セキセイインコが単独飼育で卵を産んだ インコが無精卵を産む理由とその対処法

1羽で飼っているメスのセキセイインコが、ある日突然卵を産んでいたらびっくりします。産卵はカラダの小さなインコにとって、大きな負担になります。大切なインコの健康を守るためには、飼い主の適切な対処が必要です。

  • サムネイル: 羊田ユウジ
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セキセイインコの無精卵について

セキセイインコはおもに春と秋の年に2回、暖かく過ごしやすい時期に繁殖期を迎えます。ただし、ペットとして飼育されているセキセイインコは、発情時期が一定しない傾向があります。それは気温の変化が少なく、季節感を感じさせない環境下で飼育すると、季節にかかわらず発情することがあるためです。

メスは発情すると求愛、交尾行動を経て産卵に至ります。パートナーのいない単独飼育であっても、発情して産卵することがあります。ヒトの女性の場合は約1ヶ月周期で排卵しますが、セキセイインコの周期は1日おき。産卵が始まると、1日おきに1つずつのペースで、計5個前後の卵を産みます。単独飼育の場合、卵はすべてふ化することのない無精卵です。

メスの卵巣内で作られた卵子は排卵後に卵管に入り、タンパク質やカルシウムを分泌し卵白、卵殻などを形成します。そして完全に卵となったら、体外へ放卵します。卵の中には雛がふ化するために必要な栄養がすべて入っています。産卵が始まると、この卵を1日おきに作ることになるので、母体は多くの栄養分を必要とする上に、カラダにも大変な負担がかかります。

このように、セキセイインコにとって産卵は命がけの行為です。カルシウム不足や寒冷、産卵過多などが原因でうまく産卵できないと、命にかかわる難病「卵詰まり」になってしまうこともあります。また、インコによっては10個以上産卵することがありますが、これは母体が危険に瀕しているサインと考えてください。

セキセイインコが無精卵を産んだ時の対処法

セキセイインコは産卵後、無精卵であっても抱卵を始めます。飼い主にしてみれば、ふ化しない卵なら腐ってしまう前に早く片づけたいと思うところですが、すぐに卵を取り上げてはいけません。

抱卵中の卵を取り上げてしまうと、セキセイインコは不足分の卵を補充しようとしてさらに産卵する傾向があります。これにより産卵する数が増えると、カラダにかかる負担がより大きくなり、体力は消耗する一方になってしまいます。

インコの抱卵期間は20日間ほどです。その期間を過ぎてふ化しなければ、インコは卵がふ化しないことに気づき、卵に興味をなくします。そうなったら卵を撤去しても大丈夫です。

インコが平均産卵数の5個前後を超えて産卵してしまう場合は、プラスチック製の偽物の卵、「偽卵」をこっそり混ぜることで、インコにもう十分産んだと思わせ、産卵を止めさせる方法があります。無精卵はそのままにしておくと腐敗が進むため、すべて偽卵とすり替えておけば衛生面でも安心です。偽卵はペットショップなどで販売しています。

無精卵を産んだ時の対処法は、卵は放置する、あるいは偽卵を混ぜて、産卵数を最小限にとどめること、そしてインコを栄養面でサポートすることです。産卵時はカルシウムを大量に消費するため、カキの殻を焼いて砕いた「ボレー粉」などを与えカルシウムを補いましょう。また、日光浴をすることにより体内でビタミンDが合成されます。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあるため、1日15分程度の日光浴を行いましょう。

セキセイインコに無精卵を産ませないために

産卵はセキセイインコにとって自然なことですが、無精卵を産むことのメリットはなく、卵詰まりなどの病気のリスクが高まるだけです。愛鳥の健康を守るためには、無精卵を産ませないことが大切です。インコは発情することで産卵するため、まずは発情する原因と対象を取り除きましょう。

インコが発情する原因として、明るい時間が長くなることによって、インコが繁殖期であると認識してしまうこと、ケージ内に巣箱を設置することで繁殖の気分が高まってしまうこと、おもちゃや鏡、飼い主が発情の刺激となってしまうこと、高カロリーの食事を十分摂取していることなどがあげられます。

インコが飼い主の生活のリズムに合わせて夜更かしするパターンが増えると、明るい時間が長くなり発情の原因となります。日照時間を含めて、明るい時間は8~12時間に抑え、夜は暗くする習慣をつけましょう。

ケージ内の巣やおもちゃ、鏡は発情を促す刺激となるので撤去します。放鳥時には、室内の暗がりや狭い場所、引き出しなども巣を連想させてしまうので、行かせないように注意します。

また、インコは飼い主をパートナーと認識し、発情することがあります。インコの背中を撫でると交尾と同じ刺激を与えることになるため、撫でるのは控えめにしてください。エサは低脂肪、低カロリーで栄養バランスの整ったものを用意しましょう。

高カロリーのエサをいっぱい食べて、夜更かしをして飼い主と遊んでしまうインコは、無精卵を産む確率が高まります。インコが早寝遅起きの生活リズムを保つように心がけ、十分休息させましょう。一緒に遊ぶ時も、インコをあまり興奮させないことが大切です。発情を抑え、無精卵の産卵を防止することで、かわいいインコの健康を守りましょう。

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