犬の熱中症対策や水分補給にスポーツドリンクは有効?

犬は散歩が大好きな動物ですが、暑さにはあまり強くありません。人間同様、熱中症になることもあります。そこで今回は、犬と熱中症について解説していきます。

  • サムネイル: ひなた ふゆみ
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬の熱中症対策にスポーツドリンクは有効?

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結論からいうと、犬の熱中症予防としては通常の水で十分でしょう。人間の場合、大量に汗をかくことで体内の塩分やミネラルが失われていくため、水とともにそれらの成分を補給できるスポーツドリンクや経口補水液が推奨されますが、犬は基本的に足裏からしか汗をかかないので、人とは事情が異なります。

ただ、食欲不振で十分にフードが食べられない時や、下痢・嘔吐によりカラダから水分やミネラルが失われている時などは、犬にとってもスポーツドリンクが有効な場合があります。しかし、スポーツドリンクはあくまでも人間用に作られた飲み物なので、犬に飲ませる場合は、以下のような注意が必要です。

犬にスポーツドリンクを飲ませる時の注意

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人間の食べ物や飲み物(とくにアルコールやカフェインは厳禁)には、犬にとって健康を害するおそれのあるものがたくさんあります。スポーツドリンクも適量を与える分には問題ありませんが、そのまま大量に与えると、とくに糖分や塩分の取りすぎになってしまうので、水で薄めて与えましょう。

犬にスポーツドリンクを与える際は、ペットボトルなどに入った液体よりも、水に溶かして飲む粉末状の製品の方が、濃度の調節がしやすいのでおすすめです。人間用に使用する3~4倍の水を使用し、薄味にして作ります。この時、スポーツドリンクを冷やしすぎると犬が下痢をする可能性があるので、常温もしくは少し冷たいくらいの状態で与えるようにしましょう。

犬の熱中症とその対処法

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犬の熱中症の症状

そもそも、犬が熱中症になってしまった時には、どのような症状がみられるのでしょうか。例として、以下のような症状がみられた時は要注意です。

●口を開けてハアハア・ゼエゼエと苦しそうな呼吸をしている
●大量のよだれが出ている
●カラダが熱い
●ぐったりしている

上記の症状以外にも、嘔吐や失禁などの症状がみられることも。これらの症状が進行すると、意識を失ったり、けいれん発作を起こしたりする場合もあります。

犬が熱中症になった場合の対処法

では、このような熱中症の症状がみられた場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。意識があり、比較的軽度と思われる時は、犬に水道水を少しずつ飲ませ、涼しい場所に移動させます。そして、水道水やアイスノンを首や脇、肢の付け根などに当てながら冷やしましょう。

呼吸が落ち着き、耳を触って普段と同じくらいの温かさになるまで注意して観察したら、動物病院を受診します。やむを得ない理由で動物病院を受診できない場合は、水分の多い食事を少量ずつ与え、安静に過ごさせるようにしましょう。

意識がない、呼びかけへの反応が弱い時は、カラダ全体を水道水で濡らし、首、脇、肢の付け根などを冷たいタオル等で冷やしながら動物病院へ急ぎます。この時、無理に水を飲ませると、誤嚥のおそれがあるのでやめましょう。

熱中症の予防方法

熱中症の予防としては、気温や湿度に十分気をつける、常に飲み水を飲めるようにしておく、エアコンなどを使用する、などが基本です。また、夏場に自動車の中に置いていくことは、犬の命にかかわるので絶対にやめてください。

夏場の散歩は、早朝もしくは陽が落ちた夕方にすることで、直射日光による被害を避けることができます。また、カンカン照りの日は地面も熱くなっているので、犬の足の裏にダメージを与える危険があります。特別な理由がない限り、日中の外出は避けるようにしましょう。

犬の中でもとくに、短頭種、幼齢犬、高齢犬のほか、心肺疾患や喉頭の疾患を患っていたり、太っていたり、被毛が厚い犬では熱中症のリスクが高まるため、よりいっそうの注意が必要です。

人間同様、犬にとっても熱中症は危険なものです。熱中症に警戒が必要な季節にはしっかり対策を行うとともに、もし万が一愛犬が熱中症になってしまった場合も落ち着いて対処できるよう、正しい知識を身につけておきましょう。

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