【もっと知りたいチワワのキモチ】"うれしい・楽しい・嫌い・怖い"をどう表現する!? 愛犬サイン
犬は自分の気持ちを表情やしぐさ、行動など、さまざまな表現を通して伝えてくれている。そんな愛犬のサインを知っておくことはコミュニケーションをより深めてくれるもの。お宅のチワワさんはどのように表現していますか?(チワワスタイル Vol.25より)
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愛犬がおくるサインを知り より絆を深めちゃおう
瞳を輝かせながら、こちらをじっと見つめていたり、シッポを思いっきりブンブン振っていたり、ある時はテーブルやソファの下に逃げ込んじゃったり……。表情だけでなく、しぐさや行動など、愛犬のそんな様子から、「うれしいのね」とか「これは恐いのね」など、愛犬の気持ちをある程度読み取ることはできるもの。
そこで5軒のお宅のチワワさんたちがどのような表現をしてくれているのかを拝見! また愛犬のサインにまつわる疑問を中村先生にうかがってみました。
ゴキゲンな足取り
らったった〜♪
やる気のポーズ!
フリフリ
みんな行っちゃった……
さみしい……
あやしいヤツめっ
犬も人と同様に感情を持ち 表現方法には個体差がある
「うれしい、楽しい、嫌い、怖いといった感情を犬も持っていると思います。それらの感情をどのように表現するかは、個体差があります」と中村先生。
一般的なサインは、下にあげた通りだが、他にもいろいろある。そして、これらのサインが見られた時に犬が置かれている状況によって総合的に判断することも大切と中村先生は言う。
「うれしい、怖いなど起因する感情が違っていても、気持ちが高ぶると犬の行動は同じようになってきます。状況を見て判断する方がいいでしょう」
一般的な犬のサイン
うれしい
シッポを振る、耳がピンと立つ or 倒す、目を見る、頭を下げるなど。
楽しい
耳がピンと立つ、背筋を伸ばしている、シッポを立て振る、目を輝かせるなど。
嫌い
シッポを巻き込んでその場から逃げる、犬によっては攻撃的な態度に出るなど。
怖い
シッポをお腹の方へ巻き込む、耳を倒す、怖いものから目をそらすなど。
いつもはかわいいけどたまにデビル顔に変身することも
千葉県/米澤ルル(メス・2歳)
奥様の美希さんは当初ヨークシャー・テリアを迎えるつもりでいたが、ペットショップでご主人・健太さんが「ものすごくかわいい!」とひとめぼれしたのがルル。おとなしくて甘えん坊な性格の持ち主。
ゴハンや遊び以外に歯磨きタイムも喜びを表現します
うれしい時はシッポをブンブン。耳は後ろに倒したり、相手の顔をペロペロ舐めるというルル。食べることが好きなので、ゴハンやオヤツを前にするとそんな表現をしてくれるそうだ。
「歯磨きも好きです。歯磨きシートをしまっている場所を開けただけで、うれしいのか、シッポを振って喜びを表現してくれます」と奥様の美希さん。
そんなルルが好きな歯磨きは、毎晩寝る前に行っているとのこと。歯ブラシだと逆に興奮しすぎてしまうので上手く磨かせてくれないのだとか。
おとなしくて、イタズラなどで困らされたことはないというルルだが、嫌なことに対しては表情が一変することもある。その時の表情を米澤家では通称「デビルル」と呼んでいるそう。
「寝ている時に触ろうとすると、まるでデビルのように歯をむき出すことがあります」と話すご主人の健太さん。
でも、基本的にはうれしい、楽しいというポジティブな気持ちを強く表現するタイプだというルル。そんなルルの喜んでいるサインを見るのが、米澤家にとって至福の時間なのであった。
Pick Up!
