犬が魚の骨を食べてしまった。魚の骨の危険性と対処法

犬は、もともと野生で生活していた頃から「骨」が大好きです。しかし、最近は喉や内臓に骨が刺さってしまう可能性があるとされ、とくに魚の骨を与えるのは危険といわれています。そこで今回は、犬と魚の骨について解説します。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

犬には魚の骨は危険

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犬は肉だけでなく魚も大好きで、魚や魚の骨を食べても栄養的には問題はありません。ペットショップで販売されているドッグフードにも、魚を主原料としたものがあるほどです。

犬が魚を食べることで得られる栄養と、期待できる効果には以下のようなものがあります。

●マグネシウム…肥満や糖尿病、高血圧の予防効果
●カルシウム…骨の強化、神経系の働きを整える効果
●タウリン…動脈硬化、心疾患の予防効果
●ビタミン…代謝のアップ、骨の強化、貧血の予防効果
●たんぱく質…皮膚や被毛の生成、免疫力のアップ

このように、魚には犬が生きていく上で必要な栄養素が豊富に含まれています。しかし、魚の骨には硬く鋭いものが多いので、魚そのものを与える際には注意が必要です。

犬の歯には犬歯しかないため、「切り裂く」作業は得意ですが、「すりつぶす」作業には向きません。また、犬は食べ物を丸飲みする性質を持っているので、魚もそのまま飲み込んでしまいます。そのため、骨のついた魚を与えてしまうと、その骨が喉や内臓に刺さってしまうことがあります。

人間も喉に魚の骨が刺さると、痛みや違和感などで不快な思いをしますが、それは犬も同様です。犬の場合は、カラダが人間より小さいので、より大きなダメージを受けることになります。

魚の骨が刺さった時の症状

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では、魚の骨が犬の消化器官に刺さってしまった時は、どのような問題が発生するのでしょうか。

一般的には、消化不良・下痢を起こしたり、苦しそうによだれを垂らしたり、喉が腫れたりといった症状が現れます。また、骨が喉を通過しても、食道を通過できずに塞いでしまった場合には、食道梗塞(しょくどうこうそく)という症状が起こります。

これは、魚の骨以外にも、犬用のガムやリンゴなど、食道を通らない大きさの食べ物を飲み込んでしまった際にみられる症状です。食道梗塞を起こした犬は、食道に詰まったものを吐き出そうとして何度も空嘔吐を繰り返しますが、何も吐き出せずに、よだれだけをだらだらと流します。

犬はもともと肉食動物なので、消化器官が非常に短く、食物繊維や炭水化物を消化するには向かない構造をしています。しかし、強酸性の消化液を持ち、肉や骨を溶かす能力には優れています。

そのため、犬によっては、魚の骨を消化することができますが、骨がちょっと刺さっただけでもそこから細菌が入ったり、出血したりすることで、命に関わる状態になってしまうケースもあります。仔犬や高齢犬など、消化器官の機能が弱い犬の場合には、動物病院で緊急処置を取らなければなりません。

犬に魚の骨が刺さった時の対処法

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では、犬の消化器官に魚の骨が刺さってしまった時は、どのように対処すればよいのでしょうか。魚の骨がさらに深く刺さってしまうと、状況は悪化してしまうので、すぐに動物病院で診てもらってください。食道などに魚の骨が刺さってしまった場合は、基本的に飼い主が吐き出させることはできません。

魚の骨が刺さった場所によっては、外科手術が必要になる可能性もあります。外科手術は犬のカラダに大きなダメージを与えるので、犬に魚を与える際は必ず骨を取り除くようにしましょう。

また、人間用に味付けされた魚には、脂分・塩分がたくさん含まれているため、肥満や中毒症などのリスクも高めます。飼い主が目を離した隙などに誤って口にしてしまわないよう、くれぐれも注意してください。

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