成犬でも間に合う! しつけのポイントと実践方法

何らかの事情でしつけのされていない成犬を引き取ることになったり、もしくは、しつけがうまくできないまま成犬になった自分の愛犬にほとほと手を焼いていたり…。そんなあなたのために、成犬をしつけるポイントと実践方法を紹介します。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
  • 更新日:

監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

成犬をしつける前にポイントを抑えよう

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さて、そもそも「しつけ」とは何なのでしょうか。一言でいえば、人と一緒に生きるために犬にお願いするルールです。ですので、人がきちんと教えなければ、犬にできるわけがありません。
「教えられてこなかったからできない」ということは、裏を返せば「教えたらできるようになる」可能性が高いということです。しかし、まっさらな状態の仔犬に教えるのと、人にとっての悪しき習慣がついた犬に今までの習慣を忘れさせ、新しい習慣を身につけさせようとするのには大きな差があるでしょう。

実際のトレーニング手順

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では、実際のトレーニングはどのようにすればよいのでしょうか。

しつけを始める前に

しつけを始める前に重要なのは、犬に信頼できる飼い主である、と認めてもらうことです。それでは、信頼できる飼い主とはどのような人でしょうか。犬の立場になって考えてみてください。日によっていいこと、ダメなことが違ったり、気分によって態度が変わったりするような飼い主を信頼できるでしょうか。答えはノーです。まずはそのことをしっかり念頭におきましょう。

アイコンタクト

様々なしつけの要となるのがアイコンタクトです。信頼関係が築けていないと、アイコンタクトを取ることは難しいです。名前を呼ばれた犬がこちらを見てくれるようになれば、まずは第一歩が成功したといえるでしょう。そのためには、犬に「飼い主の目を見るといいことがある」と思ってもらうことが大切です。名前を呼んで目があったら、大げさに褒めたりご褒美をあげたりしましょう。逆に、犬を叱る時に名前を呼んでしまうと、犬は飼い主が名前を呼んでも無視をするようになります。

散歩時のしつけ

散歩時のしつけは、とても難しいことが多いです。なぜなら、周りに興味を引くもの、刺激的なものがたくさんあり、犬の気が散ってしまうからです。散歩中に上手に歩くことが難しい場合は、室内でリードをつけて練習することから始めましょう。

実際に散歩に出かけて、犬が飼い主をぐいぐいと引っ張って歩くような場合、犬は散歩というものは飼い主を引っ張って行うものだと思っている可能性が高いです。ですので、どれだけ引っ張られてもびくとも動かず、犬が力を抜いた瞬間に歩き始めたり、もしくは犬が引っ張る方向とは逆方向に歩き始めたりして、「飼い主を引っ張る必要はない」ということを教えてあげましょう。

日常生活におけるしつけ

犬は、高い声を喜びの声だと思うことが多いため、褒める時は高めの声で大げさに褒めることをおすすめします。逆に、低い声で叱ると、叱られているということがよく判断できるので、叱る時はわざと低い声で叱ります。

好ましくない行いに対しては、低い声で短く叱ったり、相手をしない(=無視)という、犬にとって嬉しくない報酬を与えます。そして、好ましい行いに対しては大げさに褒めるなど、犬とって嬉しい報酬を与えましょう。ただし、怒る時はまさに今悪いことをしている時に限ります。褒める時には、おやつを同時に使うと効果的です。それを何度も繰り返し、「悪いことをした=低い声で怒られる」「良いことをした=ご褒美がもらえる」という認識を植えつけましょう。

体罰はNG

犬のしつけの際に、あまりにいうことを聞かないので思わず手を出したくなることがあるかもしれません。しかし、犬にとって体罰は逆効果でしかありません。飼い主の手は安心できるものであるということを覚えてもらいましょう。

「待て」を覚えさせるには

おやつはしつけに効果的という話をしましたが、いわゆる「待て」を覚えさせる時にも有用です。

犬は、食べ物を見るとすぐに食べようとします。そこで、飼い主は立ったままおやつを見せて「待て」と指示を出します。ここで、犬が少しでも落ち着いたら、褒めながらおやつを与えます。この落ち着いている時間を少しずつ長くしていき、長時間我慢できるようにしつけていきます。おやつに釘付けだった目を飼い主のほうに向けたその瞬間に褒めながらおやつを与えると、アイコンタクトをより強化してくれるようになります。

「しつけのプロ」に頼るのもひとつの方法です

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これまで紹介した方法を試してみても、なかなかいうことを聞いてくれない…そんな時は、犬のしつけのプロフェッショナルに頼るというのもひとつの方法です。

最近では、動物病院でもしつけ教室を行っているところが増えています。大切なのは、「犬がプロのいうことを聞くようになること」ではありません。「犬が飼い主と信頼関係を築けるようになること」です。そのため、プロのアドバイスを受けながら、飼い主自身がしつけていけるような方法をおすすめします。

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