楽
畳の上なら滑らず遊べてキモチもるんたった♪
きゃっきゃ
きゃっきゃ♪
フローリングでは滑って足腰に負担がかかるからと、ルルが家で駆け回るのはもっぱら和室。和室の扉を開けたとたん大喜びで走り出す。ウキウキと足取りも軽い。
楽
ママの膝の上でオモチャを楽しむ極上のひと時
省エネモード
普段から美希さんにべったり甘えているというルル。美希さんの膝の上で遊んでもらうとうれしそうな表情を見せる。
困
しつこいカメラマンにぷいぷいっ
もういっぱい撮ったじゃない
一緒のお出かけは好き。お出かけ時はスリングバッグが定番だ。あんまりしつこくされるのは嫌。撮影の最後の方は「まだ撮るのぉ〜」とちょっぴり困った顔つき。
嫌
速くかえろー
お家に向かってすたこらさっさ
散歩は行きは歩かないことが多いが、なぜか家に帰る時は早歩きに。「家が好きなのかも」と美希さん。
ルルのサインいろいろ
恐怖
この音が嫌いなのー
マンションのエレベーターは苦手。他の人が乗っているのは平気だけど、機械の音がするのが怖いらしく、乗ると震える。
必死
ねえねえ、ルルのこと見えてる?
ソファの向こうにダイニングテーブルがある。夫妻が食事中はこんな感じで立ち上がって必死に食べるものをおねだりする。
快感
たまりませんわ~
美希さんの膝の上で、2人から撫でてもらい、うっとりして目がトロン。撫でられるのが特に好きな場所は、鼻筋とほっぺたなのだとか。
お願い
お芋ほくほく~うまうま~
オヤツで一番好きなのがサツマイモ。オヤツを夢中になっておねだりする時は、2本足で立って、前足でちょうだいポーズに。
楽しい
んふぅ~
美希さんがソファに座ってテレビを見ているとこんな感じで顔の前に座り込むルル。ここが居心地いいのか満足そうな表情。
拒否
断固ノーセンキュウ!
子犬の頃からスリッカーブラシが嫌い。ブラシを見せただけで、鼻にシワを寄せる。これが米澤家では通称『デビルル』と呼ばれる表情。
警戒
何かしら、あれ
取材の時は最初だけ、見慣れないカメラにちょっぴり警戒。ルルが一番安心できる美希さんの膝の上にいても、表情がややこわばり気味。
飼い主のギモン
Q,飼い主が笑ったり泣くと顔を舐めるのはなぜ?
A,犬は基本的に相手を舐めたがります。相手が笑っている時や泣いている時に顔を舐めるというのは、どちらも興奮している飼い主さんに落ち着いてほしいと思って、舐めているのかもしれません。
家族が帰宅してうれしい時はほふく前進で近寄ってくる
東京都/日高クッキー(メス・3歳)
長女・菜々咲さんが犬を飼いたいと小さい頃から希望していて、現在の家に引っ越したのをきっかけに迎えたのがクッキー。人なつこくて、優しい性格。他の犬に対してはあまり興味は示さない。
怖い時は2階やイスの下へ逃げ込んで気配を消します
うれしい気持ちを表現する時は、シッポを振ってほふく前進のようにフセしたまま寄ってくるという、クッキー。
いつ頃からやるようになったのかを奥様の裕子さんに聞いてみると「生後3ヶ月頃に家に迎えたのですが、家に来て1ヶ月程過ぎたあたりからやるようになりました。特に教えたわけじゃないんですけどね」とのこと。
家族が帰宅するとほふく前進で寄ってきて、コロンと寝転がりお腹を出して撫でてとアピールするのだとか。特にクッキーが喜ぶのが、ご主人・淳二さんが帰宅した時なのだそう。
そして、怖いことや嫌いなことにはブルブル震えてどこかへ隠れたり、体が固まってしまう。クッキーが嫌うのは、掃除機の音、段ボールや発砲スチロールなどの大きなもの。裕子さんが掃除機を出す気配を感じただけで2階へとサッと逃げてしまうそうだ。
「普段はあまり吠えないのに、そんな時だけは、たまに吠えていることもあります。段ボールや発砲スチロールもたぶん音が怖いのかも」
話かけると首を傾げたり、必死にテーブルの上のオヤツに手を伸ばしたりと、取材中、実にいろいろな表情を見せてくれたクッキーでした。
Pick Up!
