犬の風邪|考えられる原因や症状、治療法と予防法

犬が咳をする、熱を出す、ちょっとだるそう…人間でいう風邪のような症状が、犬にも出ることがあります。しかし、犬には風邪という病名はありません。あくまで、呼吸器系・循環器系の疾患の症状を、風邪と総称しているだけなのです。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

犬が風邪をひく原因

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犬に風邪のような症状(後述)が出ている時、ウイルスや細菌などが呼吸器系の器官に感染し、気管支や肺炎になっていることが考えられます。この症状の主な原因はウイルスで、代表的なのは咳が止まらなくなるケンネルコフです。そのほかには、犬アデノウイルスや犬パラインフルエンザウイルス、犬ジステンパーウイルスなどがありますが、ほかの犬にうつしてしまう病気もあるので注意が必要です。

このような感染は、免疫力が低下している時に起こりやすくなります。また、成犬よりも体力のない仔犬の方が風邪の症状が出やすいです。免疫力の低下や体力のなさは、風邪の症状をさらに悪化させる要因にもなりますので、初期症状で気づいてあげることが大切です。

犬が風邪をひいた時の症状

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ここで、犬の風邪と呼ばれるものの症状を具体的に解説していきましょう。

くしゃみ・咳・発熱

犬がくしゃみや咳をしている時は、呼吸器系の疾患や心臓病の可能性が高いです。これらの病気を、「単なる風邪」と判断して放っておくと、重度の肺炎や痙攣を引き起こし命の危険につながります。犬が何かを吐き出すような激しい咳をしたり、くしゃみをしたりしている時は注意しましょう。

また、この時に発熱を伴うことがあります。少し元気がないこと以外の他の症状が出ていない場合、ちょっと様子を見てみようと思いがちですが、犬用の体温計を使って発熱しているかどうかをチェックしましょう。犬の体温は、肛門に体温計を差し込んで測るのが一般的ですが、難しい場合は後ろ足の内股に体温計を挟んで測ることもできます。犬用の体温計が手元にない場合は、人間用を使うこともできますが、耳で測るタイプの体温計では正確な体温が測れない可能性があるので、注意してください。犬の平熱は37~39度、40度を超えると高熱と判断します。内股に挟んで計測する場合は、若干体温が低めに出る傾向があります。犬が熱を出すと、食欲・元気がなくなり震えが出ることもあります。人間と違い、冷やしたりして発熱を抑えるのは難しいので、動物病院で診てもらった方がよいでしょう。

下痢・嘔吐

この症状が出るということは、かなり弱っていることが懸念されます。とくに、体力のない老犬や免疫力のない仔犬は、さらに症状が重くなることがあります。下痢や嘔吐が続く場合は深刻な感染症を患っている可能性があるので、動物病院で診てもらいましょう。

犬の風邪の治療・予防方法

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このように、犬の風邪と呼ばれている症状は、大きな病気を患う前触れになっていることがあります。そのため、初期の段階で進行を食い止め、完治させることが大切です。

まずは、栄養のある食事をとらせて暖かくしてあげること、そして水分をしっかり補給することが治療・予防で一番にすることです。ストレスをかけずに、ゆっくり休ませてあげましょう。

また、悪化してきて重い症状が出ていたり、複数の症状が併発していたりする時は、動物病院で診断してもらいましょう。炎症や感染症の場合は抗生物質や消炎剤が処方されるので、獣医師の指示に従い服用させましょう。下痢や嘔吐が続き、脱水症状が出ている場合は、点滴を行うこともあります。

これらの症状を予防するためには、日頃からビタミンを多く含むフードを摂取しておくと免疫力・抵抗力が高まるため、ウイルスに強くなります。このビタミンの不足が免疫力・抵抗力の低下を招き、結果として風邪のような症状を出す病気を患ってしまうというわけです。

飼い主が犬の風邪の予防のためにできることは、栄養充分の食事を定期的に与え、ストレスをかけない生活を送らせてあげることです。そのためには、しっかりコミュニケーションをとり、犬の様子を日頃からしっかり確認しておくことが大切です。

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