犬の散歩について。リーダーウォークのしつけ方
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犬の散歩について。リーダーウォークのしつけ方

リーダーウォークとは、犬が飼い主から付かず離れずの距離に寄り添って歩くことをいいます。散歩以外の場面では役に立たないように思われがちですが、リーダーウォークは普段の生活でも役立つことが多いのです。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

リーダーウォークはお散歩が楽になるだけじゃない!

犬は、基本的に飼い主(=主人)と上下関係を築いて、服従したり、甘えたりする動物であるといわれています。リーダーウォークがちゃんとできる、つまり犬が飼い主のそばについて歩けるということは、犬が飼い主のことを信頼している証拠です。そのため、リーダーウォークをマスターさせることができれば、ほかのしつけも覚えやすくなるのです。逆に、散歩中にリーダーウォークができず、犬自身が行きたいところへ行こうとするような時は、ほかの場面でも飼い主に反抗的な態度をとることがあります。

●名前を呼んでも来ない
●触ったら怒ることがある
●お風呂やブラッシングを嫌がる
●ご飯を食べている時に、食器を下げようとすると唸る

日常的にこのような態度がみられる場合は、犬との信頼関係が充分に構築できていない可能性があります。リーダーウォークをマスターすることで改善していきましょう。

さらに、リーダーウォークは、不測の事故を未然に防げるという効果もあります。犬が自由に動き回れる状態で散歩をすると、拾い食いをしたり、ほかの犬や人間に飛びかかってしまうことがあります。散歩中の犬・人間両方の安全を守るという意味でも重要なしつけなので、必ずマスターしておきましょう。

リーダーウォークに必要な準備

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リーダーウォークをマスターさせるために大切なことは、犬にとってわかりやすい状況を作ってあげることです。犬は、飼い主の声のトーンや態度、表情をよく見聞きしています。飼い主との信頼関係ができていない犬は、飼い主が声をかけても見向きもしません。まずは、犬との信頼関係を構築し、飼い主の声や態度に気を向けてもらうところから始めてみましょう。

道具について

超小型犬の場合は首輪、ハーネスのどちらでも構いませんが、小型犬以上の犬の場合は首輪を用意します。ただし、首や呼吸器官に疾患がある犬や、先天的に首が弱い犬の場合、首に負担がかかることで症状が悪化してしまうおそれがあるので、首輪は使わずハーネスを用意しましょう。最近では、リーダーウォークのしつけに適した構造のハーネスも市販されています。リードは犬と人間が隣り合った時に、地面につかない程度にたるむ長さ(だいたい1.5mほど)のものを用意しましょう。

まずは横に立つことから

まず初めに、落ち着いて人間の横に立たせることから始めます。この時、人間の左側に犬が来るようにしましょう。リーダーウォークの基本事項として、人の左側を歩かせる、というものがあります。この理由については、犬は右利きが多いため、右側を歩かせるとどんどん離れて行ってしまうとか、ドッグショーで犬に人間の左側を歩かせることからきているなど諸説あります。ただ、日本の車は左側通行なので、人間の左側を歩かせた方が安全であることは間違いないでしょう。

落ち着いて人間の横に立てるようになったら

少し前に歩いて、犬の名前を呼んであげましょう。こちらに来たらしっかりと褒めてあげてください。来ない時は、しゃがんで名前を呼んであげましょう。それでも来なければ、リードを軽く引きます。どうしても来ない場合は、リードを手で巻きながら軽く引っ張って、横まで連れてきましょう。これを繰り返していると、「呼ばれて前に出たら飼い主が喜ぶ」ということを犬が覚えてくれます。

リーダーウォークのやり方

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これができるようになったら、いよいよリーダーウォークを開始します。まずは10歩ごとくらいのペースで、名前を呼びながら歩きましょう。飼い主が犬を連れているのではなく、「飼い主についていきたい」と犬に思わせることが大切なので、意識してやってみてください。

犬が飼い主より前に出ようとした時は、犬の鼻先を横切るようにカーブします。犬にぶつかってしまいますが、「飼い主より前に出たらぶつかってしまう」ということを犬に覚えさせることで、前に出ないように訓練します。

立ち止まって草やゴミのニオイを嗅ぎ始めたら、「コラッ!」とリードを引きながら一度だけ叱りましょう。また、飼い主が足を止めたタイミングで前に出てしまう場合は、犬の前に右足を出して止めます。犬の鼻先にかかとがギリギリあたらないくらいが理想です。この時、目を合わせてしまうと、犬が遊んでいると勘違いしてしまうことがあるので、注意してください。

すべてをこなせたら…

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ここまでのすべてがこなせるようになったら、いつもの散歩コースを歩いてみましょう。訓練の時同様、名前を呼んであげることを忘れずに。1~2週間もすれば、リーダーウォークが習慣づいてくるはずです。

リーダーウォークは、犬と生活するうえで基本の訓練です。ただ、決して簡単ではなく、根気よく教えてあげる必要があります。リーダーウォークができる犬は、ほかのしつけや芸を覚えるのも早くなるので、ぜひチャレンジしてみてください。

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