楽
撮ってないで助けてってば!
テーブルに乗るのはいけないと教えているので、それをきちんと守りつつ、テーブルの上のオヤツを取ろうとして前足を伸ばす。どちらかといえばクッキー的には楽しいというより、とにかく必死!?
困
長時間マテに心ヤキモキ……
「もう食べちゃおっかなー」
顎までペタンと床に付けるのがフセと教えている。オヤツを前にしてマテ状態。「まだですかぁ〜」とちょっと困った表情。
楽
チュッがいただきますの合図です
食べますとも!
菜々咲さんに「オヤツ食べる?」と聞かれて首を傾げた後、「食べる!」の合図のようにチュッ。
嬉
ゴッドハンドでゴートゥーヘブン!
あ~~~~ソコソコ~
裕子さんにお腹を撫でてもらって、満足そうな表情。もっと撫でてほしい時はクッキーは前足で催促するのだそう。
クッキーのサインいろいろ
不思議
今何かゆった?
「オヤツ?」「お散歩?」と菜々咲さんがクッキーに問いかけると、首を90度近くまで傾げてキョトンとした表情を見せる。
楽しい
たーのしー
家族の中で一番の遊び相手は菜々咲さん。オモチャで遊んでいて、楽しくなってくると走り回ったり、たまにワンと声が出たりするのだとか。
お誘い
ほらほら遊んで~
お尻は上げたまま前足を下げ、シッポはフリフリ。裕子さんへ構ってちょうだいとお誘い中。このままほふく前進状態で寄っていくこともある。
不審
あやしいヤツらめ
取材中、「次はどんなことさせられるの?」とちょっぴり不安げにテーブルの向こう側からチラリ。家政婦は見た状態!?
拒否
ここなら追って来れまい
掃除機や段ボールなどから逃げる時、2階以外には1階のイスの下へ隠れる。叱られて落ち込んだ時もここへ。上目使いで周りの様子を見ている。
期待
ささ、出かけましょ
お出かけ大好きなクッキー。キャリーバッグを置くと自分から入って待っているそう。ワクワク待ちどおしいという表情に。
消沈
着る意味がわかんない!
小さい時から洋服が嫌い。着させる時は暴れずにおとなしく着させてくれる。だけど、洋服を着たとたんテンションの下がった顔になってしまう。
飼い主のギモン
Q,息子の友達が家にくると吠えながらもシッポを振っている時の気持ちは?
A,吠えながらシッポをたくさん振っているとのことですが、シッポを振っているからといって必ずしもうれしいとは限りません。犬がシッポを振るのは単純に興奮している場合もあります。シッポを振った後、お客さまに近づかない場合は怖いのかもしれません。
シッポを振る=うれしい、ではない?
シッポを振るのは感情の高ぶりを表している
よくシッポを振っているから機嫌がいい、と言われているが、シッポを振りながら吠える場合もある。「機嫌がいい時だけでなく、怖がっていても感情が高ぶると犬の行動は同じになります。シッポは感情の高ぶりのバロメーターと言えます」と中村先生。
チワワは表現が濃い、薄い?
人間に対して甘えることはとても上手い犬種
リリコ「どーーん!」
モモコ「負けずにどーーん!」
「他の犬種と比べて、チワワの感情表現が濃いとは思いません。しかし、チワワは愛玩犬としての歴史が長いですから、人間に甘えることは長けている犬種だと思います」と中村先生。それがおねだりやお願いなどの表現発露につながる場合もあるそうだ。
シッポが常に下がっているのは怖がり?
