ペットにも人にもやさしい床選び

ペットにも人にもやさしい床選び

家の中で飼育することが多い、現代のペット事情。床での転倒が原因でケガや腰痛につながることも。ペットが安心して暮らせる床選びのポイントとは、どのようなことでしょう?

  • サムネイル: ShuShu
  • 更新日:

ペットのケガの原因はフローリング?!

YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com

YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com


室内でも元気に駆け回る犬、廊下で伸びをする猫。外ではめったに転ばないのに、家の中では、よくステーンと転んだり、ズルッと滑ったり・・・室内でペットを飼っている人ならよく見かける光景ではないでしょうか。

靴や靴下を履かないペットたちは、足の裏のグリップがとても大切。外に出ると、土やアスファルトなど凸凹した地面を歩くため、滑って転ぶことは滅多にありませんが、ツルツルとしたフローリング敷きの室内では、足裏のグリップが効かず転倒してしまうことが多々あります。ペットが転んでいる姿は、かわいそうな反面、可愛らしくもありますが、転び方が悪いと股関節脱臼や腰痛など、深刻なケガにつながることもあります。

家の中でペットが転ぶ場面を目にしたら、大きなケガをする前に対策を考えた方がいいかもしれません。

ペットも人も快適に過ごせる床選びのポイント

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康


木材を加工して作られたフローリングは、木のぬくもりと美しい質感で人気の床材ですが、ペットにとっては足腰の踏ん張りがきかない、ちょっと苦手な場所かもしれません。ペットの爪が床にあたってカシャカシャいうような床なら、滑って転ぶ可能性大です。

そうしたフローリングの床は、ペットだけではなく飼い主にとっても気になるポイントがいくつもあります。ペットは体調により粗相をしたり、嘔吐したりしてしまうもの。通常のフローリングの場合、汚れや臭いがなかなか取れず、床材自体がアンモニアで変質してしまうこともあり、いくらかわいいペットのためとはいえ、汚れた床を見る度ため息が・・・。また、ペットを飼っていると壁や床に爪痕やひっかき傷も絶えません。
そうしたことを考えると、ペットも人も快適に過ごすには、以下のような条件の床が求められます。

●滑りにくい床
●衝撃を吸収できる床
●汚れや臭いがつきにくい床
●手入れがしやすい床
●傷に強い床

ペットにやさしいクッションフロア

Art Studio/Shutterstock.com

Art Studio/Shutterstock.com


自宅のリフォームや新築、床の張り替えを検討されているなら、ペットにやさしいすべての条件を網羅するクッションフロアがおすすめです。

クッションフロアは、木製フローリングと比べ弾力がある塩化ビニル製。ペット対応のものなら、防滑・防臭・防汚・耐傷など必要な機能がほぼすべて揃った床材があります。基本的に耐水性が高く、水拭きするだけで簡単に手入れできるので、ペットと暮らすには最適の床です。また、デザインも豊富で、フローリング調や石調、タイル調、柄物など好みの雰囲気から選べます。

ただし、経年劣化はつきものなので、年数が経つうちにキズや剥がれなどが出てきたら、早めに補修や張り替えを行いましょう。そのままにしておくと、引っかかって転倒のリスクが高まります。

床を張り替えずに対処する2つの方法

動物,犬,猫,しつけ,飼い方,育て方,病気,健康


ペットにやさしい床にしたいのは山々だけど、今すぐ床を張り替えるのはちょっと・・・という場合は、既存の床のままペット用に対応する方法もあります。

タイルカーペット

40~50cm四方にカットされたカーペットを敷きつめるタイルカーペット。表面が繊維でできているためグリップしやすく、衝撃吸収性能にもすぐれています。また、小さなカーペットを組み合わせて敷き詰めるため、汚れが気になったら部分的に取り替えたり、そこだけ剥がして洗うこともできます。色や素材を自由に組み合わせられるので、部屋の模様替えも楽しめます。

フロアコーティング

今ある床に、ペット用のコーティング剤を塗装する方法です。コーティング剤によって、機能は変わりますが、ペット用のものなら、防滑・防臭・防汚・耐傷効果が揃っているものが多いでしょう。あまりグリップが効き過ぎると、返って転倒しやすくなるので、適度な防滑性のコーティング剤を選ぶことが大切です。価格や性能は業者さんによって異なるので、よく下調べをした上で選ぶようにしましょう。

ひとつ屋根の下に暮らすペットは家族と同じ。みんなが心地よく安全に暮らせるように、足元から環境を整えていきましょう。

内容について報告する