猫が「シャー!」をするのはどうして? 「シャー!」の理由と対策

可愛らしい仔猫がこちらに向かって「シャー!」としている姿はとても愛くるしいですが、猫の「シャー!」には重要な意味があることを知っていましたか?

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

なぜ猫は「シャー!」をするのか?

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猫が「シャー!」をするのは相手を威嚇するためです。威嚇には「攻撃的」威嚇と「防御的」威嚇の2種類がありますが、「シャー!」は敵を遠ざけるための防御的威嚇に当たります。無用な争いを避けるための手段なのです。

猫の祖先は砂漠に住んでいたリビアヤマネコといわれており、多くの毒蛇から身を守らなければなりませんでした。ライオンのように吠えることができない猫は、敵である蛇の真似をすることで毒蛇を遠ざけ、身を守りました。毒蛇に遭遇しない現代社会においても本能としてその習性が残っているといわれています。

ちなみに、猫の「シャー!」を英語で表すと、hissingとなり『シーッという音をたてる』という訳になります。蛇の威嚇行動についても、英語では同じhissingという表現を用いるあたり、猫が蛇の真似をしているという説は英語圏の国においても一般的なようです。

猫が「シャー!」をしなければならない時とは?

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ではどのような場面で猫は威嚇をするのでしょうか。その多くは『恐怖や敵意を感じた時』や『縄張りに入られた時』です。たとえば、たくさんの猫を飼っている家に新入りの猫がやってきた時、多くの先住猫たちは新入りに対して「シャー!」と威嚇する行動に出ます。縄張り意識が強い猫からすれば当然の行動なのです。

家で掃除機をかけている時、飼っている猫が掃除機に向かって「シャー!」をするのは、掃除機の音があまりに大きく、驚きと恐怖を感じているためです。猫は、大きな音や予想できないような急な動きなどに対して強い恐怖を感じます。つまり猫にとって掃除機は恐怖の対象であるということになるのです。

また、子育て中の親猫は仔猫を何としても守ろうとします。親として当然の行動です。親猫が許せる安全距離は2メートル程度といわれており、その近辺に敵や見知らぬものが近づいてきた場合にも「シャー!」と相手を威嚇します。

猫の目を見つめすぎてはいけない

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可愛らしい猫に見つめられたらつい見つめ返したくなってしまいますよね。ところが、この行動は猫に嫌われてしまう原因となります。さらに言えば険悪になってしまう可能性を秘めているのです。

猫はライオンやトラと同じように、もともとは狩りをする生き物です。そのため、猫はじっとを見つめられると、自分が獲物として狙われていると思ってしまうのです。つまり、ケンカを売っていることと同じなのです。これは、猫にとって恐怖であり緊張状態を作り出してしまいます。もし猫が同じように目を合わせてきたらそれは臨戦態勢に入った証拠。そのあとに待っているのはやはり「シャー!」なのです。

猫にもそれぞれ性格というものがあり、仔猫の頃から飼い親しんでいるなど環境の違いでもちろん反応は違うのですが、もし相手が野生の猫なら攻撃されかねません。猫とコミュニケーションを取る際は注意が必要です。猫と目が合ったらじっと見つめ返すことはせず、ゆっくりとまばたきをしてみましょう。こうすることで猫への深い愛情を示すことができます。

猫が「シャー!」しないようにするために

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では、飼っている猫が飼い主に「シャー!」をする時にはどうすればよいのでしょうか。まずは、威嚇行動を起こす原因を取り除いてあげること。もし原因の見当がつかず、それでもやたらと威嚇行動をくり返す場合はしつけで改善することができます。その方法は「驚かせる」ことと「相手にしない」ことです。

猫が威嚇してきたら両手をパンと叩く、霧吹きで水をかけるなどの方法でびっくりさせましょう。これで猫の気持ちが萎えてしまって、威嚇をやめることが期待できます。何度か繰り返せば威嚇が利かないことを猫が学習し威嚇しなくなります。

また、猫が「シャー!」をしてきても相手にしないという方法もあります。とくに飼い猫の場合、飼い主に構ってほしくて「シャー!」をしてしまう猫もいます。そこで飼い主が反応してしまうと余計に威嚇行動が激しくなる場合があるので、猫がどういう気持ちで「シャー!」をしているのかをしっかり見極め、適切な対応を心がけましょう。
猫と暮らしていくためには、ストレスと緊張をできる限り取り除いてあげることが大切です。そうすれば「シャー!」をされることもおのずと少なくなっていくはずです。

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