感情の起伏が少ないと下がっていることも
常にシッポが下がっていると、ウチの犬はいつも怖がっているのかと思う人も少なくない。「気持ちが落ち着いている状態でも下がっていることがありますから、怖がりとは限りません。怖がっているかどうかはシッポだけではなく、全体の様子から判断を」
苦手なものが少ないモモコが怖いのはリリコかも!?
神奈川県/(右)石川リリコ(メス・5歳)(左) モモコ(メス・4歳)
臆病で怖がり屋のため、初めての人や犬が苦手というリリコ。そんなリリコとは正反対で誰に対してもフレンドリーだというモモコ。2匹ともボール遊びがとにかく大好き。
性格も違えば感情表現もそれぞれ違う2匹
取材班がうかがうと、ご主人の正英さんの後ろに隠れながら吠えているリリコ。一方のモモコはご挨拶とばかりに寄ってきて、お腹を見せてゴロン。
「同じチワワでも、2匹の性格がこんなにも違うのはおもしろいです」と笑いながら話す奥様の幸栄さん。
そんな性格が違う2匹が共通してうれしい、楽しいことなのが、お出かけをして好きなオヤツをもらう時なのだとか。そんな時はリリコはシッポを振りながら腰クネクネ。モモコは前足を上げたまま立ち上がるポーズに。そんな2匹の様子は取材当日、幸栄さんからオヤツをもらう時にも見せてくれた。
怖い時や嫌なことに対しては、ご夫妻に助けを求めて寄ってくる行動は同じ。でもリリコに比べて、怖いことや嫌いなことが少ないのがモモコだ。
「リリコはマイペースで、あまりモモコに関心を持っていないようでしたが、最近やっとボール遊びで2匹がじゃれるようになりました」と正英さん。
ボール遊びに夢中になる2匹の楽しそうな様子を見ているのが、何よりうれしいという石川さん夫妻だった。
Pick Up!
圧
姉貴分からの無言の圧力に妹チワワはタジタジ
リリコ「じーっ」
モモコ「な、なんか圧力を感じる」
モモコにキリッとした視線を送るリリコ。普段は正英さんがモモコをかまっているとやきもちをやくそうだが、今日は幸栄さんのところにいるモモコにこの態度。モモコはちょっぴりビビってる!?
楽
新しいオモチャは格別の味
ふんふんふ~ん♪ なかなかいい人たちね
取材班の持っていたオモチャをすかさず抱えて楽しそうに遊ぶモモコ。
恐
怪しいスタッフに警戒心MAX!
誰、誰なの貴方たち!?
こちらは初めて会った取材班を怖がりしばらくの間吠えていたリリコ。対照的な反応をしていた2匹。
リリコとモモコのサインいろいろ
安心
さあ、今ならかかってきなさーい!
正英さんのことが大好きなリリコ。正英さんが家に居る時はいつもベッタリ。そばにいるだけで安心な表情を見せる。
拒否
断固拒否いたします!
歯磨きが嫌いで歯ブラシを見ただけでソファの下の隙間へと逃げ込むリリコ。歯ブラシから目も背けて断固拒否の様子。
期待
少しでもオヤツに近い位置に!
これぞ喜びの舞
オヤツを前にしてソワソワの2匹。シッポを振るリリコと、前足を上げて立ち上がるモモコ。リリコは立ち上がることはしないのだとか。
楽しい
これはアタシのなんだもん~
自宅の庭で正英さんに投げてもらったボールで夢中に遊ぶ。ボールに好みがあり、この緑色のボールがリリコのお気に入り。
平気
磨きたければ磨けば~
歯ブラシを見ただけで逃亡するリリコとは違って、モモコはおとなしく歯磨きをさせてくれる。終わった後のオヤツを期待?
