「お手」を命じてないのに犬が手を乗せてくる。これはなぜ?

犬は言葉が使えないので、様々な動作で自分の意思を飼い主に伝えようとします。たとえば、「お手」と指示を出していないのに、飼い主の腕や脚元に前足を乗せてくる。この動作にはどのような意味があるのでしょうか。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

犬の気持ちを仕草で見分ける

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まずは、犬の仕草からわかる気持ちについて解説しましょう。

しっぽを振る・垂らす

しっぽの動きは、犬の気持ちを表しているといわれています。しっぽを立てて振っている時は喜びを、後ろ足の間に挟むように下げている時は恐怖心を感じている時です。

顔の表情

犬は表情豊かな動物です。様々な場面で表情を観察していると、遊んでほしい時、お腹が空いた時、眠たい時などの違いを見分けられるようになります。

吠える

犬の吠え方にはいくつかのパターンがあります。これも顔の表情同様、よく観察することで、その犬がなぜ吠えているのか察することができます。

ポーズ・アクション

犬がもともと持っている本能的な行動・動作も、犬の気持ちを理解する助けになります。たとえば、頭を低くして視線を逸らす行動はカーミングシグナルの一種で、「けんかをする気はありません」という気持ちを表しています。

犬が前足を乗せる時の気持ちとは

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上記のような犬独特の行動・動作のひとつに、「お手」の指示を出していないにも関わらず、前足を飼い主の手や足元に乗せてくるというものがあります。この動作は、「お手」を教えられていない仔犬でもすることがあります。

じつは、この動作は飼い主の命令(声)ではなく、飼い主の手の動きに対する反応です。
また、犬がこの動作をみせるのは、飼い主に対してだけではありません。犬同士がじゃれ合っている時にも、同じような行動をとります。犬同士のじゃれ合いは突然始まるわけではなく、たいていの場合、どちらかの犬がちょっかいをかけることからスタートします。そのスタートのタイミングで、前足を相手の犬に乗せるのです。この前足を乗せる動作をきっかけに、じゃれ合いがスタートします。

つまり、犬が前足を乗せる動作は本能的に行われているものです。「遊んでほしい」「構ってほしい」という気持ちを持っている犬が、飼い主の手やほかの犬の動きに反応し、「遊んでください」「構ってください」という意図で、自然に前足を乗せる仕草をするのです。

この習性を、しつけに活用する方法があります。犬に「お手」「おすわり」「伏せ」などの動作を覚えさせる時は、まず「お手」からしつけを始め、徐々に難しい動作を覚えさせていくようにしましょう。「お手」は本能的な行動なので、比較的簡単に覚えてくれるはずです。中には、まだ何も教えていないのに、いきなり「お手」ができる犬もいるようです。

犬が自ら「お手」をしてきた時は、飼い主とのコミュニケーションを欲している時です。このタイミングを逃さず、飼い主と犬の絆・信頼関係を深めましょう。また、犬の期待がこもった「お手」に応えてあげると、犬は遊んでもらえると思うので、集中力が高まります。

このタイミングで「お手」以外のしつけをしたり、抱っこをしたり、カラダのいろいろな部分を撫でてあげたりしましょう。このようなコミュニケーションを重ねることで、ちょっとした犬の異常にもすぐ気づけるようになります。「お手」をきっかけとして、犬の健康にもしっかりと目を配ってあげましょう。

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