【ご長寿特集】犬の寿命はどのくらい?|人気犬種別!寿命と気をつけたい病気について(超小型犬・小型犬)

【ご長寿特集】犬の寿命はどのくらい?|人気犬種別!寿命と気をつけたい病気について(超小型犬・小型犬)

家族の一員として大切な愛犬には、できるだけ長生きをして元気でいてほしいですよね。今回は、マルチーズ、チワワ、パグの犬種別の平均寿命と気をつけたい病気についてまとめました。

  • サムネイル: PECO編集部
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マルチーズ

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マルチーズの平均寿命は13.6歳

アニコム ホールディングス株式会社が「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したマルチーズの平均寿命は13.6歳となっています。

一般社団法人ペットフード協会が2023年に発表した犬全体の平均寿命は14.62歳ですから、平均的な犬の寿命と比べると短いことが分かります。

【気を付けたい病気】老齢性白内障

白内障とは眼球の水晶体の一部もしくは全体が白濁し、視力障碍が起きる病気です。老齢性だけではなく、若年性のものもあります。周辺のモノや壁にぶつかりやすくなったら気を付けて見てあげてください。

【気を付けたい病気】眼瞼内反症

まぶたが内側に巻き込まれ、まぶたの縁が眼球に接してしまう症状です。そのため、常にまつ毛が眼球を刺激している状態となってしまい、目の痛みや炎症を引き起こします。

愛犬の瞼の状態がおかしいと感じた場合には早めにかかりつけの病院に相談してみてください。

チワワ

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チワワの平均寿命は13.9歳

「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したチワワの平均寿命は13.9歳となっています。

過去に最高齢としてギネス認定された犬の中にも、チワワがいたそうです。健康に過ごすことができれば、長生きすることも可能な犬種のようですね。

【気を付けたい病気】骨・筋肉・神経

カラダが小さいので、骨や関節などのトラブルに注意しましょう。

■衝撃による骨折

■頭蓋骨の穴が塞がらない「大後頭孔形成不全」

■大きな衝撃がなくても起こる「膝蓋骨脱臼」

■首の骨のつながりが弱い「環軸椎亜脱臼」

■脳脊髄液の異常による「水頭症」

などが心配されます。

骨や神経に異常があると、姿勢や歩き方などに変化がみられたり、痛みを訴えたりします。少しでも「おかしいな」と思ったら、すぐ動物病院に連れて行きましょう。

【気を付けたい病気】眼

かわいらしい大きな瞳のチワワですが、目の病気にも注意が必要です。

■目の圧が上昇してしまう「緑内障」

【気を付けたい病気】口腔内

チワワに特有というわけではありませんが、注意しましょう。

■生え変わりの時に乳歯が残ってしまった「乳歯遺残」

■その乳歯遺残により歯並びが悪くなり、歯垢が付くことで生じる「歯周病」

【気を付けたい病気】循環器

■加齢とともに、心臓にある僧帽弁が変形することによって起こる「僧帽弁閉鎖不全症」

■心臓の動脈管が閉じない先天疾患である「動脈管開存症」

【気を付けたい病気】呼吸器

■呼吸の際に気管がつぶれたようになってしまう「気管虚脱」

【気を付けたい病気】泌尿器・生殖器

■泌尿器に結石ができる「尿石症」

■精巣が正しく下降しない「停留精巣(陰睾)」

遺伝的にかかりやすいなどの傾向があるものもありますが、もちろん全てのチワワがこれらの病気になるわけではありません。また、早期に発見することで負担を軽くすることもできます。定期的に健康診断を受け、気になることがある時は獣医師に相談しましょう。

パグ

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パグの平均寿命は12.8歳

「家庭どうぶつ白書2023」にて発表したパグの平均寿命は12.8歳となっています。

【気を付けたい病気】色素性角膜炎

■眼球の色素沈着

■目ヤニが出る など

パグの目は眼球が突き出ているため、目の角膜がまつ毛やゴミで刺激を受けやすく、眼球に色素が沈着しやすい傾向にあるようです。そのまま刺激が続くと、角膜が炎症を起こし、涙や目に痛みがでる角膜炎へ悪化し、最悪の結果とし失明してしまう可能性もあるので、注意して日々、目のチェックは欠かさずしてあげましょう。

目のチェックと共にしてあげたいのは目や鼻の周りの皺の間の汚れとりですね。皺の間はとても汚れやすいため、こまめに拭いてあげましょう。もし目の周りの毛が目に入って痛そうだったり、逆さまつげを発見した際には動物病院で処理してもらいましょう。

【気を付けたい病気】乾燥性角膜炎

■目ヤニ

■結膜の充血

■まばたきが増える など

ドライアイは人間だけでなく、パグなどの犬もなることが分かっています。特に目が突き出ているパグなどの短頭種(鼻ぺちゃさん)はドライアイになりやすいので、目ヤニや結膜が充血している場合は気にかけてあげましょう。深刻な炎症に悪化してしまうと、角膜炎や結膜炎などになりやすいので、病院で点眼薬などを投与する必要があるかもしれません。

とにかく目の病気になりやすいパグ。その過半数が一回は何かしら目のトラブルを抱えたことがあるほど!日々のお目めチェックは欠かせませんね。

【気を付けたい病気】気管虚脱

■運動後、興奮した後などに咳の発作

■咳が『グゥー、グゥー』『ゲェーゲェー』などアヒルに似たようなもの

■嘔吐

■舌を出して涎を垂らす(呼吸困難が原因)など

気管虚脱はパグをはじめとする鼻ぺちゃの短頭種がなりやすい病気ですが、他の小型犬(ミニチュアやトイ犬種)にも発症するといわれています。本来円形である気管が楕円に変形することで空気の通りが悪くなり、呼吸困難や咳、異常な呼吸音などの症状が現れます。特に高齢のパグ、そして季節は夏に気管虚脱を発症しやすくなります。

発症する原因は不明ですが、遺伝的に気管の骨が弱かったり、加齢によって気管の周りの筋肉が衰えることで起きるのではないかと言われています。また肥満や心臓病などの病気による咳や過呼吸も原因になりえるそうです。一度発症してしまうと、内科手術だけで治療するのは難しく、外科手術によって気管を補強することになるので、悪化する前に症状に気が付いて病院へ行くことが大切です。

【気を付けたい病気】パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)

■動きが鈍くなる

■クルクル回る

■食欲低下

■発作

■意識障害

■昏睡

■立ち上がることができなくなる など

パグに限らずチワワやシーズーなどの小型犬に見られる病気ですが、特にパグがこの病気になりやすいことからこの名前が付けられました。脳組織の一部が壊死を起こす症状です。はっきりとした原因は分かっていません。

主な症状は脳で炎症が起きたことによる神経症状で、動きが鈍くなったり、意識がもうろうとしていたり、急な発作が起こったり、頭を傾げたまま動かなくなるなどの様々な症状がみられます。病院では内服薬によって脳圧を下げたり、ステロイド剤によって炎症を抑えるなどの治療を行いますが、完治は難しく、現在では対処療法しかないようです。

原因が分かっていないため、予防も難しい病気なので、パグ脳炎と思われる症状が現れたときに病院へ行き、軽度のうちに治療を開始することが大切です。治療が難しい病気ですが、あきらめずに根気よく付き合っていく必要のある病気のようですね。

最後に

統計的に多いとされている病気の症状を知ることで、愛犬の異変にいちはやく気づくことができるかもしれません。愛犬とスキンシップをとり、飼い主さんがしっかりと健康管理を行うことで、愛犬が元気に長生きし、たくさんの楽しい時間を一緒に過ごすことができるといいですね。

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