ウキウキ
いい季節ですね~
後ろ左足に膝蓋骨内方脱臼があるため、散歩で外に出るのは好きだけど、あまり歩かないというモモコ。でも少しの距離なら喜んで歩く。
苦手
そそくさそそくさ
他の犬が苦手なリリコ。散歩で他の犬を見かけると吠えてしまうか、絶対自分から近寄ることはない。ひとりでのんびり歩くのが好き。
飼い主のギモン
Q,口笛の音を聞かせるとリリコは遠吠えします。どんな気持ちなの?
A,犬が遠吠えするのは、野生時代、仲間を呼ぶという意味を持っていました。口笛が犬の遠吠えの周波数に似ていてそれに応えている場合があります。あとは、遠吠えした時に飼い主さんの反応がおもしろかったから、それで犬が学習したというのも考えられます。
ある時は強気、ある時は甘えん坊と感情表現豊か
神奈川県/岡まり(メス・3歳)
大きな犬にもビビることなく強気な態度。家の中では甘えん坊で家族の誰かにくっついているのが好き。長女の紗都子さん手作りのかわいい洋服をたくさん持っており、洋服を着るのもまったく平気だそう。
動物病院が嫌なので顔つきが豹変します
「ご縁があって、1歳7ヶ月の時にまりを我が家に迎えました。来た当初はおとなしくて、ゴハンもあまり食べてくれないから、手であげていたんですよ」と話すのは奥様の道子さん。
今では食べることが大好きになったというまり。オヤツを前にした時や撫でられる時は、うれしい仕草や表情として、シッポをクルクルと回したり、目を細めたりするのだそう。
「一番おもしろいのが、家族の誰かが横になると、まりがササッと乗ってくること。そして横になっている人の口元に自分のほっぺたをくっつけます。その時シッポを思い切りビュンビュン回してます」と長女の紗都子さん。
家族全員から溺愛されている、まり。
「かわいいね」と言われた時もシッポを振ってうれしさを表現するそうだ。
そして、まりが怖くて嫌いなのが動物病院。診察台に乗せたとたん、顔つきが変わると言う道子さん。「目をむいて、獣医さんに唸り出しちゃいます。子供たちはそんなまりの顔が想像つかないらしく、一度見てみたいと言ってるんです」
Pick Up!
楽
シッポふりふり ゴキゲンな戦いポーズ
や、野生の血が騒ぐ~
紗都子さんと一緒にオモチャで遊んでいて、楽しくなって興奮してくるとガウガウ言いながら走り回る。にんじんのオモチャが、まりのお気に入り。腰を上げたままシッポをフリフリ、楽しそうなポーズ。
楽
嬉しい時には二足歩行の舞いが
魅惑のお腹、見せちゃえ~
オヤツがもらえるとなれば、ピョンピョンとうれしそうに2足歩行も披露しちゃう。
嬉
抱っこも歩くのもどっちも大好き
抱っこも好きだけど歩くのも好き~
散歩は大好き。外で抱っこされて満足そうな顔つき。まりが外で怖がるものはないそう。
嫌
大好きなものは独り占めしたい
これ私のだって決まってるもん
オモチャで遊んでいる途中で、オモチャを取ろうとするとたまにウッと鼻にシワを寄せることもある。
まりのサインいろいろ
幸せ
それをアタシにくださいなっ♪
紗都子さんがオヤツを手にしただけで、ピョンピョンと弾むように寄ってくる。うれしそうに食べるこの表情はまさしく幸せそのもの。
甘える
営業部長と呼んでください
初めての人に警戒するとのことだったが、取材班にはこの通り。お腹を撫でてあげると足先がだら~んとして気持ち良さそう。甘え上手なまり。
嫌
なんか安心できない!
