【獣医師監修】犬の去勢手術 時期や方法、費用、術後のケアについて
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【獣医師監修】犬の去勢手術 時期や方法、費用、術後のケアについて

オスの仔犬を飼い始めたら、まず考えたいのが去勢についてです。手術を行う時期や費用、手術後のケアや注意点についてまとめてみました。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬が病気じゃないのに手術するの? 去勢するなんてかわいそう…。愛犬に去勢手術は必要なのか、去勢しない方法はないのかと悩んでいる飼い主もいるかもしれません。

仔犬が欲しいという強い希望がある場合は別ですが、去勢手術は愛犬の病気を防ぐ上で非常に大切なことなので、積極的に考える飼い主が増えているようです。

愛犬にとって最良の手術時期

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愛犬の去勢手術を決断するにあたって知っておきたいのが、犬にとって適正な手術時期です。去勢手術を行うのにベストな時期は、犬種やサイズにより異なります。カラダがしっかり成長していればいつでも手術は受けられますが、マーキング行為などを覚える前に去勢をした方が、その後マーキングに悩まされることが少なくなる傾向にあるため、一般的には生後6ヶ月頃に行うことが多いようです。

かかりつけの獣医師としっかり相談して、手術の時期を決めましょう。

気になる手術の内容

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犬の去勢手術では、ペニスの付け根あたりの皮膚を数センチ切開し、左右の精巣をそこから押し出すように取り出すことが多いので、傷口は1箇所になります。避妊手術に比べると、開腹することもないため手術時間は短くて済みます。そのため、病院によっては、日帰りできるところもあります。

しかし、停留精巣といって、精巣が通常の場所にはなく、お腹の中などに残っていることがあります。この場合は、精巣が留まっている場所によっては開腹手術が必要になります。

去勢手術の費用

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手術の内容を把握したら、気になるのは費用ですね。去勢手術にかかる費用は、犬種や体の大きさ、動物病院によって差がありますが、1万5千円~3万円前後と幅があり、大型犬ではそれ以上必要になることもあります。また、停留精巣で開腹手術が必要となる場合は、当然費用も異なります。

術前検査をどこまで行うか、日帰りか入院かなどによっても当然費用は変わってきます。費用の内訳なども十分確認し、万全の状態で手術に臨みましょう。

手術後のケア

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手術後に痛みが残ることや、傷口が開いてしまうことは基本的にはありませんが、エリザベスカラー(ネッカー)等が取れてしまい、犬が傷口を舐めてしまうと話は別です。エリザベスカラー(ネッカー)があることで食事をうまく食べられないこともあるので、よく観察してあげましょう。

抜糸は、一般的に5日~10日ほどで行われることが多いようです。抜糸までの間は病院で処方される抗生剤や消炎剤を内服させることになりますが、基本的には普段どおりの生活をして構いません。

去勢手術後はホルモンバランスの影響で太りやすくなるので、カロリーを通常の3割ほど減らした方がいいといわれています。去勢手術をした犬用の低カロリーフードもあるので、獣医師に相談してみるといいでしょう。

手術後の犬はエリザベスカラ(ネッカー)を装着していることなどにより、ストレスを抱えることもありますが、飼い主が心配しすぎるのは逆効果です。普段どおりに過ごして、愛犬に安心感を与えましょう。早く楽しい日々が過ごせるよう、ケアしてあげてくださいね。

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