こんな時は猫のストレスサイン? 行動から読み取るストレスと、疾病について
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こんな時は猫のストレスサイン? 行動から読み取るストレスと、疾病について

人間と同様に、猫もストレスを感じます。血尿や血便、嘔吐、脱毛などの症状が現れたら要注意! 最悪の場合、死に至るケースもあるため、原因と対処についてしっかりと考えましょう。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

ストレスサインと病気

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自由奔放でマイペースにみえますが、環境の変化にからきし弱いのが猫という生き物。ストレスを感じると、カラダや行動に変化が現れます。そのまま放っておくと、病気を引き起こすだけでなく、死を招くこともあるので、あなどってはいけません。

カラダの変化から察知する

ストレスを受けると、交感神経が興奮した状態になり、カラダそのものに変化が現れます。おもなものとしては「呼吸が荒くなる」「脈拍が増加する」「瞳孔が開く」「鼻の色が濃くなる」「耳を伏せる」「肉球に汗をかく」など、敵が目の前に現れた時と同じような状態になります。突然、「シャー」と威嚇したり、怒りっぽくなるのもサインの一つです。

行動パターンから読み取る

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ストレスはカラダの変化だけでなく、行動にも現れます。「鳴きやまない」「エサを食べない」「食べ物ではないものを食べる」「トイレ以外の場所で粗相をする」「グルーミング(毛づくろい)が異常に長い」「激しく動きまわる」「攻撃的になって噛む」「スプレー行為(尿をかける)をする」などの問題行動がみられたら、ストレスを受けていると思ってください。これらの行動は、言葉をしゃべれない猫の心の叫び。叱ってしまうと、さらにストレスが大きくなってしまいます。

ストレスによる症状や病気

心とカラダはつながっています。ストレス状態が長引くと、免疫力の低下による「猫風邪」、嘔吐や下痢、便秘、血便といった「胃腸症状」、頻尿や血尿などの「膀胱症状」、毛の舐めすぎによる「脱毛症・皮膚炎」など、様々な症状や病気に見舞われてしまいます。ストレスが原因で健康寿命を縮めてしまうおそれがあるので、とくに老猫は注意が必要です。

ストレスの原因と解消法

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猫は変化や新しいことが苦手

引っ越しで死亡した例もあるほど、猫は環境の変化が大の苦手。慣れ親しんだ家から、自分の匂いも飼い主さんの匂いもしない新しい家に移り住むことは、猫にとっては最大級のストレスです。環境の変化という意味では、「部屋の模様替え」「大きな家具や家電を買う」「自分のトイレや寝場所の位置が変わる」「工事などの大きな音がする」「留守番することが増えた」などもストレスの原因になります。

一方、自分の知らない人や動物に遭遇したり、一緒に暮らしたりすることも猫にとっては大きなストレス。「新しい犬や猫を飼い始めた」「野良犬や野良猫が家の近くに来るようになった」「飼い主の結婚や出産で同居人が増えた」「お客さんや業者が長時間家にいる」など、気の休まらない状態が続くと黄色信号が点滅するので、このような時は注意が必要です。

サインを見逃さず、早めの対処が大切

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引っ越しの際は、家具の買い替えは控え、新居はなるべく以前と同じレイアウトにする、トイレの砂は猫の匂いがついた使用済みのものを持っていく、猫の寝床・エサ入れ・トイレは近いところに配置するなど、猫を第一に考えて進めること。新しい家具を購入する際は、猫が新居に慣れた後、一つひとつ買い替えるのがおすすめです。

工事などの大きな音が聞こえる、同居人が増えたり、知らない人が家にいるといった時の対策としては、猫が好きな狭いスペースなど、隠れ場所をいくつか確保し、出てこない時はそっとしておくこと。新しい犬や動物を迎え入れた時も、パーソナルスペースは重要です。また、野良犬や野良猫が来た時は、カーテンを引いたり、別の部屋で遊ばせるなど、注意がほかに向くよう働きかけましょう。

そのほか、猫は神経質できれい好きです。エサは決められた回数や量を守って与えること。何よりトイレが汚れていると、猫はストレスを感じてしまいます。掃除は毎日欠かさず行うことを心がけてください。すべてのストレスを取り去るのは難しいかもしれませんが、猫のサインに早めに気づいて、一つひとつ対処することでストレスも軽減されるはずです。それでも改善されなければ動物病院を受診して、獣医師の指示を仰ぎましょう。

ストレスサインは、ストレスを解消しようとする行為でもあります。猫自身も何とかストレスを減らそうとしているのですね。その努力に応えるためにも、できるだけ原因を取り除いてあげたいものです。それができない時は、猫が好むオモチャや爪とぎグッズを買いそろえたり、遊んでほしがる時にはたっぷりとかまってあげたり、ストレスを発散できる環境をつくるのも効果的な方法といえます。

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