【獣医師監修】最高の癒し。 犬をマッサージしてあげよう!

やさしく撫でてあげると、気持ちいい顔をしてくれる愛犬。犬がマッサージされて気持ちいいポイントや仕方、注意点などを紹介します。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

凝ったカラダをマッサージしてもらうと気持ちいいですよね。私たち人間と同じように、犬もカラダが凝ります。愛犬をマッサージして凝りをほぐしてあげると、心身ともにリラックス状態になってうっとり…。気持ち良くて寝てしまう犬も多いようです。

犬をマッサージする意味

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犬のマッサージはカラダの凝りを癒すことに加え、血流を促進する効果もあるといわれています。血行をよくすることで愛犬の疲労回復が早まります。さらに、犬が気持ちいいように、やさしく撫でてマッサージしてあげることで愛情が深まり、信頼関係も築くことができるようです。

また、愛犬のカラダに触れる習慣をつけることは大切なことです。というのも、毎日愛犬に触ることで、カラダの異変や体調不良に気づくことができるからです。知らないうちにケガをしていたり、カラダにしこりのようなものができていたりなど、日々愛犬のカラダを触っていることで発見できることが多いのです。軽い不調も、早期発見が大切です。

マッサージのやり方

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犬のマッサージは、人間と同じように犬にも触ってほしくない場所があるので、触っても大丈夫なところ、撫でると愛犬が気持ちよさそうになるところからスタートしましょう。マッサージの基本は「さする」「撫でる」「揉む」です。マッサージというと力強く揉むような印象を受けますが、犬へのマッサージは弱い力で十分です。具体的には、さする4g前後、撫でる1000g前後、揉む1000~2000gの力がよいとされています。どれくらいの強さなのかいまいち分からない時はキッチン用の秤を、針を見ながら押してみてください。想像以上に弱い力だと感じられると思います。犬が撫でられて喜ぶ場所を徐々に覚えていき、マッサージする個所を増やしていきます。

首回り

人より低い位置にいる犬は、見上げることが多くなりがち。飼い主の顔をいつも見上げていることが多いため、首が凝ってしまうのです。首を両手で挟むように持ち、円を描くようにマッサージします。最初は“さする”から始め、嫌がらないようなら徐々に力を加えていきましょう。軽く頭を持ち上げてあげるとマッサージがしやすいです。喉は強く揉むと苦しいので、マッサージをしないか、優しくさする程度にします。

犬は聴覚が優れていて、さまざまな音を聞き分けます。よく使う耳とその周囲の筋肉も、緊張して凝りやすい場所です。親指とほかの指の間に耳を挟み、根元から先に向かって軽くマッサージします。耳の付け根部分は優しく押すようにマッサージしてあげましょう。

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目の周り

目が疲れている時、涙や目やにが多い時は、目のまわりを1周、優しく“さする”時と同じ力で押すようにマッサージします。
目の周りを触ってみると、硬い骨で目がしっかり囲まれていると思います。この骨に沿ってマッサージしていきましょう。

お腹

犬は信頼できる相手にだけお腹を見せるそうです。お腹を見せる時は、撫でてほしい時なのです。そんな時は、胸からお腹を優しく触れるように撫でてあげてください。触られることにリラックスしているようであれば、「の」の字を書くように下腹部を撫でてあげるといいでしょう。

後ろ肢

走ったり跳ねたりする時に重心のかかる後ろ肢は、疲労がもっとも溜まる場所です。肢先から肢の付け根に向けて、血液やリンパを流すイメージでマッサージします。アキレス腱をつまむようにマッサージしてあげるのもいいでしょう。

マッサージの注意点

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大切な愛犬と飼い主の絆を深めてくれるマッサージですが、いくつか注意点があります。

まず気をつけたいのが「犬の体調がすぐれない時」「嫌がる時」「マッサージ部位にケガや炎症がある時」は避けることです。

冷たい手で触れられると、人間でも冷やっとしますよね。それは犬も同じです。愛犬に触れる時は、手を十分に温めてからにしましょう。当然ですが、愛犬を傷つける可能性のあるアクセサリーや時計などの装飾品は外してくださいね。

犬は眠そうにしている時にもあくびをしますが、不快な気持ちの時にもあくびが出ます。マッサージ中にあくびをしたら「もうやめて」のサインかもしれません。マッサージをしながら、愛犬をよく観察するようにしましょう。

マッサージをする前に、犬のマッサージの本や動画を見て楽しむのもおすすめです。マッサージ好きの方は、ドッグマッサージセラピストになるための民間の認定資格もあるそうなので、資格取得を目指してみるのも楽しいかもしれません。

マッサージは、犬と飼い主のどちらも健康でリラックスしている時に行うのが一番です。触れると喜ぶ部位や、好きな触れられ方を見つけて、愛情たっぷり、健やかなマッサージタイムを楽しんでくださいね。

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