラニアンなどと交配されたことでロングコートが生まれ、今ではスムースコートをしのぐほどの人気を誇っています。
チワワは寒さに弱く、暑さにもあまり強くない犬種です。よく震えているイメージがある犬種ですが、とくに、スムースコートのチワワは見た目からして寒そうな印象を受けます。多くの飼い主がチワワに服を着せているのは、おしゃれというよりは、寒さから身を守らせる意味合いが強くなっています。とはいえ、あまりに厚着をさせるのは禁物です。とくに、ロングコートのチワワは暑さでぐったりしてしまうことも多いので、気をつけなければなりません。
チワワの毛が伸びるまでには時間がかかる
そのロングコートのチワワですが、仔犬時代になかなか毛が伸びないことがあります。あまりに毛が伸びないと、何かの病気にかかっているのでは? と不安になってしまうかもしれませんが、そもそもロングコートは毛が伸びるのに時間がかかります。目安としては、生後8ヶ月から1年ほどでようやく胴体や胸の毛が伸び始めるといった感じです。そして、生後2年ほどでカラダ全体にロングコートを纏うようになるので、仔犬の時期に毛が長くならなくても焦ることはありません。
ただし、被毛が伸びないどころか抜けてばかりの場合は病気の可能性があるので、動物病院で診てもらいましょう。
チワワの毛が伸びた時のお手入れ方法
では、ロングコートのチワワの被毛が生えそろった時には、どのようにお手入れすればよいのでしょうか。まずは、こまめなブラッシングで被毛を美しく保ちます。ロングコートの場合は、“スリッカーブラシ”と呼ばれる通常のブラッシングに使用するブラシ以外にも、目の細かい“コーム”も併用します。目の細かいブラシを使うことで、足の付け根や首元などでもつれている被毛を取り除くことができます。
また、ブラッシングは皮膚を刺激するので、マッサージ効果や皮膚病の予防にもつながります。チワワの健康のためにも、毎日のブラッシングを欠かさないようにしましょう。
ロングコートが生えそろうまでには少し時間がかかりますが、最終的にはしっかりと長い被毛に覆われます。その後のケアは、飼い主の仕事です。ブラッシングで日頃のコミュニケーションを取りながら、チワワの被毛を美しく保ってあげましょう。
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