動物病院などへ行く時はキャリーバッグへ。中では座ることなく、常に立ったまま。知らない人に手を出されるのが嫌で鼻にシワを寄せる。
安心
ネムネム~
紗都子さんに抱っこされながら脱力状態。安心しきっている証拠。いつもは寝ている時間なのに今日は撮影でちょっぴりお疲れ気味なのかも。
快感
おばーちゃんのゴッドハンド……
家族の中で一番まりに甘いという祖母・緑さん。膝の上にちょこんと乗って撫でてとおねだり。「そこそこ、気持ちいい~」とうっとり状態。
好き
ぺとってしてあげる
道子さんが寝転がると、足元からスタタと上ってきて胸のところに伏せたら、口元にほっぺたをくっつける。まりなりの好き好きアピールかも?
拒否
そ、そんなに見つめないで~
顔を横に向け、目をそらした拒否のポーズ。これは取材班が家に伺ってすぐの時。カメラのレンズにちょっぴり警戒したのか、このような状態に。
飼い主のギモン
Q,天井に映る光を見ると吠えるのはなぜ?
A,朝日が窓から入ってきて天井に光が映ると、吠えながらシッポを振るそうですが、たぶんその光が怪しく見えているのでしょう。その反応を飼い主さんがおもしろがってくれたことで学習する場合もあります。
感受性の高い低いは犬種に関係ある?
犬種というより個体差によって違ってくるもの
何事にも動じないなど、感受性が高い、低いというのは犬種によって違いがあるのだろうか。「犬種というよりも、生まれつきの性格が大きく影響していると思います。もちろん社会化でさまざまなものに慣らしておくこともとても大切です」
性別によって違いはある?
オスの方が感情表現を読み取りやすいかも
「精神的な成熟はオスよりもメスの方が早いと言われています。そんなことからもメスは落ち着きが早く、遊んで欲しいなどの気持ちはオスより控えめになりがちかもしれません」と中村先生。オスの方が表情やしぐさに感情が出やすい傾向があるそうだ。
表現が激しいのは家庭犬ではNG?
善し悪しはなく、飼い主さんの好み次第
表現が激しいことは家庭犬として良いことなのか、それとも悪いことなのだろうか。「飼い主さんがアグレッシブな犬を好むなら激しい犬がいいでしょう。落ち着いた犬を望むなら、表現が多彩ではない方がいいでしょう。あくまでも好みの問題ですね」
お腹を撫でられるとニャーと不思議な声を出しちゃう
千葉県/佐藤日向(オス・10ヶ月)
日向ぼっこしながらゆっくり過ごしてもらえるようになって欲しいと願いを込めて現在の名前に。普段家の中ではのんびりしているが、知らない人や犬が怖くて苦手。現在しつけ教室で勉強中。
うれしい時はシッポで円を描くように振ってます
「日向は知らない人や犬が怖いようで、家に初めて見る人が来たり、散歩中に他の犬とすれ違う時は全力で吠えてしまうんです」と話すのは奥様の幸さん。
取材班がうかがった時も、しばらくの間吠えていた日向。現在、そんな状況を克服すべくしつけ教室に通っているそうで、日向をケージへ入れて布を
かぶせると静かに落ち着いてくれた。
日向がうれしいことは、オヤツをもらえる時、ご主人の裕介さんや幸さんが帰宅した時、そして幸さんのご両親が遊びに来た時なのだとか。そんな時は、瞳をキラキラさせ、シッポは高く上げて円を描くように振り回すそうだ。
楽しいことは、オモチャで一緒に遊んでもらう時。興奮してスイッチが入ると部屋の中を走り出すとのこと。
嫌いなのがドライヤーをかけられること。日向は全力で顔をそむけるそう。
「おもしろいのが、日向は自分のことを猫と勘違いしているみたいで、私の膝に乗せてお腹を出して遊んでいると『ニャー』の声に近い不思議な鳴き方をします」と笑いながら話す幸さん。
取材当日も試してもらったが、やっぱり知らない人がいると緊張するのか日向のそんな声は聞けず残念。
とにかく元気が一番というのがご夫妻の願い。そして、もうひとつの願いは日向が怖がって吠えることなく、散歩を楽しんで欲しいということだ。
Pick Up!
楽
オレはまだまだやるぜ! でもちょっと休憩だぜ!
現在はできるだけ吠えさせないよう、他の人や犬があまりいない時間に散歩に行くようにしている。公園で楽しそうに思い切り走った後、休憩中の日向。余裕の表情はまだ走り足らないのかも?
楽
人気のない場所なら楽しい♪
歩く練習中だぜ
まだ散歩ではちょっと怖いこともあるけれど、他の犬や人が近くにいなければこんなに楽しそうに歩いてくれる。
嬉
オヤツタイムは最高の喜び
まじめっ
裕介さんにおいしいオヤツをもらうのも、うれしいことのひとつだ。
日向のサインいろいろ
苦手
克服してやったぜ!
散歩途中、排水溝の蓋が苦手で立ち止まる。いつもは抱っこしてもらうそうだが、なんとこの日はピョンと飛び越えた日向。
恐怖
この家はオレが守るんだぜー
初対面の取材班が怖くて、しばらくの間は全力で吠えまくっていた日向。カメラよりも人の方が怖かったようだ。
不審
ヤだっていってるんだぜ!
カメラマンが近づくとソファの下へ。普段も散歩に出かける前に洋服を着せようとすると、ソファやテーブルの下へ隠れてしまうのだとか。
楽しい
アイツとダチになりたいぜー
テレビを見るのが好き。どんな番組も見るが特に動物が出てくると、テレビ画面に身を乗り出して、シッポを振ってご機嫌に。
安心
今日はここまでにしといてやるか
吠えている最中でも幸さんに抱きしめられると安心するのか、おとなしく身をゆだねる。日向は幸さんのことが大好き。
楽しい
ウキウキ歩くぜどんどん行くぜ
公園で足取りも軽く、楽しそうに歩く。シッポもフリフリ。家の中でもオモチャで遊ぶ時もこんな感じで、目をキラキラさせてはしゃぐ。
不満
見えないの反対~
吠えていたので、ケージの中へ。布をかぶせると落ち着いたので、中を覗いてみると、「まだ出してくれないのぉ」とちょっと不服そうな表情!?
飼い主のギモン
Q,お風呂は苦手なのにお風呂場は好き。なぜ?
A,お風呂があまり好きではないのに、飼い主さんがお風呂に入っていると興味を示すということですが、状況を見ていないので判断は難しいですね。以前お風呂で楽しいことがあったのかもしれませんね。
まとめ うれしいや楽しいのサインをより増やしてあげよう
愛犬の個性を尊重しつつサインを読み取ろう
いかがだっただろうか。5軒のお宅をうかがって、同じチワワという犬種でも感情を現すサインは、実にさまざまなものがあると感じられた。
うれしい時や楽しい時のシッポの振り方や表情もいろいろ。そして怖い時や嫌な時は、どこかへ逃げ込んだり、飼い主さんに助けを求めたり。
人間にも個性があるように、犬にも個性があるもの。感情の起伏が激しいか、そうでないかにも、違いがある。
できれば怖いや嫌いという感情よりも、うれしいや楽しいという感情を増やしてあげたいとは、どの飼い主さんも思っていることだろう。
「チワワは繊細なところがあるので、何かに慣らそうとする時は、なるべく少しずつ犬の反応を見ながら行うことが大切です。早く慣れて欲しいといきなり行えば、逆に苦手にさせてしまうことにもなりかねません。さまざまなものに慣れていくことによって、警戒心が働かなくなるかわりに、うれしいや楽しいという範囲が広がってくるものです」と中村先生は言う。
そして、日頃から愛犬のサインをしっかりと読み取ってあげることを心がけておきたい。愛犬のうれしいや楽しいのサインが、より増えてくれるよう、飼い主が工夫することも大切だ。
コミュニケーションを通して、飼い主の喜びや楽しみは愛犬にも伝わるということも忘れずに。